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いきるチカラ 「釜石から学ぶ」

昨晩は、かけるの活動拠点「あいらぶ♨」にて「生きるチカラ」について語らう時間。

東日本大震災以降、釜石とずっとご縁をもって、東京都のに拠点生活をしている、かけるの杜氏でもある、戸塚ちゃんの経験をもとに、みんなで、これからの「生きるチカラ」の話。

釜石の蔵の「純米大吟醸 浜千鳥」を片手に、戸塚ちゃんの釜石との出逢い、そして釜石で出会った人や自然、文化の魅力を聴き放題。w

釜石といえばラグビーに新日鉄というイメージが強かったのですが、そもそも世界の三大漁場ともいわれる三陸リアス式海岸のど真ん中で、牡蠣やアワビやサンマと漁業も活発。

さらには、 http://opencitykamaishi.jp/photolibrary/

オープン・シティ釜石をテーマとされていたり、もともと土地柄かマチのみなさんが、旅人や移住者といった外から来る人達にもオープンで、同時に、さまざまな環境変化にも淡々と向き合う靭やかさをお持ちだということが、よくわかりました。

また、Meetup Kamaishi2019  ~岩手県釜石市のお宝&鉄人発掘博覧会~2019年8月25日(日)〜 10月26日(土)
https://sanriku-travel.jp/know/area_info/p1580/

といった企画、からもわかるように、釜石には「鉄人」と呼ばれる、さまざまな「生きるチカラ」のスペシャリストたちがいらっしゃるそうです!
東京から五時間半、という距離も、ある意味で、瞑想の良い機会!

近々、かける社の仲間たちとともにLife maestro universityの活動の一環として釜石を訪れることが決まりました!!w

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さて、あらためて

「生きるチカラ」

と言葉にしてみても、それは時代や場所で必要とされる技や知恵もさまざまだということに気がつきました。

生きるチカラというと、なんとなく、縄文時代の狩猟採集民を思い起こしてましたが、必ずしもそれだけが生きるチカラではない。

たとえば、馬に乗っていたころに必要とされた馬術は、いまは自動車運転の技術へと代わっている

また、現代でも田舎では虫をとって殺す技が必要な代わりに、都会では満員電車で痴漢と間違われないための技術が大切だったりしますね。

こんなふうに、時代や場所で求められる技や知恵が代わる。だから、これを身に着けておけば良い、みたいな画一の解があるわけでもないし、また技術や知恵に優劣があるわけでもない、ということに気づきます。

そして、人間って、なんだかんだ環境に適応するのが上手い生き物なんだな、ということにも気づけます。

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また、もう一つ大事だなと感じたのは「生きるチカラ」は個人で身につけるものだけじゃない、ということ。

対話の中で、友人の1人が

「おばあちゃんの家の前に空き缶を拾いに来るホームレスの方々がいた、みんなが奪い合うなか、あるとき、1人だけ空き缶を受け取ったあと家の前を掃き掃除する方がいることにおばあちゃんは気がついた。それ以来、おばあちゃんは、朝方その人が来たときに空き缶を渡すようになった。その方は頼まれても居ないが、やはり家の前を掃き掃除していった。それがしばらく続いて、やがて空き缶を取りに来ることがなくなった。そして、さらに時がたったある時、そのおじさんが、スーツに身を包んで、菓子折りをもって、おばあちゃんのところに来て、『あなたのお陰で、住む家を借りるところまでこれました。』と、お礼をされていった。」

というエピソードを教えてくれました。

1人で生き抜くための「力強い」技術や知恵を身にまとっていくことも大事。

そして、それと同じくらい、心を込めて他者と向き合う「誠実さ」や「思いやり」の心、それによって互いの「温かいつながり」を醸していくこと、そこから得られる一体感、安心感、信頼感も大切だなと、感じました。

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最後に、

生きるチカラを考える時、どうしてもいまの現状への不満の話が出てくる。

だけど、よくよく考えてみると、いまの私達が暮らしている都市や、つかっている道具も、もともとは、先人たちが長い歴史の中で、問題にぶつかり、それを乗り越えるために試行錯誤して、新しい道具を作り出し、という過程を何度も何度も積み重ねてきて出来上がったもの

だから、いま僕らが土台としている道具やシステムについても、それらの問題点のみに注目したり、単に否定するのではなく、それが出来上がってくるまでの文脈と、時代時代の先人たちの想いを学んで、しっかり受けとることが大切だなと感じています。

そして、そのうえで、美しいもの、大事にしたいものは守り、変化が必要な部分はより良いものへと進化させるという姿勢が楽しそうだなと考えています。

人と同じく、文明や道具に対しても、私達としては「美点凝視」で向きあっていくことで、個人も共同体としても、より創造的で豊かになれる、と、そんなことを考えました。

学び深く、温かな、いい時間でした。

遅くまでご一緒いただいた皆さん有難うございました!

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