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三角持ち合いとは-チャートパターン(基本~だまし/ブレイク等)や投資手法を解説

暗号資産のチャートをチェックしていると、三角持ち合い(三角保ち合い)というチャートパターンが現れることがあります。

三角持ち合いは、大きく価格が変動する前兆になることが多いので、うまく分析できれば大きな利益を上げられるかもしれません。

三角持ち合いとはチャートパターンを解説


三角持ち合いとは、上記のように上値を結ぶラインと下値を結ぶラインを引いた場合に三角形になるチャートパターンです。

このパターンはトレンド相場の最後に出現することが多く、大きな値動きの前兆であることが多くなっています。

ブレイクする方向にエントリーすれば大きな利益を上げられるパターンなので、しっかり分析してエントリーしていきましょう。

三角持ち合いに見えるチャートを見つけたら、トレンドラインやサポート・レジスタンスラインを引いてみてください。

なお、三角持ち合いは三角保ち合いトライアングルと呼ばれることもあるので、

これらのワードが登場したら注意してチャートをチェックしてみてください。

三角持ち合いの3つのチャートのパターン


次に三角持ち合いのチャートパターンについて見ていきましょう。

三角持ち合いにはいくつかのパターンがあり、

それぞれ状況が異なります。それぞれのパターン別にどちらにブレイクする可能性が高いかをしっかり覚えておきましょう。

ペナント

基本的に、三角持ち合いと呼ばれるチャートパターンは「ペナント」とも呼ばれています。ペナントには以下の3パターンがあるので、しっかり覚えておきましょう。

■ペナントの3つのパターン

  • シンメトリカルトライアングル

  • ディセンディングトライアングル

  • アセンディングトライアングル

それぞれのパターンについて実際のチャートを見ていきましょう!

