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痛みを通して眺めた世界は…

毎日続けていた音声配信を、9月になって3週間ほど休止していました。理由は、喉の不調で、声がうまく出せなかったからです。おかげさまで、昨日からstand.fmを、本日からVoicyを、それぞれ再開することが出来ました(たくさんの励ましのメッセージ、本当にありがとうございました!)。

今回は、痛みを抱えながら暮らしていた日々に感じたこと、気付いたことを、お話したいと思います。

コロナって直った後もけっこうきつい

喉の不調の原因は、新型コロナに罹患したことでした。感染は避けられませんから、やむを得ません。発熱や喉の痛み・咳など、「よくある症状」が4〜5日続きました。いままでの風邪やインフルエンザの経験から、

「ここからだんだんよくなりそうだな」

と思ったものの、ことごとくそうはならず、いままでの経験から予測を立てても仕方がないと悟りました。

WHOによると新型コロナウイルスに罹患した人にみられ、少なくとも2カ月以上持続し、また、他の疾患による症状として説明がつかないものと定義されているようですが、定義はともかく、ウイルスが去っても普通に生活出来ない症状がずっと続くなんて、なかなかの地獄です。

大切にしていた音声配信はずっとお休みすることになりましたし、他にも大切な仕事のキャンセルを余儀なくされました。「7日休めば仕事に戻れる」は間違いで、様子を見ながら少しずつ…という、いままでの自分の感覚では考えられないゆっくりのペース感になりました。

もっとずっと辛い後遺症に耐えている人たちを思う

後遺症について調べて、それが決して珍しくはないのだと分かりました。

症状は多岐にわたり、上記記事によると倦怠感 (52%)、息切れ・息苦しさ (33%)、味覚障害 (28%)・嗅覚障害 (25%)、抜け毛 (24%)、集中力低下 (22%)、せき (20%)とあります。現在進行中の疾患なので、数値は変わっていくはずですが、複数の症状を併せ持つ場合も多く、QOLの低下は著しいはずです。

声を張って話す仕事は出来ないても、書いたり、休み休みならなんとか仕事が出来ていた自分ですらこんなにきついのに、もっと長期間に及ぶ人たちは、どれほどだろうと想像しました。

もちろん後遺症のニュースにはいままでも触れていましたが、自分の身体に起こるまでは、スルーしていて想像力を働かせることもありませんでした。

痛みを通して見えたことを活かしたい

だいぶ前の話なのですが、両足首を捻挫したことがあります。まず片足を捻挫し、そこをかばっていたらもう片足も捻挫し、最悪でした(言うと笑われるし)。

突然話が変わるようですが、残り時間の目安が分かる横断歩道ってありますよね。「信号の残り時間なんて知らせる必要ある?」くらいに思って、気に留めたこともありませんでした。

でも、捻挫していると、大きな横断歩道の横断はチャレンジです。「青だから渡る」のではなく「青になったばかりだから渡る」のです。そんな時に、あのメーター付きの横断歩道は本当にありがたかったです。
また、駅で普通に急いでいる人(捻挫する前の僕)が横を通るときに、服と服がすれただけでも、ドキッとして緊張しました。よろければ、激痛と治療期間の延長につながりますからね。要するに、世界が違って見えたのです。

コロナを通してどう変わった?

コロナの後遺症に限らず、経済的貧困や孤独、自信の喪失など、あらゆる痛みが溢れています。そして、そういう痛みを抱えている人は、どうやらそのことを積極的に話さないようです。

でも、痛みを通して感じたこと、痛みを通して眺めた世界で知ったこと、たくさんあるはずです。痛みが強いうちは、痛みのことしか考えられませんよね。

そうした変化を、もっともっと、話していきませんか?

ここは無理してがんばったり、強がったりするタイミングじゃないと思うんです。痛みを通して知ったこと、あるいは痛みそのものについて、もっともっと認めて、オープンに話していくべきだと思います。

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