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老若日記-その26-高齢者はなぜマスク買い占めを行ったのか

コロナ禍において、問題視された事象がある。
それはマスクやトイレットペーパーなどの生活必需品の買い占めだ。
現在マスクやトイレットペーパーは生産量が追いついているため、手に入らないということはない。
しかし、この買い占めという問題に関しては、軽視してはいけない。
必要な人に必要な物資が行き渡らない可能性が出てくるからだ。

実際にマスクの品薄が解消されるまでには時間を必要としたし、手作りのマスクが流行するなど普段ではありえない環境の変化があった。
今後も新型コロナウイルス感染症のような病気や、何か大きなトラブルによって環境が変化することはあるだろう。その度に買い占めが起こり、物資の供給が困難になっては目も当てられない。

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マスク買い占めは転売ヤーが行ったものであり、法律で規制しないとどうすることもできないと考えている方も多いだろう。
しかし、以下の記事で紹介しているデータを確認すると、50〜60代のシニア世代がマスク品薄時のドラッグストアへ来店している割合が大幅に増加しという結果が得られている。

出典:高齢者は朝のドラッグストアへ本当に「殺到」したか 購買データで解明(ITmediaビジネスONLINE)

そう、マスク買い占めの一端にはシニア世代の存在があるのである。
なぜ、シニア世代がマスク買い占めにはしったのか。
その理由と解決策についてこの記事で考えていく。

【テーマ】
高齢者はなぜマスク買い占めを行ったのか

最初に述べておくが、マスク買い占めは高齢者だけの責任ではない。
転売ヤーなど悪質な業者による影響も多くある。だが、データが物語るように高齢者によるマスク買い占めがあったのも事実である。

高齢者=転売ヤーということはない。
転売ヤーは物資を色んなところで集めなくてはいけないので行動力が必要である。また、それをインターネット上で高く売るため、インターネットの扱いにも長けていなくてはいけない。
行動力が少なく、インターネットが苦手な高齢者が転売ヤーである可能性は低いのだ。
そのため、高齢者による買い占めを防ぐには、今回マスク買い占めを行ってしまった心理について考える必要がある。

感染した際のリスクの違い

コロナウイルスが流行しだしたときから、高齢者や疾患のある方の死亡リスクが高いと報道されていた。コロナウイルスに感染するリスクは高齢者の方が高いのである。

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つまり、買い占めを行った高齢者の心理状態は
「マスクが手に入らず、コロナに感染するのが不安」
というものなのである。
コロナウイルスに感染する恐怖は若者より高齢者の方が強く感じている。
それが引き金となって、マスクの買い占めに走らせたのだろう。

しかし、ドラッグストアに朝から並んでマスクを購入する行為は、それ自体が人との接触を生み危険である。
なるべくなら、並ばなくても購入できる状態にあるのが望ましい。
そのためには、やはり買い占め自体を無くさないといけないのだ。

情報が手に入りづらい

先ほど、高齢者はインターネットが不得意だと説明した。
ドラッグストアによってはマスクの販売をインターネット上で告知している場合がある。

出典:マスクの販売方法変更のお知らせ(新生堂薬局)

これは開店前からマスクを求める行列ができるのを防ぐためである。
ドラッグストア側も高齢者の密な状態を作らないために、最善を尽くしているのだ。

にも関わらず、高齢者のドラッグストアへの行列はなくならなかった。実際に私も目撃したことがある。
その理由は明確で、高齢者はインターネットで情報を収集するという習慣がないため、どのドラッグストアでマスクが販売されるのかという情報が入手できないのだ。
つまり、朝から販売しないと発表しているドラッグストアに足を運んでしまう。もちろん、店には張り紙がしてあるだろう。
しかし、「もしかして販売するのでは」という気持ちと「せっかく来たんだから」という気持ちによって並んでしまう。
そして、人だかりを見るとどういう感情になるだろうか。そう「これだけ欲している人がいるのだから、自分の分を確保しないとなくなってしまう」と考えるのである。
つまり、行列の存在自体がマスクの買い占めを後押ししているのだ。

どうすれば解決できるか

今でこそマスク買い占めは起こっていないが、今後も何かしらの商品の買い占めが起こる可能性がある。

その際に商品が不足する事態にならないために、何をすれば解決できるのかを考えよう。

①テレビで不安を煽る報道を見ない
連日、テレビで新型コロナウイルスに関する報道が多くされている。
もちろん、中には有益な情報もあるだろう。

しかし、新型コロナウイルスが死の危険があるウイルスであることは既に周知の事実だし、飛沫感染が起こるのも多くの人が知っている。

ニュースで報道されている新型コロナウイルス関連の情報は、既に知られているものが多いのである。

新型コロナウイルスによる死者が〇〇人……というニュースを聞くとどこか不安になるだろう。自分も感染症にかからないかと考えるかもしれない。

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その不安こそが、自分の身を守るためのマスクの過度な買い占めへとつながるのである。
こういったニュースを見なければ、新型コロナウイルスに過度な不安を抱かず、適切な対策を行って穏やかに生活ができる。

おまけにストレスもかからない。まさに一石二鳥である。


②普段からある程度のマスクを保管しておく
買い占めが起こる物資はマスクや消毒液など身を守るためのアイテムである可能性が高い。
これらはウイルスが広まったときだけでなく、震災のときにも重宝する。

有事の際に慌てて買おうとするから買い占めにつながり、物資が不足するのだ。普段からある程度必要な分を保管しておけばいい。

買い占めとは複数の人が同じ商品を一度に求めるのが問題なのである。
今から保管用のマスクを多めに購入しておくのは何も問題がない。

不安の解消にもつながるだろう。ある程度の必要な物資は保管しておこう。

まとめ

マスクや消毒液などが市場から消えると、多くの国民が不安に感じる。
不安なのは自分だけではない。みんな不安なのだ。
1人の人間が過度に買い占めを行うことで、社会全体の問題となる。
自分さえよければいいという考えは捨てて、有事の際の物資は適切な個数を購入するように心がけよう。


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