シンメトリカルトライアングル


シンメトリカルトライアングルとは、

上値が徐々に切り下がってくると同時に下値が徐々に切り上がってくると形成されます。

この場合はどちらにブレイクするかが判断しにくいのがデメリットです。

ディセンディングトライアングルとは、

このようにサポートラインと下降トレンドラインを結ぶとできるトライアングルのことです。

トライアングルの先端付近で下方向にブレイクする可能性が高いので、売りのエントリーをするのがオススメです。

エントリータイミングは以下の2パターンがあります。

1.サポートラインをブレイクした瞬間

2.値幅が狭まってきたタイミング

基本はサポートラインをブレイクしたタイミングでエントリーするのがオススメで、

この場合はダマシに引っかかる可能性が低くなります。

一方の値幅が狭まってきたタイミングでエントリーする場合は、

より多くの利益が出る可能性があるもののその分ダマシに引っかかる可能性も高まります。

ストップロスの設定をしっかりするなど、予想外の方向に動いた場合の対策をしておいてください。

アセンディングトライアングル


アセンディングトライアングルは

ディセンディングトライアングルの逆で、レジスタンスラインと上昇トレンドラインによって形成されるトライアングルです。

アセンディングトライアングルがブレイクすると上昇トレンドが始まるので、うまくエントリーしましょう。

アセンディングトライアングルのエントリーポイントは以下の2つです。

1.レジスタンスラインをブレイクしたタイミング

2.値幅が狭まってきたタイミング

エントリータイミングをチェックするとアセンディングトライアングルと似たようなタイミングであることがわかるでしょう。

したがってエントリー時の注意事項もほぼ同じです。

値幅が狭まってきたタイミングでエントリーする場合はダマシに注意し、ストップロスの設定を忘れずに行いましょう。

フラッグ


ラッグとは上記のように上昇トレンドラインと下降トレンドラインを同時に引くと、平行線になるパターンのチャートです。

フラッグには上昇フラッグと下降フラッグの2パターンあるので、以下の見分け方をしっかり覚えておきましょう。

■上昇フラッグ
フラッグ形成中に直近の安値を下抜ける

■下降フラッグ
フラッグ形成中に直近の高値を上抜ける

フラッグに見せかけてペナントになることもあるので、チャートの動きには十分注意しておきましょう。

怪しいと思った場合はチャートにラインを引いておき、どちらを形成しているかを見極められるようにしてください。

三角持ち合いの各パターンの投資家心理などポイント


次に、前述のパターン別に投資家心理を含めたポイントを紹介します。

値動きの理由を知りたい人は必見です。

投資家心理を押さえておけば今後どのような値動きに期待できるのかがわかりやすくなるでしょう。

三角持ち合い-水平レジスタンスラインパターン:上放れ期待

三角持ち合いの中で、

水平なレジスタンスラインと上昇トレンドラインが交差するタイプのチャートを

「アセンディングトライアングル」と呼ばれます。

アセンディングトライアングルが形成されている場合、

値幅が狭まってきたタイミングでレジスタンスラインをブレイクして一気に価格が上昇することに期待できるでしょう。

もし、

アセンディングトライアングルを形成中と考えられるチャートを見つけたら

注意深くチェックして最適なタイミングでエントリーしてください。

このパターンの三角持ち合いの投資家心理

アセンディングトライアングルが形成中の場合、

市場に参加しているトレーダーはレジスタンスラインをブレイクアウトすることに期待しています。

アセンディングトライアングルになっているということは、

レジスタンスライン付近での売り圧力が強いものの、

全体としては買い圧力が強くなっています。

そのため、下値が徐々に切り上がっていると考えられるでしょう。

そのため、値幅が狭まってきたタイミングで買いのエントリーが増え、

それがブレイクアウトに繋がります。

値幅が広いうちは様子見、値幅が狭まったタイミングでエントリーという人が多いので、参考にしてください。

三角持ち合い-水平サポートラインパターン:下放れ期待

三角持ち合いにはサポートラインが水平で、

下降トレンドラインと交差するタイプのものもあり、

これを「ディセンディングトライアングル」と呼びます。

ディセンディングトライアングルが形成されている場合、

アセンディングトライアングルとは逆に、サポートラインをブレイクして一気に価格が急落する可能性が高いといえるでしょう。

こちらも形成中のチャートを見つけた場合は、その後の動きに要注意です。

このパターンの三角持ち合いの投資家心理

ディセンディングトライアングル形成時の投資家心理を考えると、

サポートラインをブレイクしないかに注目している人が多いといえるでしょう。

ただし、

ダマシに警戒している人も多いので値幅が狭まってくるまで様子見している人も多くなっています。

しがたって、値幅が広ければ様子見がオススメです。

値幅が狭まってきた場合、そのタイミングでエントリーするかサポートラインをブレイクするまで待つかを判断してください。

注文のバランスはサポートライン付近では買い注文が集まっているものの、全体としては売りが優勢といえるでしょう。

上記以外の三角持ち合いの種類

アセンディングトライアングル・ディセンディングトライアングル以外の三角持ち合いには、

上昇ペナントと下降ペナントというものがあります。

これは上昇トレンドラインと下降トレンドラインが交差するタイプの三角持ち合いで、

どちらにブレイクするのか判断しにくいパターンです。

