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OW2 - いろんな有利を作りましょうね

おつかれさまです。
おさしみです。

OW world cup が衝撃の結末を迎え、マウガが衝撃の登場をし、ロードホッグが衝撃のリワークをされました。
衝撃続きの OW2 ですが、いかがお過ごしでしょうか。

この記事では、ゲーム内でどのようにオブジェクトをとるのか、ゲーム内で発生しうるいろいろな「有利」に焦点を当てて書いていきたいと思います。


有利ってなんぞや

さて、有利ってなんでしょうね。
相手より得している、アドバンテージがある状況ですが何が思いつくでしょうか?
今回の記事では以下の有利について語ります。

編成有利
地形有利
人数有利
リソース有利
オブジェクト有利

編成有利については言わずもがな、ウィンストンにリーパーを出してみたり、ジャンクラットにファラを出してみたり、カウンターと呼ばれるヒーローを出すことはよくすると思います。
地形有利についても FPS の基本、高台や強い遮蔽物を抑えられている状況が良い状況であるのは、OWでも変わりません。
人数有利も競技シーンをみられている方や、ある程度のレート帯でプレイされている方は耳にタコができるほど聞いているでしょう。1 人少ないというのは OW において致命的な不利になります。
リソース有利は少し中・上級者向きですが、ウルトをはじめとしてスキルや体力の有無でどちらが良い状況かを比較します。競技シーンではウルトの数で次のウェーブの勝敗を予想することがよくありますね。
このゲームのゴールはオブジェクト有利、エリアであったりペイロードであったり、つまるところそれらの進行度を競うゲームなので、これに関する有利はそのまま勝利に直結します。

さて、それぞれの有利について深堀していきましょう。

いろんな有利

編成有利

簡単なものから始めましょう。
カウンターピックをしてゲームを有利に進める、というのは OW の基本中の基本ですね。
では、カウンターピック出して何がうれしいの?と冷静に考えたことはありますか?
ゴールド帯付近では「ウィンストンが出たらリーパーを出す」という不文律があるように感じますが、本当にそれは正しいのでしょうか?

ちょっと別の話題になってしまうので、いつかこれに関してもちゃんと記事にしたいですが、ウィンストンのために出したリーパーでちゃんとウィンストンが苦しいプレイをしましょうね、とは思います。

話を戻しまして、敵に対して有利な編成を組むことができれば、自チームで取ることのできる選択肢が増え、逆に相手は取ることのできる選択肢が絞られます。
相手はしたいことをするために必要なリソースや手順が多くなったり、難易度が上がったりと、こちらにとって良いことはたくさんです。
高台に陣取るロードホッグ、リーパー、バスティオンのもとにウィンストンで飛び込んで高台を制圧できますか?無理ですよね。そういうことです。ウルトで弾き飛ばして生きていれば御の字、そういうことです。

これが編成有利です。馴染み深い話なのでコンパクトに。

地形有利

Dorado のスタート地点からペイロードが進みません!
よく見る光景ですね。
これは防衛側の圧倒的地形有利によるものだとは皆さんお気づきだとは思います。
高台から一方的に撃ち下ろされ、すばしっこい奴らが上から降ってきて上に帰っていく。なんてこった。

これを想像すれば地形有利がいかなるものか、想像がつくと思います。

ここで抑えておきたいのは、基本的に何かしらの有利がないとオブジェクトが進まない、ということです。

Dorado の話を始め、Numbani の A 拠点、Nepal の Sanctum、Oasis の University などなどなど、オブジェクト付近は高台から見通しがよかったり、強力なチョークポイントがあったりと、地形による影響が非常に多いです。

オブジェクト付近の強力な地形を抑えられたほうが、オブジェクトのアプローチが容易になります。
そのため、非対称ルール(ペイロードやハイブリッド)では防衛側が基本的に有利になり、対称ルール(コントロールやプッシュ)ではルシオのスピードブーストやシンメトラのテレポーターを使って、少しでも早く移動することが重要になります。

何はともあれ、高台苦しいよぉ、ってなってるマップの数々を思い浮かべれば、地形有利の概念は抑えられるかと思います。

人数有利

過去の記事でも触れましたし、OW や VALORANT, APEX, LoL どんなゲームでもチームゲームであればついて離れない、人数有利のお話です。

強いやつ、みんなで殴れば怖くない。
1v1 よりも 2v1、2v1 よりも 3v1、味方が敵よりも多ければ安心ですね。
実際にその方が強いですしね。

後のリソースの話と関わりますが、倒されて戦線を離脱するということはその間、スキルがない状態と同じです。チームで最大 10 個のスキルがあるとすれば、一人倒れている間はチームのスキルの数は 8 個になってしまい、スキルの強さが同等だとすると多いに越したことはないですよね?

