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【教科書はブレワイ】長距離を移動する渡り鳥たち

 渡り鳥を眺めていると、V字になって飛行している姿が見られました。これは雁行飛行(がんこうひこう)と呼ばれる、渡り鳥たちによる長距離移動を疲れにくくするための工夫です。
 仮に1列で整列して飛んでいたとすると、先頭の鳥が羽ばたくことによって、後ろに下降気流が発生してしまいます。2番目の鳥はその分強く羽ばたいて、上昇しなければいけません。そうすると、後ろにさらに強い下降気流が発生してしまい…。これがずっと続いてしまいます。結果一番楽をして飛ぶためには、前の鳥と45°後方に並ぶと、前の鳥が生み出した上昇気流をつかめることが分かっています。長距離飛行において一番効率が良い飛び方を渡り鳥たちは学んでいるのです。
 ちなみに先頭の鳥は上昇気流の恩恵を受けることができませんので、一番疲れるそうです。ですので実際はある程度の距離を飛行したら、先頭が後退することも研究の結果からわかっています。もしかしたら、ずっと観察を続けていると、渡り鳥たちが先頭を交代する場面に遭遇できるかもしれません。


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