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怒りは純度100%のエネルギー

怒りのような負のエネルギーは、あらゆる感情の中で最も純度が高い。と言ったのは『呪術廻戦』に登場する漏瑚(火山あたま)だ。
このセリフにはハッとさせられた。

一般的には感謝や幸福などといったプラスの感情を動力源にすることを勧められる。
しかし、そう言った感情のエネルギーを用いて偉業を成し遂げた人数は少ない。

一方で、負の感情をベースとした事件事故の発生件数は、毎日、数えきれないほどある。

もちろんエネルギーの質としては悪いものだが、エネルギーレベルで言えば同等かそれ以上に、誰でも出力できる。
これが負の感情の特徴である。

少し私の話をする。
私は小学生の頃から塾に通っていた。
しかし、そこでは落ちこぼれであり、いつもテストでは低い点数を取り、一番下のクラスにいた。
すると親は怒る。
この一連の流れに対して、私は我慢ならなくなった。
怒りに身を明け渡すと、気づけば宿題をするための鉛筆を折っていた。

鉛筆を折る。
普段の私ならしない、というかできない行為であった。

後日、冷静になった時にもう一度、折ってみようとしたが、やはりできなかった。
それは、やる必要がない、という理性が働いたからなのか。
それとも、もっと物理的な腕力とか握力とかの問題だろうか。

おそらく、その両方である。
逆を言えば、怒りには、理性と暴力性の両方のリミッターを狂わす力があるということだ。

怒りには、潜在的な化け物を引き出す力がある。
そして、それを上手くプラスにできれば、非常に強力な味方となるだろう。

現に、あらゆる実業家や成功者はまずこのステップを踏んでいると言って間違いない。
まず怒りがあって、それから魂を磨く。

重要なのは、怒りに頼りすぎないこと。
負のエネルギーの活用が長期に渡ると、例えどんな聖人君主でも言葉の端々や人相、性格が汚染されていくだろう。
だから怒りの活用は短期戦にとどめる必要がある。
あくまで「着火」の役割だ。
もし、それ以上に使用すれば、あなたの人生ごと焼き尽くされてしまうだろう。

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