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老若日記-その27-深いシワにファンデーションを塗り込む高齢者

皆さん、いかがお過ごしですか?
先日、お婆さんがファンデーションを塗り込む姿を目撃したのですが、
その姿は、まるで働き盛りの土木業者のようでした。

確かに、すごく深いシワや目元の濃いシミが目立ちます。
それを必死に隠そうと、ファンデーションを上から下へ力強く塗り込んでいるではないですか。
もちろん厚塗りなので、表面は粉っぽく、不自然です。

snowの加工でお婆さんになってみた・・・こんなシミ隠せる!?

私も歳を取ったら、こんな風になってしまうのかな・・・
そんな時、写真加工アプリのSNOWで、もし自分が歳を取ったらこんな顔になる。という項目を見つけて、試してみました。

正直、絶句しました。
シワやシミの多さや垂れている顔面のお肉、歳をとるということは、こういうことなのか・・・
画面から引いて全体を見てみると、すごい意地悪そうなお婆さんになった自分が映しだされているではありませんか。

キャッチコピーを付けるなら、「友達ゼロ!口を開けば、小言ばあさん」と言ったところでしょうか。
私は、このまま歳を取ったら友達がいない、文句タラタラのみんなから愛されないお婆さんになってしまうと危機感を持ちました。

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危機感と共に、納得できない気持ちもあったので、メイクをしてもう一度同じく歳を取った加工がされる写真を撮ってみました。

すると、全然違います。
眉毛があるだけで、いかつさが軽減し、目元の輝き感や頬にのせたチークのお陰で、すごく優しそうなお婆さんが画面に映しだされました。
私は、2回目の結果を将来の自分にするために、メイクの技はいくつになっても磨いていくべきだと感じました。

では、高齢者になったらどんなメイクしたらよいのだろう?

メイクをすることで起きる変化

私は祖母と同居しているのですが、「そういえば毎日メイクしているな。」と思い、他の高齢者のメイク事情はどうなのだろうと思いました。

出典:化粧療法研究室 ハカセのブログ
(資生堂ライフクオリティービューティーセミナー)

この表をみると、メイクをする人は8割にも上りますが、「人と会う時だけね。毎日してる訳じゃないわ。」という方が大半でした。

確かに、私も某大手航空業界のグループ会社に勤めていた頃、メイクの講習があり、
「ここで教わるメイク術は、自分のためではなく、お客様のためです。ですので、相手がこのメイクのテクニック、色を使うとどう感じるかを意識してください。」
と教わりました。

自分を表現するためのメイクではなく、ここで取り上げられているのは、メイク=身嗜みですね。

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ただ、高齢者が行うメイクは、自分のためでもいいと思います。
メイクセラピーという行為があるのをご存知ですか?

出典:メイクセラピーを介護・医療の現場に普及し 「最期まで自分らしく生きる」ためのケアを
(HELPMAN JAPAN)

高齢者にとって、メイクをすることはセラピーにもなります。
メイクをすることで、気持ちが明るくなり、行動力が増すのです。
確かに、私も新しいアイシャドウやメイクのテクニックを試し、上手くできたときは特に用事が無いのに外出をします。
ウィンドウショッピングをしていて、店員さんから
「お客様、メイクとても素敵ですね。思わず声をかけてしまいました!」
なんて言われたら、欲しくもないのに商品を買ってしまいそうです。(人生で一度ありました、実体験です。)

ただ、高齢者にとって、メイクをすることは細かい作業になってしまうと思います。
そんな高齢者のメイクに関する悩みを解決できる商品はあるのでしょうか。

高齢者専用メイク用品は、見ない

高齢者用のメイク用品はどんなものがあるのだろう?

出典:メイクアップグラス(4600)/老眼鏡(シニアグラス)(楽天市場)

この商品を見つけたときは思わず笑ってしまいました。
確かに高齢者は、視力が悪いので目元のメイクをしているをする際に困ってしまいますよね。
見た目はお笑いパーティーグッズを彷彿させますが、機能としては素晴らしい商品です。

ただ、メイクアップアイテムの項目で検索すると、中々商品が見つかりません。
個人的には、深いシワが刻まれた薄い皮膚に適したブラシやスポンジ、くすんだ肌の色に合うアイシャドウやチークがあるのかと思ったのですが、高齢者に向けての商品は見つけられませんでした。
まだ、自力でメイクができる50代の女性向けの商品を見つけるのがやっとでした。

今後、さらに高齢者が増える日本において、「自分らしく最期まで生きたい。」と考える高齢者も多くなるのではないでしょうか。
そうした高齢者の願いを叶えるために新たな産業が生まれるかもしれません。

便利さ×女としての老後

女として生まれたからには、最期まで綺麗でいたい。
女性ならば、誰でもそんな気持ちになるのではないでしょうか。
しかし、自分自身でメイクを施し、綺麗になれないもどかしさ、劣等感を抱いている方も多いと思います。

身体の自由が効かなくなった高齢者でも楽しくメイクができる。
そんなメイク用品があれば心も元気になり、老後を楽しく過ごせる方も多くなりそうですね。

例えば、ゴリゴリ塗り込まなくてもシワやシミを隠せるファンデーション、簡単に眉毛やアイラインを描けるツール、はみ出しを防止する口紅。

私が高齢者になる頃には、こんなツールがあるといいな。なんて思ったりします。

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高齢者は、よりたくさんの便利さを求めています。
最低限生きる上での便利さ、女として生きるための便利さ、自分の人生を豊にするための便利さ。

そんな便利さをわがままに欲していいのではないでしょうか。
人として生まれた以上、このわがままは人権に値すると感じています。

みんな平等な幸せを感じていいのではないでしょうか。
そんな自分の幸せの気付きは、「おしるこ」にあるかもしれません。

おしるこロゴ


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