ヘタウマの魅力
基本的に漫画を描いていく上で、画が上手い事に越した事はありません。私も少しでも画力が上がるように努力しているつもりです。
しかし絵が上手いという事は対象物を正確に捉えられるという事であり、画力が上がれば上がる程、絵は写真に近づいていく為、自ずと個性はなくなっていきます。
たまに鉛筆で写真そっくりに絵を描く人を見かけます。正直すごいとは思いますが、「だったら写真でいいじゃない」とも思ってしまいます。
私は画力は上げたいですが、自分の絵に個性がなくなるのは嫌なので、そのバランスをどうとるか悩んでいる所です。
一方でヘタウマというものもあります。技術的には下手だけれども、それが個性や味となってどこか魅力を感じてしまう絵です。こうしたヘタウマの絵は正直嫌いではありません。
代表的なのが徳川3代将軍家光の絵です。技術的にはものすごく稚拙ですが、どこかとても愛嬌があって私はとても大好きです。
また最近ではIPPONグランプリでも出題された「沖縄おもしろカルタ」の豊永盛人さんのイラストも大好きです。
とても個性的で魅力的だと思います。こうした崩したコミカルな絵を漫画でも取り入れていけたらと思っています。
最近の漫画で上手く取り入れているのが「鬼滅の刃」です。
「鬼滅の刃」では戦闘シーンやシリアスなシーンばかり続くと疲れてしまう為、ところどころにコミカルなシーンを入れてうまくバランスをとっています。
胡蝶しのぶの蝶屋敷の3人娘や炭次郎が嘘つく時の顔等、デフォルトされた絵はある種ヘタウマです。
自分もこのように上手く緩急をつけて作品を描いていけたらなと思っています。
投げ銭感覚で良いので、少しでも作品に興味を持って頂いたら、皆さんの元気を、ほんのちょっとで良いので私に分けて頂けるとありがたいです。 皆さんのサポートが私の大きな力に、そして支えになります。これからも作品はずっと描き続けていくので、よろしくお願いします。