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時代の移り変わりを目の当たりにした光景

たった30年足らずで随分と時代は変わった。


子供のころ祖母に手をひかれ通った公園に行くまでの道では


よく野犬に出くわした。


30数年前の片田舎には普通に野犬がいて、群れに囲まれそうになって壁によじ登って助けを待ったこともある。


公園の土手では祖母と一緒に数珠玉を集めてはお手玉を作ってもらった。


木苺をつんだりもしたし、クローバーの花でかんむりを作ったりもした。


当時、祖母が公園のブロック塀にローマ字で私の名前を彫ってくれたのも健在だ。(器物損害である)


現在、私は結婚して少し離れたところに住んでるが、


今は亡き、たくさん私と遊んでくれたおばあちゃんを懐かしく思って、


「器物損害」の私の名前を見に行く。


つい先日も1歳の息子を連れてその公園へ行った。


藤棚の下には、10人くらいの70歳オーバーに見える男女のシニアたちが集っていた。


耳をすませば、話題はなんとゲームの話!何やらモンスターの話で盛り上がっている模様。


みんなスマホゲームをしているらしい。(たぶんポケモンGO?私はゲームには疎いのでそれが何はわからない)


スマホを真剣に何度もタップしたりピンチしたりしている。


30数年前私はまさにこの公園で祖母の背中で子守唄を聞いていた。


当時の祖母は60代後半だったが、ザ・おばあちゃんといった風貌で腰が曲がっていたし、モンペにちゃんちゃんこを着ていた。


だが今のシニアといったらどうだろう。


オシャレな帽子をかぶりスマホ片手にピンとした背筋でモンスターを集めてまわっている。


おそらく孫にモンスターを集めるよう頼まれたのだろう。


私が子供の頃はおばあちゃんに童謡を歌うようにせがみ、今の子供たちはモンスターを集めて欲しいとせがむ。


時代は変わったなぁ・・・としみじみ思った瞬間だった。


だが、いつの時代でも孫を想うおじいちゃん、おばあちゃんは変わらないものだなぁとも思ったのである。

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