老若日記-その30-オリンピック元会長森さんの騒動から振り返る~とにかく話を遮る56歳オバサンの話
こんにちは!ライターの葵です。
最近、オリンピックの要職に就いていた森さんの女性軽視発言が話題ですね。
森さんは83歳ですから、老害だ、なんて意見も上がっています。
この一連の騒動で、僕は思い出す人がいました。
僕がコールセンターで働いていたころ、とにかく話を遮る56歳のオバサンがいたのです。
今回は、森さんの騒動を見直し、僕の経験も併せてお話しします。
●森さんの騒動の振り返り
「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかる」などと発言したことで批判が噴出。
その後、謝罪会見を開きましたが、そこでの態度がさらに問題を悪化させました。
結果森さんは、東京オリンピック・パラリンピックの大会組織委員会の会長を辞任。
謝罪会見の内容を見て僕は、森さんがとにかく人の話を遮るところが気になりました。
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記者A「女性は話が長いと思っていらっしゃるんでしょうか」
森氏「最近女性の話を聞いていませんからあんまりよくわかりません」
記者A「女性を一定割合で登用するクォータ制が盛り上がっていますが…」
森氏「(質問の末尾を遮って)そりゃ民意が決めるこっちゃないですか」
記者B「会長としてはどこが問題だとお考えでしょうか」
森氏「はい、えー……男女の区別するような発言をしたということ、ですね」
記者B「会長としての発言ではないので責任が問われないという趣旨の発言もありましたが」
森氏「(遮って)責任が問われないとは言ってませんよ。場所をわきまえてちゃんと話したつもりです」
出典:森喜朗「逆ギレ会見」で「反省の色はゼロ」…注意もできない日本政府のヤバすぎる現実
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こうしてみると森さんは、記者の話を遮り、自分の主張を繰り返しています。
自分の発言が問題視され、謝罪のための会見なのに、質問を聞いていない印象です。
そして、その後の回答で森さんは
「あんたの話はもう聞きたくない。おもしろおかしくしたいから聞いてんだろ!」
と、まるで自分は悪くないととれるような発言。
騒動の火消しどころか、さらに事態を悪化させてしまいました。
こうした態度は、本人の言い分もあるでしょうが、周りの人から見ると、老人のたわごとといいますか、「あなた、自分が悪いとわかってるの?」といいたくなります。
信頼も失ってしまいますね。
僕は、こうした森さんの態度をみて、思い出す人がいました。
●僕の周りにも、話を遮るオバサンがいた
僕は過去に4年ほどコールセンターに勤めていました。
部署には合計50名ほど勤務し、そこそこ大きな部署でした。
コールセンターでは、エスカレーションと呼ばれる業務があります。
エスカレーションとは、電話を受けたオペレーターが、お客様からの質問の答えがわからず、上司に確認する行為をいいます。
電話をいったん保留して、上司に判断をあおぐ行為ですね。
僕のいた職場では、エスカレーションはSVと呼ばれる管理職が行っていました。
そして、SVのポストに話を遮る56歳のオバサンがいたのです。
僕「あの、この件なんですが・・・」
(途中で遮って)
オバサン「それなら、こうして、こう答えて」
僕「・・・はい。あと、こういうことも聞かれていて・・・」
(途中で遮って)
オバさん「ああ、それは・・・」
終始こんな感じで、とにかく話を聞かないのです。
これをやられてみると、正直なところ結構イラっとします。
●話を遮る行為は、コミュニケーションが取れているとは言えない
そもそも会話とは、キャッチボールです。
自分が話し、それを受けて相手が返す。この逆もありますよね。
これが会話で、コミュニケーションというものだと思います。
オバサンのように相手の話を途中で遮り、自分の言いたいことを主張し続けることは、会話のキャッチボールができているとは言い難いです。
話を聞くことが大変なことは理解できます。
オバサンにしてみたら、
「答えはわかっているのに、何で最後まできかなきゃいけないの?」
「若い連中の青い考えを聞くのが大変」
といったところでしょうか。
そして、オバサンの話を遮る態度が、とにかくストレスだ、という同僚の意見が大半でした。
ストレスだ、という愚痴だけで終われば、まだよかったのです。
後にこれが、最悪の形で噴出してしまいました。
後輩の女性が、オバサンの態度が原因で退職してしまったのです。
●話を遮るオバサンがストレスで、泣きながら上司に相談
僕の後輩だった30代の女性が、入社して3か月くらいでやめてしまいました。
「あんなに頑張ってたのに、どうしたの?」
という意見が大半でしたが、僕には思い当たることがありました。
