年明けから最低賃金増ブラジル7% 「経済の好循環」へ〜すべてがNになる〜

2024年1月1日【国際】

 ブラジル政府は1日から最低賃金を6・97%引き上げました。ルラ大統領は最賃引き上げによって経済の好循環を図り、雇用増につなげていく考えを改めて強調しています。

 27日の政府発表によると、最賃(月額)は現行の1320レアル(約3万8500円)から1412レアル(約4万1200円)に引き上げられます。これにより、最賃額に連動する年金支給額なども増額されます。

 ブラジル憲法は、労働者の購買力を維持するために、インフレ率に応じて最賃を調整することを政府に義務付けています。11月時点のインフレ率は3・85%(前年同月比)でした。今回の引き上げ率は、これを大きく上回るものです。

 政府発表は、右派のボルソナロ前政権は憲法上の規定に「正確に従っただけだった。インフレに合わせて調整しただけで、本当の所得増はなかった」と述べ、経済成長率も加味して決定された今回の引き上げ幅の重要性を指摘しています。

 ルラ大統領は最賃引き上げの大統領令の発表にあたり、「最賃の引き上げは、最賃労働者にとってだけ重要なわけではない」、これにより「お金が回り、商業の売り上げが増え、工業生産が増大する。経済の車輪が再び回り、新たな雇用が生まれる」とコメントしました。

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