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家族葬での献花のマナー!迷惑をかけない届け方や会社側の対応は?

<こんな人におすすめ>
家族葬における献花とは何か知りたい方
・献花を辞退していない場合の贈り方を知りたい方
・宗教別の適した献花の種類を知りたい方

近年「終活」という言葉が注目されるにつれて、故人の遺志を尊重するなど葬儀の形が多様になっています。それに伴って、献花への意識や方法にも変化が見られつつあるのはご存じでしょうか。なかでも都市部に増えつつあるのが「家族葬」です。

ただ、家族葬の際にどうすれば失礼にあたらず、献花を贈れるのかわからないという声も多いといいます。ここでは家族葬の献花の方法、また、家族葬を行う遺族側が献花をいただいた場合の対応についてまとめました。

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家族葬と献花の基礎知識

家族葬とは、故人の家族などごく親しい人のみで行われる葬儀です。それ以外の関係者には葬儀の日時や場所は伝えないのが一般的とされます。

故人の「葬儀で家族に負担をかけたくない」という思いによる場合も多いので、その願いに配慮するのもひとつのマナーといえます。ここでは家族葬の献花について解説していきましょう。

家族葬と密葬の違いとは

いずれも少人数による葬儀なので、密葬と家族葬の違いがわかりづらく混同している人も多いようです。

家族葬とは、故人の家族や親族といったごく身近な人たちだけでやるものです。対して密葬とは、その後に本葬や偲ぶ会、お別れの会を行うことが前提となっています。たとえば故人が大企業の社長の場合、多くの参列者が予想されるので葬儀には準備が必要です。その前に遺族などで通夜や葬儀を行い、故人を荼毘に伏すことを密葬といいます。

家族葬の献花とは何か

そもそも献花とは、故人に対してお供えする花のことです。故人を供養し、残された遺族たちにお悔やみの気持ちを伝えるために贈ります。

一般的な葬儀では、たくさん届いた献花で祭壇や式場を飾るという意味合いもあります。しかし、家族葬は故人が遺族や会葬者に金銭的・時間的な負担をかけたくないという思いが反映されています。

また、遺族が儀礼的なものは抜きに、静かに故人を見送りたいという気持ちを持っている場合もあります。その思いを尊重するため、献花のマナーも一般的な葬儀とは変わってくるのです。

家族葬は献花を送らないのが一般的

家族葬では遺族側が香典を辞退することが多く、その旨が案内に明記されています。香典をもらうと返礼する必要があるからです。家族葬では、香典だけでなく献花も同様の考えにより辞退されるケースが多く見られます。

ただし、さまざまな事情でどうしても葬儀に参列できないとき、また家族葬に呼ばれなかったけれど弔意を表したいという場合のみ献花を贈ってもいいでしょう。その代わり、返礼はいらない旨をきちんと伝えて贈るのがマナーです。

家族葬で献花を届ける方法と注意点

家族葬でもご遺族が献花を辞退されない場合もあります。また、やむなき事情で葬儀に参列できない際に弔いの気持ちを献花で伝えたいこともあるでしょう。

どのように献花を頼むのか、献花を届けるタイミングはいつがいいか、具体的な贈り方について解説していきます。その際、ご遺族に迷惑をかけず、礼を失しないように配慮することが大切です。

葬儀会社に注文する

供花は、家族葬を行うことになっている葬儀社に依頼するのが一般的です。場合によっては、葬儀を担当する葬儀社以外の献花を贈れない、またスタンド花は飾れないなど制限がある場合もあるので確認が必要です。

葬儀を担当する葬儀社は、ご遺族との打ち合わせでどのような葬儀にしたいかなど要望をわかっているため、それに沿ったふさわしい供花を用意してもらいやすいでしょう。

葬儀社がわからなければ、葬儀会場に電話します。喪家の名前や日程などを伝えると、葬儀社を教えてくれますので連絡し、供花を依頼するとよいでしょう。

インターネットや花屋で注文する

最近は花屋もホームページを持っているので、インターネットからでも献花の注文ができます。価格や形、花の種類もさまざまで、実際にモデルとなる写真も載っているので仕上がりのイメージを掴みやすいのもとても便利です。

ただし、生花は時期によって手に入らないものがあったり、価格が上下することもあったりするので、イメージと違うこともあることを理解しておきましょう。花屋によっては、仏教や神道、キリスト教など宗教別の献花に対応していないところもあるので注意が必要です。

献花を届ける理想的なタイミング

献花を贈るときは、通夜までに間に合うように手配します。通夜の始まる時間は大体18~19時です。その日の午前中に届けば相手にも負担をかけることがなく、通夜から葬儀まで、弔いの場で常に故人に花を供えられることができ、理想的といえるでしょう。

それが無理であれば、葬儀や告別式までには先方に届くように手配します。通夜や葬儀、告別式まで時間がなくても、依頼すれば翌日には用意してくれるところもあるので相談してみてください。葬儀後に献花を贈る場合は、49日の法要や月命日が適しています。

遺族への配慮は欠かさない

家族葬が選ばれる背景には遺族が儀礼的なあいさつを望まず、近親者だけでよりシンプルな形で故人を見送りたいという思いがあります。もし献花を贈りたいと思っても、家族葬に招待されていない場合は原則避けるようにします。

また、遺族が献花を辞退している場合もそれに準じます。大切な人を亡くしたばかりの遺族は大きな喪失感を抱えたまま、家族葬のための手配をするなど苦労をされています。大事にすべきは自分の一方的な思いではなく、遺族の意向だということを肝に銘じておきましょう。

