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英語ビギナーに読んで欲しい入門用洋書Part2

昨日の記事の続きです。

今日ご紹介するのは、だいたい英検2級レベル、TOEIC600点台くらいの方に読んでいただきたい洋書です。

このあたりになってくると、ネイティブの口語表現なんかも頻繁にでてくるようになって、少し読みにくくなってくるかもしれません。また、一冊の分量も多くなってきます。

でもお話はどれも面白くて、僕も何度か読み返しているものばかりです。

うまくご自身の英語レベルにあった、そして英語レベルを引き上げてくれるような素敵な一冊に出会えることをお祈りしています。そうすれば、試験対策としての英語力だけでなく、本当に実用に足る「使える」英語力が身についていくと思うからです。

この記事を書くきっかけになった素敵なブログを作成してくださったmachaさん、本当にありがとうございます。

Great-Grandpa's in the Litter Box
英検2級 TOEIC500点代後半〜600点台

「The Zack Files」シリーズはアメリカの小学生に人気のシリーズだそうです。その第1巻にあたるのがこちらです。

ワード数も5000語を超えて来ます。中学3年生の英語の教科書がだいたい3000語〜4000語くらいだそうなので、それをすでにこの一冊でしのいでいます。

そして、中学3年生の教科書よりも遥かに面白く、内容も濃い。手に取らない手はないですね!

タイトルの「おじいちゃん(grandpa)が話す英語がどうにもちょっと品がなくて面白いです。こういう表現は教科書では絶対に学ぶことはできません。が、英語のドラマを字幕無しで見られるようになりたければ、実にこういう表現をこそ覚えていかなければならないわけで、先日ご紹介した「Marvin Redpostシリーズ」と併せて、こういうところから少しずつ、米英語のナチュラルな言い回しに慣れていきたいところです。

ちなみに英検一級の僕も、まさにこの2冊辺りから口語表現の勉強を始めたところです(今はTOEIC対策で一時中断しています)が、「英検2級レベル」の英語は、実用的な英語の入り口に当たるんだなあって、この辺りの洋書を読んでいると実感します。

Dinosaurs Before Dark (Magic Tree House)
英検2級〜準一級レベル TOEIC600点〜

アメリカのみならず、世界中の子どもたちを魅了し続けてきた冒険ものの名作「Magic Tree House」シリーズです。僕も大変お世話になりました。

Magic Tree Houseに乗って、二人の兄妹が古今東西のいろんな世界を冒険するお話で、合わない人には合わないのかもしれませんが、旅人であり、世界一周経験者である僕はどハマリしてしまいました。

シリーズは全28巻、スピンオフものも含めると膨大な数の類書があります。ここで一気に多読に慣れて、英語力を伸ばしていく人がいるというのがこのシリーズです。手前味噌ですが、自分もそんな中のひとりであります。

この本が良いなと思うのは、最初の数巻こそまだ読みやすい英語で書かれていますが、巻が進んでいくにつれてちょっとずつ英語が難しくなっていくところです。そのへんも踏まえて、英検2級から準一級レベルとしました。

おそらくそれなりに英語ができるという自負がある方でも、本書にはいわゆる「見たことのない単語」が散見されると思います。その辺がちょうど英検準一級レベルの語彙に当たることが多く(そしてしばしば一級レベルの単語も出現します)、「英検準一級がネイティブの小学校低学年レベルの英語力である」という一般的な説を腹落ちさせてくれたのが、まさにこの本(と『Who was シリーズ』)でした。

逆にこのシリーズを読破することができれば海外就職、とりわけアジア圏であれば苦もなくビジネスコミュニケーションを取れるだけの英語力は身についていると思います(もちろんスラスラ読めることが前提ですが)。

Lizzie Zipmouth
英検2級〜準一級 TOEIC600点代後半〜

昨日からご紹介している書籍の中で、僕がオススメしたいのは間違いなくこちらです。めっちゃいいです。

母親の再婚相手とは口を利かない!と決めた小学生の女の子のお話です。こんなにシンプルな語彙で、ここまで揺れる子供心を表現できるものか…と感心しながら何度も読み返しています。めちゃくちゃ心温まるお話です。

