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家族は幸せの装置!とは限らないから

日本社会には、「家族」と「幸せ」を結びつけて話す傾向がありますよね。「家族と居られるときが一番幸せ!」という人にとってはそうでしょうが、それってみんなに当てはまることではないですよね? そもそも、何を幸福だとするのかは一人ひとり違うはず。家族と幸せは、ひとまず切り離して考えるのが妥当でしょう。


人それぞれが当たり前なのに…

何を幸福とするのかは、人それぞれ。家族をどう思っているのかは、人それぞれ。どちらも考えるまでもなく人それぞれなのに、家族と幸福を短絡的に結びつけられることが多いのは、なぜなのでしょうか。

ロマンチックラブイデオロギーと呼ばれる、「恋愛感情によって結びついた男女が結婚し、子どもをつくって家族を形成する、それこそが幸せだ」とする思想は、いわば国策として戦後広められました。戦後に特にそういう傾向が顕著になったというよりは、むしろそういう風潮が後退したことへの対策だと考えることも出来ます。

核家族化が進み、同時に日本が貧しくなると、晩婚化が進みました。さらに、結婚しない人や子どもをつくらない人が増え、少子高齢化に拍車がかかりました。日本の家族制度は、本当は危機に瀕しているのです。

オルタナティヴ家族の可能性

「家族が好きで家族と暮らせて幸せ!」という人がいたら、「よかったね」と祝福してあげればいいですよね。でも、一方で、「家族が苦手」「家族と合わない」「そもそも家族がいない」という人たちだって大勢います。

当たり前なのに、支配的なロマンチックラブイデオロギーが、現実を直視させなかったのです。

現在の日本の家族には、同居すること、お金を稼ぐこと、子育て、育児、情緒的安定機能、夫婦間の独占的な性関係など、ありとあらゆる要素が求められています。でも、「普通に子どもを育てる」だけで、いっぱいいっぱいなの人が大勢いますよね。

何もかもを学校任せにすると学校が成り立たなくなるのと同じように、何もかも従来の家族の形に任せようとすれば無理がきます。家族という形ではなく機能に目を向ければ、新しいオルタナティヴな家族の形を模索できるはずです。

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