宗教別にみる献花の種類と相場

献花は故人に対して供えるものであると同時に、葬儀会場を装飾する花でもあります。花の種類や大きさは相手の宗教や葬儀の形式に合わせて、それに見合うものを用意します。

祭壇や祭壇周辺に置きやすいものであることも大切です。金額の相場なども含めて、家族葬に贈る花はどのようなものがいいか解説していきます。

仏教や神道の献花の種類

故人が仏教徒であれば、仏式の葬儀となります。仏教の葬儀の場合は白い花が中心で、菊やユリ、カーネーションやグラジオラスがよく使われます。高級感が出る胡蝶蘭も人気の花のひとつです。他の色をアクセントに入れたければ、紫など落ち着いた色を選びます。

神道の葬儀のお花は、仏教の葬儀と基本的には同じで、やはり白い菊が中心になることが多いといえます。神式では以前は榊を贈っていましたが、現在は喪主が榊を供え、参列者はお花を贈ることが多くなっているようです。

キリスト教の献花の種類

故人がキリスト教の場合は、49日が過ぎるまでは一般的には白色を選びます。そこに色を添えたいのであれば、洋花のなかでも淡い色の花がいいでしょう。花の種類は、ユリやカーネーションがよく用いられます。仏式や神式に使われる大輪の菊はほとんど見かけませんが、小菊やスプレー菊であればキリスト教の家族葬の雰囲気によく合います。

白い胡蝶蘭の鉢植えは、宗教を問わずよく使われるものの一つで、キリスト教の葬儀もまた例外ではありません。

家族葬の献花の平均相場

献花の相場はわかりづらく、どれくらいのものを選べばいいか迷うことでしょう。アレンジフラワーや籠花、花束であれば5,000円~2万円、鉢花であれば1万円くらいからが一般的です。

また、葬儀場の出入り口や祭壇のあたりによく置かれているスタンドフラワーはやや高価で、一基1万~1万5,000円といったところでしょう。故人との親交の度合いにより、金額相場内で贈るのをおすすめします。

費用は、請求書をもらった後に振り込みなどで支払うケースが多いですが、これも依頼時に確認しておきましょう。

家族葬の場合の会社側の対応

家族葬をする遺族は、基本的に小規模での葬儀を望んでいます。そんな家族葬に対して、会社としてどう対応すべきか悩ましいところです。社員に家族葬があった場合、社員が喪主であれば代表者だけが参加する形もありえるでしょう。しかし、原則葬儀には参加しないことが望ましいとされます。

また、献花や香典、弔電はどうすればいいかなど具体的に解説していきます。

献花や香典や弔電を辞退されているかの確認

社員が喪主の場合、香典・弔電・供花についてどうしたらいいか意向を聞きましょう。まずは、遺族が献花や香典を辞退しているかどうか確認します。

弔電はご遺族の心理的負担にならないと考えられているので覚えておくとよいでしょう。その場合は「社員一同」とします。もし献花や香典を辞退していなければ、会社の名義で献花を出し、代表者が参列した場合はその人が香典を持っていきましょう。また、参列しない場合は葬式後できれば1週間以内に焼香にうかがい、香典を渡すのがいいでしょう。

会社内で訃報を知らせてよい範囲の確認

家族葬では、多くの人に訃報を知らせないことが基本です。葬儀があると聞くと、今までの慣例から無理をしてでも弔問に訪れたいと考える人は決して少なくありません。そのため社員の直属の上司や日頃、親しい同僚などごく一部の人にだけその旨を伝えます。

喪主である社員が落ち着いてから他人に話すケースが近年は多いようです。過去の慣例に縛られず、遺族がどのような形を望んでいるかを把握し、その思いを優先するのがいいでしょう。

家族葬で献花を頂いた場合

ここまで、家族葬に参列する場合のマナーについて紹介してきました。

ここからは、家族葬で献花をいただいた場合の遺族側の対応についてです。献花をしてくれた方に失礼がないよう、お礼状の言葉やお返しの品をどうするか、またそれを贈るタイミングなどについてご紹介します。

お礼状を送る

葬儀で献花をいただいた場合、お礼状とお返しの品を一緒に贈るのが一般的です。しかし、さまざまなことをそぎ落とす傾向にある家族葬の場合は、基本的にお礼状だけでよいとされています。

葬儀が終わったら、できるだけ早い時期にお礼の気持ちを伝えましょう。お礼状のみの場合は49日前でも構わないとされています。

この度は〇〇の最期を美しいお花で見送っていただき ありがとうございました 葬儀も滞りなく終えられました 略儀ながら書中でのごあいさつとさせていただきます

とお礼の気持ちを伝えます。

お返しをする

家族葬でお返しの品を贈る場合は、49日が過ぎた後に香典返しをします。お返しの品の値段の目安は、贈っていただいた献花の金額のおよそ半額~1/3程度といわれます。縁起を担いでお茶や菓子など、使ってなくなる「消えもの」がよいとされています。

また、ハンカチやタオルなどの実用品にお礼状を添えるのもよいでしょう。いずれにしても、受け取った相手が恐縮するような高価なものは避けるようにします。

まとめ

葬儀にはさまざまなマナーがあります。なかでも、現代的な意識を反映した家族葬でどのようにすれば失礼にあたらないか正確に理解していないという人もいるかもしれません。

時代が変われば、葬儀のあり方もまた変化していきます。家族葬で大切なのは、従来の慣習にとらわれず、遺族の心を汲んだ対応です。それを大切にしたうえで、お悔やみの気持ちを上手に伝えましょう。

葬儀をお急ぎの方は「0120-215-618」までお電話ください。