リアルタイム翻訳が国際会議でついに導入! その効果とは?
国際会議HAI2019@京都!
10月6日から10日にかけて、国際会議Human-Agent Interactionが開催されました。
以前にもHAIの国際会議は取り上げたことがありました。日本が世界を牽引する研究領域で、HAI自体のこともまとめているのでぜひご参照ください。
そんな国際会議が、京都で開催されました。
HAI自体の話は前回の記事に譲るとして、今回とても先進的な取り組みがこの国際会議で行われたので紹介します。
その名も、Machine Translation Session
Machine Translation Sessionで何語話者でもOK!
なんと、発表者のトークが全てその場でリアルタイム翻訳され、聴衆が好きな言語で手元のPCやスマートフォンで視聴することができるのです。
それだけではありません。質問者は、何語で質問しても良いのです。
実際にどのようなコミュニケーションが行われたか、紹介したいと思います。
こんな感じで、全体としてはスクリーンが二つになっていて、英語で発表された音声認識結果と、日本語に翻訳された結果が表示される。
メインスクリーンの画面の下にも日本語がリアルタイムで表示されているのですが、これは賛否両論だったよう。英語で聞き取れる聴衆にとっては、日本語がちらつくのは注意を削がれる場合もあるようでした。
手元の画面はこんな感じ。何語でどれくらいの人が視聴しているのかもわかります。
質疑では実際に、日本語での質問に対して、英語で回答されるといったシーンもあり、歓声が沸いていました。
当然ながら機械のミスも・・・
もちろん、失敗事例もありました。例えば、
これは・・・なんとも言い難いですね。。
ほかにも
「考慮されたらいいのかなと思ったのですが。」という日本語の認識結果が
機械に優しい人間
機械翻訳がされやすいような工夫も呼びかけられました。
機械に人が歩み寄っていくスタイルですね。
意外な副作用として、機械が聞き取りやすいように人間が工夫をして話をすると、単純に私たち自身も聞き取りやすかった印象でした。
未来に向けて
当然ながら初めての試みで、改良の余地は多いにありました。
しかしながら、こういった取り組みが実際に行われること自体が、未来に向けた大きなステップだと感じました。
実際のところ、このセッションに関しては多くの参加者が、完璧な翻訳が行われたとは言えないにも関わらず、とてもポジティブな印象を持っていたようです。早速来年に向けて改良するための議論が行われていました。
翻訳こんにゃくが実現するのは、そう遠くない未来かもしれませんね。
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