英語はとてもシンプルですが、会話や口語表現が多いので、若干読みにくさを感じかもしれません。

この手の「スラングが多い」系の児童書は僕の場合は必ず続けて2回読みます。一回目は多読のルールに沿ってできる限り意味を調べずに読んで(わからない単語はKindleでマーカーを付けておきます)、二度目に精読するというやり方です。

特に本書は、このあとご紹介する「Judy Moody was in a Mood」と同様、非常に口語表現が多いので、この読み方だと大変勉強になります。こうやって単語って覚えていったらいいんだなっていうのを、イディオムや口語でまさに実践しているところです。

そのへんもあって、英検準一級レベルとさせていただいています。英語自体は特に難しいことはありません。本書一冊に含まれている総語数で、中学1年生からの3年間に教科書で読まされる単語数「7000語」に届きます。日本人がいかに学校教育で「読んでいないか」の証拠です。

洋書一冊分も読まないんだから、それじゃあ喋れるようになんかならないわけです。

The Absent Auther (A to Z mysteries)
英検2級〜準一級レベル TOEIC600点台後半から700点台以上

こちらは児童向けミステリーものの金字塔とも言える作品なのではないでしょうか。

ネイティブの口語表現などにはあまり興味はない、とりあえずきちんとした英文法で書かれたきちんとした英文を読みたい、という精読派の方には結構好みの英文かもしれません。

とはいえネイティブの小学生向けに書かれた書籍です(つまり日本人が英語を学ぶために書かれたものではない)ので、例えば主人公たちの会話の中に、そういった表現がたくさん混じってくることは事実です。

それから、探偵もの(ミステリーもの?)とはいえ、子供向けの本ですので、やはりチープさは否めないんだろうな、と思います。アガサ・クリスティなんかを読むのとはわけが違うので。

でも、全26巻になるこの「A to Z mysteries」シリーズを読み込めば、かなりきちんとした英語を使いこなせるようになるとおもいます。

というのも、一冊8000語くらいのこのシリーズ、全部読み切れば実に20万語以上の英語を読むことになります。いわゆる英語が「ペラペラ話せる」ようになるためにひとまず目指すのが100万語と言われていますが、本シリーズで実に5分の1が稼げるというのは英語学習者にとって福音だとおもいます。

Judy Moody was in a Mood
英検準一級〜 TOEIC700点台〜

先にご紹介した『Lizzie Zipmouth』と並んで、この中で最もオススメしたい作品の一つです。ここまで来ると、いわゆる洋書の多読が趣味・習慣化するまであと一息だとおもいます。

本書もまた、ネイティブの口語表現に富んだ、とても楽しい一冊です。2011年に映画化もされているといいますから、お話の内容も十分にリーダブルと言えるとおもいます。

僕はこの本を「英検準一級レベル」としました。やはりそれくらいの英語力がないと、本書を楽しむことはできないとおもいます。なんぼネイティブ小学生向けの書籍であっても、です。事実、本書にはすでに英検準一級レベルを超え、一級ホルダーの僕も見たことがないような単語が結構出てきます。そこにスラングや口語表現入ってくるのですから、高校ぐらいまで英語の成績が良かったです!というレベルの人にすら、結構タフな一冊になるとおもいます。

ただ、この辺りの洋書が読めるようになる頃から、英語を英語のままで理解すること、欲しい情報を英語で取りに行くことがあまり苦痛ではなくなってきます。それは同時に、自分の英語力が(英検準一級レベルであるにも関わらず)まだまだだ、と思い知ることになるきっかけになると、言えるのかもしれません。

でもここから先に広がっている英語の世界というのは本当に果てしなくて、豊かなものです。その果てしなさに時に圧倒されそうになったり、学習意欲・モチベーションを失ったりすることもあるかもしれませんが、それでも、ここからはじまる英語の世界の扉を、みなさん自身の力でぜひ開けてみていただきたいとおもいます。

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