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ことばの灯台 #ポストスタンダード運動

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【マガジンをフォローして灯台の光をキャッチして✨】 「私って、みんなと違うのかも...」 そんな思いを抱いたことはありませんか? 社会の「当たり前」や「普通」に違和感を覚える。 …
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2021年8月の記事一覧

出来ることは「出来ます」と言おう

ものすごく謙遜する社会になったと思うんです。「させていただいて」使い過ぎ問題もありますし、「謙遜すればいい」と思っている節もありそうです。自分より上手な人がいようといまいと、自分なりに出来るなら「出来ます」というのが一番です。 出来るのに「出来ない」という人ばかりにもかかわらず、みんな「出来ません」と言って出てきません。たまにちょっと「俺はやる!」みたいな奴が出て来ると、生意気だとかビッグマウスだとか叩かれる。本当に両極端ですよね。普通に「やるよ」と言って欲しい。 講演先

誰かを批判しないと自分の意見が言えないの?

他者を批判しないと、自分の意見が言えない人がいます。憤ったり、嘲笑していたり、悪いところをあげつらったり…。でも、本当に「自分の意見」があるのなら、まっすぐに主張すればいいだけのこと。批判のための批判なら、それはもうただの悪口です。 批判をすることは本来すごく大切批判の対象は様々です。政府、政治家、企業、上司・同僚・部下、芸能人、近所の人、親戚・家族、友人・恋人──実に色々な人が批判されています。 批判すること自体を悪くとらえる人もいますが、それは間違いです。 例えば、

自己表現がただの量産型になってしまう理由

自分の好きなものを選び、自分の個性を出したつもりが、結果的によくある量産型(ステレオタイプ)になってしまう。かなり残念です。でも、少し注意深くなればそれを避けられるはずです。 写真にフィルタをかけるの好きですか?インスタなどで写真にフィルタをかけると「いい感じ」になりますよね。フィルタも色々あって、試していくと楽しいです。 好きなものを選ぶというのは、もっともシンプルな自己表現のひとつです。写真のフィルタも、SNSで個性を出すには便利なツールだと思います。 でも、ちょっ

期待も不安もただのノイズです

何かをやる前に、ネガティブなことばかり言われるのって嫌ですよね。だから、ポジティブに考えよう…となりがちなのですが、「場づくり®」の観点では期待も不安もただのノイズです。整えましょう。 ネガティブに考えるのって良くない「キャンプ行こうぜ!」 例えばそう言うと、色々なリアクションが戻ってきます。楽しそう、テント持ってるよ、いいキャンプ場知ってるよ、いつにする? などなど。でも中には、 「え〜 雨降るかもよ」 などといきなり不吉なことを言い出す人がいます。すぐにネガティブ

本当は難しいゆるい場づくり(場数の踏み方)

ゆるい場が大流行りしていますが、「ゆるい場」と「準備不足の場」は違います。場づくりの力は最後は場数で決まりますが、成功も失敗もないような場づくりは場数に入りません。求める現実に近づけないということです。 「ゆるい」は別に正義じゃない「ゆるゆるとやってます」 「もうほんとゆるい場なんです」 謙遜しているような言い方ですが、大抵みんな嬉しそうにしています。ゆるい場を肯定的にとらえているからです。 「ゆるい場」批判を繰り広げるぞ! という感じの書き出しになってしまいましたが、

八方美人な発信では誰ともつながれない

自分のことや活動を知ってほしくて情報発信をする際に、「相手に気に入られたい!」という思いは厳禁です。むしろ「嫌われてもいい」くらいの覚悟をすると、情報を必要な人に届けることが出来ます。 気に入られようとしてはいけないわかりやすく配慮して表現することと、相手に気に入られるように表現することは、全く違います。しかし、これが混同されることが多いようです。 自分たちの活動を発信したり、イベントを告知したりする際に、「みんなに気に入られるように」と考えてしまい、どこかで見たことのあ

組織が分からないまま組織に入ると組織の奴隷になる

自分の所属組織への批判や愚痴をSNSに書いたり誰かに話したりする人をよく見かけます。もちろん気持ちは分かるけど、そうしていると自分の人生を生きられません。知的な理解が解決につながるかもしれません。 自分の所属組織を悪く言いたくなるときサラリーマンが自分の会社を、大学教員が自分の大学を、ボランティアが自分のNPOを、タレントが出演番組を、それぞれ批判したり愚痴ったりするのを見かけたこと、ありますよね。 組織活動のなかで、「何だこれ!」と納得のいかないことに出くわします。それ

ドリームキラーにどう対処する?

