【洋書多読】The Hunger Games(235冊目)
多読を英語学習に取り入れているタドキストさんの間では名作として名高いYA小説『The Hunger Games』を読了しました。
都市部のちょっと大きめの書店なんかに行くと洋書コーナーがあったりしますが、必ずと行っていいほど面陳(表紙を表に向けてディスプレイすること)されているのが本書です。
しかしながら、もののブログなどでは洋書の難易度を表す「YLレベル」が軒並み6.0−7.0くらいになっていて、正直自分の英語力では厳しいかな…と思いながら「いつか読めるようになりたい」と願っていた洋書の一つでした。
なにせお話がとっても面白くてぐんぐん引き込まれていくこと請け合い!というもっぱらの評判だったからです。
ストーリーは、あまり好きではないかも‥(ネタバレなし)
で、実際に読んでみた感想ですが、これはちょっと期待はずれだった…というのが正直なところです。
理由はいくつかあるのですが、まず「各地区からくじ引きで選ばれた人間たちが一堂に会し、最後の一人になるまで殺し合う」という設定とそのディストピアぶりがシンプルに自分の好みに合わなかったということ。
加えて、そのグロテスクな設定の割にちょっとご都合主義…?と思われるような展開があって「いやいや、それはちょっと…」と思うことが何度かあった、ということ。
そしてそんな経験を何度かしているうちに「じゃあ次はこうなるんじゃ?」という予測が立つようになり、事実それが当たりだした‥という点。
これらのことから、ちょっと肩透かしを食らう内容だった、と言わざるを得ないと思っています。
とか言いながら先が気になって一日1時間半くらい読んでました(笑)
などとけなしておきながら、それでも毎日1万語以上はかかさず読んでいました。
英語が読みやすかった、というのが一つ。あとなんだかんだでやっぱりディストピア的な話って、ある種の中毒性があるんですよね。
お話は合計24人のtrubutesと呼ばれる参加者が殺し合う模様がテレビを通じて全世界に放映されるという趣味の悪さなんですが(そしてそれに世界中が熱狂する、という趣味の悪さが加わります)、やっぱり、自分に害の及ばないところで人が危害を被っているところを見たい、っていうのは人間の本性なのかもしれないな…と思うくらい、時間を忘れてグイグイ読み進めてしまったんですね。
自分の人間性の闇の部分を垣間見てしまった気がしています。
お話のテンポも悪くないです。「The Hunger Game」が開幕するまでの前半は前半でそれなりに面白く「早く始まったらいいのに…」という期待を抱かせ、始まったら始まったで結構なグロさに、ご都合主義感が漂うストーリー展開にも関わらずそれを確かめたいために読み進めてしまう、というドライブがかかって。
ちょっと複雑な読後感の残る一冊だったと思っています。
そんなわけで念願だった『The Hunger Games』を読了した感想でした。
個人的な期待が大きかったからか、内容に対する否定的なコメントもたくさん書いてしまいましたが、それでも、やっぱり多くのタドキストの方が推す一冊だけのことはあるなぁと思います。機会があれば、ぜひ一度手にとっていただくのもいいかもしれません。
あまり評判は良くないようですが、映画化もされているようなので、いきなり英語を読むのに少し抵抗のお有りの方は、そちらを先にご覧になるのもいいかもです。
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