敵からすれば的が減るわけですから、狙いも絞りやすくなり、こちらの生命の危機も感じにくくなるわけです。

これに関しては耳タコ案件なのでサクサクと。

リソース有利

ナノ竜撃剣(アナウルト+ゲンジウルト)、強いですよね。あれがあるウェーブは勝ったなと思えますよね。
今や減りましたがドラゴンサージ(ザリアウルト+ハンゾーウルト)やおキツネバイザー(キリコウルト+ソルジャーウルト)も強力です。

これらはわかりやすいリソース有利の話で、相手よりも強力なスキル(アルティメット)を使って勝つ動きです。

当然、心頭滅却(ゼニヤッタウルト)やサウンドバリア(ルシオウルト)で凌がれてしまい、これらは敵と味方のリソース差がなかったということになります。むしろ、ウルト 2 つのコンボをウルト 1 つで凌げたらお得、というのは直感的にわかりますよね?
アナのスリープダーツを決めてナノ竜撃剣を捌けたらスーパーヒーロー扱いですよね。これはウルト 2 つを 15 秒そこらのスキルで抑え込んだお得感の強さによるものもあると思います。

キリコの鈴使った、アナのスリープない、シグマバリアないよ、こういった敵のスキルに関する報告はある程度のレート帯の人と VC をつなぐと生まれます。
敵の強力なスキル、要となるスキルのないうちに行動を起こそう、という考えによるものですね。

各々の使うキャラに「嫌だなー」と思うスキルはあると思いますが、強力なスキルは誰にとっても嫌なものです。アルティメットはその際たる例。
嫌だーと思うスキルがないうちに自分のしたいことをしよう、という直感的な考えは理にかなっており、重要な判断基準になります。

オブジェクト有利

そもそも、オブジェクトとはペイロードであったり、エリアであったり、OW2 において勝敗に関わる取らなければいけないものです。
これらが有利とはどういう状況か。

まずは進行度。つまり勝っているか負けているか。
コントロールやフラッシュポイント、プッシュがわかりやすく、40% 対 70% だったら 70% 側が有利な状況ですね。フラッシュポイントなら 1point 対 2 point なら 2 point 側が有利です。

次に保有状況。
コントロールやフラッシュポイントにおいて、ポイントを取っているチームがどちらか、です。
青チームがポイントを抑えているのであれば、そのままダラダラ何も起こらないゲームが続いた際に、青チームがポイントを確保します。
遠距離の牽制合戦、お見合いをしていれば少なくとも 99% まではスルスルとポイントが進んでいきます。

また、ペイロードは攻め側が触っていれば進み、後退することはありません。
一方、守り側がペイロード付近を抑え、攻め側に触らせない時間が続けばどんどんペイロードは後退していきます。

オブジェクトの進行度を競うゲームだからオブジェクトに絡めれば有利、それはそう、という案件ですね。

有利から有利へ

さて、ここからが本題です。
オブジェクトが進めば勝ちなゲームであるため、オブジェクト有利をとることができれば良いのですね。しかし、ガンダッシュしてオブジェクトに行けば勝てるゲームかと言われればそうでない、というのは皆様御存知のとおりです。

オブジェクト有利を取るために、他の小さな有利を別の有利に波及させ、わらしべ長者のごとくステップを踏まなくてはなりません。
ゲーム始めてラスボスにすぐ挑めるけど、ちゃんとレベル上げとか専用装備取得とか強いスキル覚えるとかしないと勝てないですー、みたいなやつです。多分。

あくまで一例ですが、有利の波及の方法、流れについて確認していきましょう。

構成有利 -> リソース有利 -> 地形有利

さて、わかりやすいところから確認していきましょう。

敵のラインハルトが倒せません!ままある状況です。
ここで飛び出すのはバスティオン。彼の圧倒的な攻撃力をもってしてラインハルトの鉄壁の壁を突き破ろうという算段。
バスティオンのセントリーモードと引き換えにラインハルトのシールドと体力を奪うわけです。
ラインハルトにとってシールドは生命線なので、途端に敵側の動きは制限され、ラインハルトの得意なオブジェクトに圧力をかける動きがしにくくなります。
前線を上げて地形有利を確保したいラインハルトに対して、それをさせないことで相対的に地形有利を確保したと言える例です。

