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【洋書多読】The NOTEBOOK(197冊目)

Nicholas Sparksの『The Notebook』を読了しました。

本書は様々な多読情報サイトでおすすめされているため、ご覧になったことがある方も多いかも知れません。僕もずっと気になっていましたが、洋書の難易度を示す「YLレベル」が6.5と比較的高い(難易度が高い)ので、ずっと手に取るのを避けていました。

でもまあもう多読を始めてから4年が経過しているし、そろそろ手にとってみようかなと思い、ポチッとした次第です。

疾病+ラブストーリーの鉄板物語

英語多読のオススメラブストーリーは、なんらかの重大な疾病があって、それでも愛し合うカップルを描いたものが多いですが、『The Notebook』のそんな感じのお話です。

それで、いつも不覚なんですがやっぱり「ベタ」と思ってしまっても、感動するものは感動するんですね。『The Notebook』やっぱりそうでした。

物語の構成は、前半部分が若かりし日の二人が恋に落ちるまでの顛末を中心に進みます。こちらの展開も、ある意味ではとっても鉄板の、80〜90年代の日本のトレンディドラマを思わせるものがありますが、もちろん舞台はアメリカのカントリーサイドなんで、ああいうトレンディな感じはありません。そこがこの物語に素朴で暖かな印象を与えてくれます。

アメリカが舞台、というだけで同じ展開の物語でもこんなに印象が違うのか…とちょっとシニカルな分析をしたくなってしまうくらい、古今東西愛されている類のラブストーリーです。

ちょっと特徴的なのは後半で、物語がいきなり数十年後に飛んでいきます。それ以降は二人がかつてやり取りした手紙やノートの内容を中心に物語は進んでいき、空白となった数十年の歴史が明らかになる、とそういう仕掛けです。

これはやっぱり先が気になって読み進めてしまいます。そして読み終えたあとの読後感はなかなか爽やかなものがあります。ベタと言えばベタな話ですが、そのベタさが全然いやらしくないお話、それがこの『The Notebook』でした。

英語はとっても読みやすいです

どんどん読み進めることを可能にしてくれたのは、物語の展開もさることながら、僕くらいのレベルの英語学習者にもスイスイ読めてしまうシンプルな英語です。

あまりに英語がシンプルなので、最初は本書を児童書とかのタグいかと思っていたくらいですが、内容はガッツリ大人の恋愛を描いているので、「ああ、ちがうのか」と気づくという。それくらい平易な英語で書かれています。

これは英語学習者の方にはオススメしたいレベル感です。恋愛ものってある意味で文化とか時代の垣根を超えて響いてくる部分があるので、それも他言語で物語を読むことの難しさをいくらか和らげてくれる理由の一つになっているんだろうと思います。

会話の部分も、変にわかりにくいゴリゴリのスラングなんかがなく、素朴で温かい登場人物たちの人柄を表現するのに一役買っていそうな印象ですが、それもまた、英語学習者である僕たちにとっては「英語の読みやすさ」につながっていると思います。

これはぜひ、ある程度のレベルになったら手にとって頂いて英語で読む物語の学習効果を感じ取っていただきたいですし、学習効果のみにとどまらず、物語が持つ力そのものを、母国語以外の言語で感じとっていただきたいなぁ、と思いました。

邦訳・映画版もいいみたいです

『The notebook』には日本語版もあって『きみに読む物語』というタイトルで講談社英語文庫に入っているようです。

また、映画版もあるようです。こちらは少し原作と違っている、というので色んな意見もあるようですが、個人的には物語を読み終わった今、最も見てみたい映画の一つになりました。

シンプルな英語で描かれている作中の風景や、当時のアメリカの文化など僕たちには馴染みの薄い部分も多いので、先に映画を見てから物語を読むのもありなのかなぁ、と思ったりました。

映画の中の風景はとっても美しくて、それだけでも見ごたえがありそうな感じがします。

邦訳版も映画版も、どちらも日本語訳が優れているようで、そちらの評価も高いみたいです。色んな角度から楽しんでいくことができそうな『The Notebook』。多読にとってもオススメの一冊です。

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