あるとき僕は、休憩時間に従業員専用のロッカールームに向かいました。
休憩時間が中途半端だったこともあり、僕以外は誰もいないように見えました。
でも奥に行くと、2人の会話が聞こえてきました。
やめてしまった後輩女性と、上司であるマネージャーです。
その女性は、涙ながらに上司に訴えていました。
「もうオバサンの部下でいることがキツイ」
「私の話を何も聞いていない」
どうやらオバサンが原因で、上司に相談しているようです。
そして、それが解決しなかったのか、この約2週間後にやめてしまいました。
●解決策は多くはない
この問題を解決するには、方法は多くありません。
1.オバサンが管理職を降りる
2.オバサンが人の話を聞くように態度を改める
3.後輩がガマンする
このくらいでしょうか。
結局、後輩がやめてしまったので、最悪の形で終わってしまいました。。。
少なくとも後輩は、「3.」の状態だったのでしょう。
それが限界で、退職となったと予想できます。
では、「2.」はできなかったのでしょうか。
状況を考えると、上司であるオバサンから歩み寄ることが一番の近道に思えます。
何故ならハタからみれば、すごく簡単だからです。
オバサンが話を遮らずに、しっかり最後まで話を聞けばいいだけですから
結論から言うと、やっていたけど変わらなかったんです。
オバサンの上司たちが、何度も改善を要求していたようです。
注意されて初めのうちは、オバサンも気にしているのか話を遮らないのですが、時間がたつと、すぐにまた元に戻ってしまうのです。
オバサンにも言い分はあるでしょう。
前述したとおり、話を聞く方も大変だからです。
オバサンから見れば、聞くのが面倒なのでしょうね。
でも、オバサンの態度が原因で退職者が出てしまった以上、擁護はできません。
そして最後は、「1.」になってしまいました。
オバサンが管理職の地位を追われたのです。
オリンピックの要職に就いていた森さんと同じ末路でしたね
●話を聞かない老人は、若者からみると老害である
冒頭の話に戻りますが、森さんの記者会見を見て、オバサンと通ずる部分がありました。
それは以下のことです。
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相手を見ず、自分のペースでしか話さない
なにが悪いのか、本質を理解していない
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自分のペースでしか話さないのは、今まで書いてきたとおりです。
とにかく話を聞かず遮ることですね。
では、次の本質を理解していないことを見てみましょう。
森さんの会見を見ていると「何で俺がこんなことをいわれなきゃいけないんだ」という気持ちが見え隠れします。
こんな態度を見ると、何が問題でこのようなことに発展しているのか、真に理解しているとは言い難いです。
オバサンも同じような感じでした。
「責められている私ってかわいそう」
「何でこんなに言われなきゃいけないの」
と思っている印象でした。
でも、こんなことを繰り返していると、信頼されません。
お話しした通り、オバサンも森さんも地位を追われました。
誤解のないように断っておくと、彼らの年齢は問題ではないのです。
彼らに対し老害というのは簡単ですが、高齢が問題ではなく、話を聞かない態度や自分を省みないことが問題なのです。
これにあてはまれば、若者だって同じように問題というわけですね。
●本人が悪いと思っていないので、態度を変えようがない
ではなぜ森さんやオバサンは、態度を改めなかったのでしょうか。
今まで何度か言っていますが、これに尽きると思います。
「自分が悪いと思っていない」ということです。
彼らはそもそも、自分に問題がある、という風に自分自身を省みていないのです。
少なくとも、僕にはそう見えます。
上司に何度も指摘されているのに話を遮り続けるオバサンも、記者会見で逆ギレした森さんも、完全にそうです。
少なくともオバサンは、上司たちから注意されていますからね。
あなたの態度は問題ですよ、と言われているのにも関わらず態度が変わらないので、自分を省みていない、と言われても仕方ありません。
彼らにしてみれば、「なんだか責められているけど、なんでこんなに言われているんだ」、と自己愛にも似た感情なのでしょうか。
そしてこの状態になると、本人たちが一番ソンしてますよね。
周囲の人たちから信頼を失い、最後は立場を追われていますから。
これを読んでいるあなたは、話を聞かない老害になっていませんか?
もし心当たりがあるなら、まず気づいてからがスタートです。
若者の話を聞いていて何か言いたくなったら、3秒だけ待ってみてください。
そうするだけで、言いたい気持ちが収まると思いますよ。
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