もう一例。
相手のファラが暴れています!OW の代名詞ですね。そうでもないか。
ここで飛び出すのはソルジャー。彼の安定した遠距離射撃をもってしてファラの降らせる正義の雨を咎めようという目論見。
ソルジャーの時間と引き換えにファラの攻撃の時間を奪うわけです。
ここで重要なのは、ファラは攻撃が機能する高度に至るにアビリティが必要。一方で、ソルジャーはただ通常攻撃をしているだけなので失うアビリティがありません。
さらに、ファラは地上戦では強みがなくなり弱体化するのに対し、ソルジャーはファラを追い払ったあとも変わらぬ火力でターゲットを変えて攻撃ができます。
さらにさらに、ソルジャーの時間と引き換えにファラをヒールする相手サポートの時間も奪うことができ、更に美味しい。

敵サポートがファラをケアしているうちに、敵タンクを殴れば、敵のタンクは苦しくてアビリティを使って凌ぎ、さもなくば大ダメージを負い前線を下げざるを得ません。しれっと地形有利につながるまであるんですね。お得。

このように、構成有利は敵のリソースを奪いやすく、それが敵の動きの制限に繋がります。動きを制限された敵に対してチームは強く出ることができ、さらなる有利の獲得に繋がります。

地形有利 -> 人数有利 -> オブジェクト有利

みなさんおなじみ Numbani の例で考えましょう。
地形有利の詳細でお話した通り、防衛側に圧倒的地形有利があるのが Numbani の A。高台から敵を一方的に撃ち下ろすことができ、遮蔽物も少ないためキルまで発生することもしばしば。
攻撃側のセオリーとして一つあるのは階段を上がって、攻撃側から見て左側の高台に登ること。こうすることで、防衛側と高さが同じになって、ある程度対等な撃ち合いができるようになります。
むしろ、攻め側の方が若干ですが遮蔽が多く、防衛側の陣形対応の乱れ(高台移動に対応したリポジションが遅れる)を考えると有利に撃ち合いができることがしばしば。
移動の遅れた SUP を倒したり、左高台を守っていた DPS を瀕死に追いやったり、とチームの陣形移動から人数差を作り出すことに繋がります。
瀕死になって戦線離脱した相手や、ダウンした相手がいればそれに乗じて残党を倒し、その後落ち着いてエリアを確保する、というのは鉄板ルートですよね。

当然、チームに激強 DPS がいれば、不利な地形から打ち合いを制し、地形有利のステップを飛ばして人数有利を生み出せます。しかし、丁寧に進める選択肢として、地形有利から人数有利を作っていくというのもありですね。

オブジェクト有利 -> 地形有利


さて、途中でお話したのとは真逆の考え方です。
いきなりオブジェクト有利は取れんじゃろ、的な話をしたので「言うてることが違うやないか!」となりそうですが、落ち着いてください。

このゲームは「トレード」を行うことで有利不利がついていきます。
途中で「引き換え」とかいう単語が太字になっていたと思いますが、このゲームの肝はここにあります。これに関してはしんどい話になるので割愛しますが、要は何かと引き換えに何かを得る、その時の損得勘定で有利不利が決まる、と思ってください。
スリープダーツと引き換えにナノ竜撃剣を止める。これはお得ですよね、つまり有利。こういうこと。
この引き換えにするものが色々あって、それが今お話している「地形」であったり「リソース」であったりするわけです。

いきなりオブジェクトはとれない、というのはないものは引き換えられないということ。あるいは、マイナスのトレードになってしまうということです。
オブジェクトの取引値は高いので、それに見合うだけの何かを差し出しましょうねということです。
ゲーム開始時にオブジェクトとの取引をすると、そこで得たマイナスが響いて負けてしまいますよ、を超絶噛み砕いて言った結果ですね。

話を戻しまして、Watch point gibraltar で考えましょう。
ここも防衛側の撃ち下ろしが激しいマップですね。ここを攻めるときに、機動力の優れたヒーローでペイロードを押してみてはどうでしょうか?
ヒーローの構成、リソースを活かしてオブジェクト有利を取ってみます。
当然、ペイロードを押され続けると負けにつながるので、どこかのタイミングで敵はペイロードを抑えに来ますね。
機動力の高いヒーローを採用した攻撃側は、オブジェクトを止めに来た敵を見て戦いを避け、まずは高台に移動する、といったプランがとれます。
防衛側はオブジェクト有利を咎めるために地形有利を捨てなくてはならず、攻撃側から見れば、オブジェクトの有利と引き換えに地形の有利を得た、という状況になります。