このパターンの三角持ち合いの投資家心理

このパターンの場合、

ブレイクする方向がわからないので様子見しているトレーダーが多い

といえるでしょう。

ただし、経済指標など他に価格を動かしそうな要素がある場合は

注文が増えて一気に価格が動く場合もあります。

そのため、ペナントでトレードする場合は他の価格を動かす要素がないかどうかをチェックし、

価格を上昇/下落させそうな要素を見つけた場合は

その方向にエントリーするのがいいでしょう。

もし、

それらの要素がない場合は投資家心理を考えて様子見するのがいいといえるでしょう。

どちらかの方向に動き出したらトレンドフォローのエントリーをするのがいいかもしれません。

三角持ち合いのだましなど注意点

三角持ち合いも他の指標と同様にダマシが発生することがあります。

ダマシにひっかかると大きな損失が出ることが多いので、

細心の注意を払いましょう。

ここではよくあるダマシを紹介するので、しっかり覚えておきましょう。

三角持ち合いでだましが発生するタイミング


三角持ち合いでよくあるダマシのタイミングは「形成中」、

「ブレイク時」のいずれかです。

その中で、形成中にダマシが発生するパターンが上記のチャートです。

2つの安値がチャートに現れたためにトレンドラインを引き、

ブレイクしそうなタイミングでエントリーした場合、

逆方向に動いていることがわかるでしょう。

このように、

アセンディングトライアングルを形成中の場合は直近の安値を下回ったら、

ディセンディングトライアングルを形成中の場合は直近の上値を上回ったら

ダマシに注意してください。

三角持ち合いのブレイク時


三角持ち合いがブレイクした際にもダマシが発生することがあります。

一度上記のチャートをチェックしてみてください。

アセンディングトライアングルで

レジスタンスラインをブレイクしたものの、その後すぐに大暴落しています。

形成中にこれを見分けるのは不可能に近いので、

エントリーする際はストップロス用の逆指値注文もしっかり入れておきましょう。

そうすれば予想外の動きをした際でも損失を最小限に抑えられます。

三角持ち合いと他の指標の組み合わせ

三角持ち合いのチャートを見るだけでは

ダマシに対応できないことも多いので、

別の指標を組み合わせるのがオススメです。

一目均衡表やMACDを利用して売られすぎや買われすぎを確認すると、

ダマシの可能性があるかどうかを判断できるでしょう。

また、DMIを組み合わせてトレンドの方向や強さをチェックし、

十分に信頼できるほどのトレンドの強さがある場合にエントリーするのもいいでしょう。

こうして考えると、

さまざまなテクニカル指標や経済指標を

併用してダマシをできる限り回避することが大切といえます。

三角持ち合いで利益を上げる投資手法


それでは、

三角持ち合いで利益を出すために実践的なトレード手法をチェックしていきましょう。

三角持ち合いで積極的にエントリーしたい場合は、

ぜひチェックしておいてください。

基本的な三角持ち合い時のエントリーパターン

まずは三角持ち合いが出現したときの

エントリーパターンをチェックしていきます。

エントリーパターンは基本中の基本なので、この機会に全て覚えておきましょう。

三角持ち合いをブレイクした際

最も基本となるエントリータイミングは

「レジスタンスライン・サポートラインのいずれかをブレイクアウトした瞬間」です。

具体的な例を紹介するので、一度チェックしてみてください。

アセンディングトライアングル時はレジスタンスラインをブレイクしたとき


アセンディングトライアングル時は、

レジスタンスラインを明らかにブレイクアウトしたときが

エントリーのタイミングといえるでしょう。

はっきりブレイクを確認したタイミングでエントリーすると、

ダマシに引っかかる可能性を減らせるのでオススメです。

値幅が狭まってきたらブレイクが近いので、チャートをしっかりチェックしてください。

ディセンディングトライアングル時はサポートラインをブレイクしたとき


ディセンディングトライアングル時は

アセンディングトライアングルとは逆で、

サポートラインをエントリーしたタイミングでエントリーします。

こちらもダマシに引っかかる確率を減らせるので、

確実にブレイクしたと判断できるタイミングでエントリーしましょう。

その他の三角持ち合いではどちらかのラインをブレイクしたタイミング


このタイプの三角持ち合いではどちらにブレイクかがわかりにくいものの、

一度ブレイクするとその方向に価格が動く可能性が高いといえるでしょう。

そのため、こちらもブレイクしたタイミングで

トレンドフォローでエントリーするのがオススメです。

三角持ち合いを利用する際のワンポイントアドバイス

三角持ち合いを利用する場合、

ブレイクしてからエントリーするのが基本ですが、

利益が少なくなってしまうというデメリットもあります。

そのため、

より利益を出したい場合は値幅が狭くなってきたタイミングでエントリーする方法もあるので、こちらも検討してみてください。

ただし、

この場合はブレイクしてからエントリーする場合に

比べてダマシに引っかかる確率が高くなるので注意が必要です。

他の指標との併用やストップロスの設定など、

損失を少なくするための対策を講じておきましょう。

長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございます。


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