ドリームキラーとは、夢を語る相手に対してネガティブな言動で反応し相手の夢を挫く人のこと。やっかいな相手ですが、どう考え、どう対処すればいいのでしょうか? ドリームキラーに揺さぶられた思い出から昔、この仕事をはじめたばかりのとき、僕の周りには大勢のドリームキラーがいました。大学を卒業して就職せずに団体をつくるという進路は、25年前には自由すぎてキワモノ扱いでした。 ドリームキラーたちから向けられた言葉は、例えばこんな感じです。 「就職して経験を積めば?」(何のだよ!) 「

「みんなの居場所」は成立しない、だから希望がある

地域での居場所づくりが盛んです。だれでもどんな人でもみんなで集まれる居場所──そんな「万能な居場所」がコンセプトになった活動が増えていますが、万能な場というのは存在しません。でも悲観しないでください、だからこそ希望があるのです。 万能な場は存在しないだれもがみんなで集まれる居場所。本当に素敵なコンセプトだと思います。でも同時に、「万能な場は存在しない」という前提を、僕自身は身をもって知っています。 誤解のないよう断っておくと「だれもがみんなで集まれる」というのは、主催者の

NPO・社会的起業って善いことですか?

僕は今年で25周年を迎えたNPOの代表ですが、いつからか言われるようになった「社会的起業」という表現に、ちょっと過剰なものを感じています。そもそも、NPOの活動や社会的起業ってそんなに善いことなのでしょうか? 社会を支える無意識の社会貢献NPOや社会的起業など、「社会貢献」を掲げた活動や組織体があります。利益を目的とするのではなく社会貢献を目的とするという点で、一般企業とは異なります。 でも、普通の会社だって、社会課題を解決しています。「営利目的だ」と言えばその通りなので

渦中で考えずに問題を外から眺める

よく「問題を抱える」と言いますが、問題が大きくなると「問題のなかに自分がいる」という状態になります。こうなると日常を送りながら解決するのが難しくなります。そんなとき、問題について考える「場所」を変えるだけでも、冷静さと前向きな気持ちを取り戻せます。 よく「合宿」を開きます僕が代表をしているれんげ舎では、年に2回、全員参加の合宿が2泊3日で開かれています。何をするのかというと、自分たちの日頃の活動を振り返り、どちらに進みたいのかを考えるためです。 そんなのオフィスでも出来そ

先生の影響を抜けて独り立ちするには?

いつ何の先生であっても、敬愛する先生と出会えた人は幸運です。多くのかけがえのない学びを得られるからです。ただ、先生の影響が強すぎて、「ちょっと足りないコピー品」みたいになることも…。そこから抜けるには、「情報の個性化」が必要です。 恋するように学ぶ何かに没頭して学ぶ人を見ていると、まるで恋をしているようだと思いました。どんなことでも吸収しようという謙虚な態度は、最強の勉強法のひとつです。 斜めに見て、斜めに聞いて、自分の手持ちのわずかが知識や技能で最初から批判的に対してい

僕は奴隷にならない─新しい生活様式と自分らしい生き方

最近は「新しい生活様式」という言葉を聞かなくなりました。もう新しくないからでしょうか。もう慣れましたか? 僕はこう思います。慣れちゃダメだ慣れちゃダメだ慣れちゃダメだ… 驚きの登場だった新しい生活様式最初、「新しい生活様式」と言い出したのは専門家会議だったように記憶しています。僕はとても驚きました。「生活様式」なんて文化そのものみたいなことを、専門家会議みたいなレベル感で言っていいのだろうかと思ったからです。 もちろん、「有事」だからですよね。そんなことは分かっています。

家庭と職場の再構築を考える(サードプレイス以前)

サードプレイスもいいけれど、ファーストプレイス(家庭)とセカンドプレイス(職場)についても考えたいものです。家庭や職場こそ自分らしく呼吸できる場にしていくべきではないでしょうか? サードプレイス以前「サードプレイスをつくろう!」という考え方はとても創造的だし、多様な面を持つ存在としての人々一人ひとりの可能性を広げるはずです。でも、言葉通り「3つめの場」のことであって、それ以前に考えるべきことがあると思います。 ファーストプレイスとしての家庭、セカンドプレイスとしての職場(