もう一例。
Push の Esperanca は世にも珍しい、勝っている側が有利になるマップです。
勝っているというのはオブジェクト有利を得ている状況。ロボットを押せているという状況です。
最初のウェーブに勝つと、次の交戦地点を撃ち下ろせる高台を抑えることができます。
耐久力のあるラインハルトやオリーサにロボットを押させる。それを咎めに来た敵チームからの攻撃をタンクが耐えつつ、その間に高台から撃ち下ろす、という構図を作ることができます。
負けている側からしたら、高台を抑えなくては撃ち合いが不利になる。一方で、高台を抑えるために時間と人数をかければロボットがせっせと進んでいく、という嫌な二択を迫られます。
先に話したトレードという観点からすれば、どちらに転んでも別の側面で得をすることができますね。

リソース有利 -> 人数有利

これはよくある例ですね。
先述のナノ竜撃剣は最たる例です。
敵よりも強いウルトが多いので、それを使って攻めよう、というのはよくあるシチュエーションですね。
ウルトというリソースアドバンテージを使って敵を倒し、人数有利に還元したという状態。

込み入った状況になればウルトの数そのものがそのウェーブの勝敗につながることもありますね。
ナノ竜撃剣をサウンドバリアで凌いでグラビトンサージでやり返す。それを心頭滅却で防がれたのでその終わりにおキツネバイザーを刺しに行く、というウルトが飛び交う状況はままあると思います(こんな綺麗に順番に出ることは少ないですが)
ウルト差を人数差に還元しようとする動き、させまいとする動きが連鎖すればこういう状態にもなり得るわけです。

有利とトレード

さて、ここまで色々な事例を見てきましたが、イメージを持っていただけましたでしょうか?
トレードという概念については色々なところで自分の記事で少しずつ触れています。この考え方を身に着け、瞬時に勘定することができるようになれば状況判断材料として非常によく機能してくれると思います。

何かと引き換えに何かを得る。
これを高速で行っていくのが OW2 というゲームなのです。
それを勘定するには、お互いのチームが何を持っているのか、を冷静に分析し把握する必要があります。

敵にウルトがあるならそれを食らってもマイナスにならない地形有利を築いておこう。それに負けないだけのリソースを用意しておこう。といった状況の把握能力と勘定のセンスが求められます。

築いた有利をしっかりと別の有利に還元して、それを続けていければ勝てるようにできているのが OW2。
一方、人間のやるものなので当然ミスもある。一人のスーパープレイで築いた有利が一瞬にしてひっくり返ることもある、これもまた OW2。

しかし、人数有利をとってもオブジェクトを取らない、ウルトを使っても敵を倒せない、そういった有利の還元に失敗しているということは、自ら勝ちの流れを断ち切ってしまっていることになります。
有利の還元の繰り返しは、いわば勝利へのプロセスです。
「なんかしらんけど勝った」ではなく「勝つべくして勝った」を実現するのがこの考え方です。

プレイヤー単位の有利不利

とはいえ、チーム単位のゲームであるため、自分ひとりが理解していてもなかなかうまくいかないのもまた OW2。
しかし、個人単位でもトレードの概念、有利不利の概念は存在します。

マッチ内にはタダで拾える有利があちこちに転がっています。
それにきづけるかもまたセンス。
空いてる強いポジンションを陣取ったり。裏取りで一方的にダメージを取ったり。
こういったタダの有利、簡単にとれる有利を細かく拾い、チーム全体に還元していったり、起こり得る不利益を未然に防いだりと個人でもできることはたくさんあります。

強力なウルトが溜まっているであろう敵を集中攻撃したり、強いポジションを抑えようとしている敵を咎めたり、マッチ全体を俯瞰して状況を整理、チーム全体として利益が大きい選択を考えていくのが重要になります。

おわりに

さて、いつも通り長文でつらつらと私見を語ってきました。
いかがだったでしょうか?

小さな有利から大きな有利へと。
OW は取引の繰り返し、わらしべ長者的なゲームであるということ。
とった有利は還元していかなくてはならないということ。
いろんな有利があるね。

ここらへんが伝わってたら幸いです。
考え方がふわっとしている部分なので、自分の書き方にもブレがあったり、分かりづらい部分が多々あるかと思います。
それでも、少しでもイメージが作れていたら嬉しいです。

なんかまた思いついたら書きたいと思います。
意見や感想、要望等もお待ちしています。

おつかれさまでした。

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