見出し画像

生酛造りと山卸廃止酛造りの違い【決定版】

割引あり

はじめに 

飲み手の皆さま「楽しく・美味しく・癒される」
日本酒を飲んでいらっしゃいますか。

 私は、都内の喧騒からは想像もつかない様な
「六本木の秘境」と言われる静かな住宅街に
化学調味料を避けたい方の為の天然だし和食専門店そして日本酒生酛
「ひとしずく」を営み
お陰様で10年を迎えようとしています
「Bio料理人店主 おさむ」と申します。
https://www.hitoshizuku6.com/

化学調味料を始め人工食品添加物、
プロセスフーズ(顆粒出汁やだし風味液調味料を使った
半製品や製品など)を使わない調理を合算で20年以上や
日本酒の製法で、江戸時代中期から後期にかけて
発祥したとされる伝統的な酒造り
「生酛(きもと)造り」の純米酒系一筋15年以上、
中でも人工食品添加物になるべく頼らない
「生酛造り」の純米酒系にフォーカスした
「お酒とお料理、共にBio」
日本の外食では極めて希少な店舗運営をさせて頂いており、
日ごろからこれらを避ける食習慣の方々にご愛顧を頂いております。

 「本当の純米酒の選び方【誰も語らなかった】」を
ご購読頂けましたでしょうか。

この書籍のテーマの結論は、純米酒系の味や酒質に一番左右する物は、
酒造りに使う「米麹の量と質」とご説明させて頂きました。

 この書籍に続き私の強みでもある「生酛造り」から見た
「山卸廃止酛造り」との違いを今回のテーマにさせて頂きました。

そもそも「生酛造り」との出会いは、千葉県香取郡の寺田本家様へ、
偶然の訪問です。

この酒蔵様は、江戸時代から続く伝統的な「生酛」造りで「自然酒」を
造っておられ先代蔵元寺田社長は、「うちは、薬剤を一切使わない
自然の発酵によるお酒なので二日酔いはしない、そして、
善玉菌を増やし腸活に役立ち免疫力、自然治癒力を高め、
NK細胞を活性化し、ガンになりにくい。
正に、(酒は百薬の長)とは、このお酒の事です。」と言われ、
人工食品添加物を使わない私の料理に合う日本酒が「生酛造り」だと
確信しのめり込み始めた2008年の吐く息が白い立春の頃でした。

あれから16年の歳月が流れ令和6年(2024年)春、
注目をされていなかった「生酛造り」のお酒が溢れる様になりました。

今までの活動の中で多くの生酛蔵の蔵元(酒造免許者)さまや
杜氏さまより色々な会話の中から研鑽を積ませて頂き
今回の出版の運びとなりました。

 今回のテーマ、酒造りの最新技術の発展が加速する中、
江戸時代中期から明治時代、そして昭和初期にかけて行われていた
伝統的な酒造り「生酛造り」「山卸廃止酛造り」を
現在でも続けているのでしょうか。

「生酛と山廃酛の違い」をテーマに、これらの魅力に迫ってみたいと
思います。

【マニア・・・内容文章】が、たびたび出て参りますが、
気にされずに飛ばして下さい。

「楽しく・美味しく・癒される」始めさせて頂きます。

 (純米酒、純米吟醸酒、純米大吟醸酒の総称を純米酒系と
これ以降書かせて頂きます)

生酛造り、山卸廃止酛造りの定義が決まっていない!

 

最初に、これをお伝えしご承知して頂けなければならなく、
一番大切な事でもあります。

実は、これをやって、これが「生酛造り」だとか、
これをしたら「山卸廃止酛造り」と決まりが無く、
勿論、酒瓶にこれらの表示が出来るか出来ないかのルールもありません。
そして、これらの製法は、天然発酵をお約束する物でもありません。
ただ、人工食品添加物を使わず天然発酵にも出来る製法で
人工食品添加物を使わずにこれらの製法で
純米酒系を商品化している酒蔵さまも確かに御座います。

これらは、蔵元さまのご意思で「これが、当蔵の生酛造りや
山卸廃止酛造り」と商品化し、ラベルに表示をされ、
それを飲み手の皆さまが、お飲み頂き、お気に召され
応援をされたとなれば、これ以上素晴らしい事は御座いません。

正にこれが全てで、造り手さまと飲み手さまがご納得されれば、
これ以上申し上げる事が無く、これからの説明は蛇足となり、
お話が終わってしまいますので
1つの例を軸にお話を進めさせて頂きたいと存じます。

「山卸作業があるのが生酛造り、生酛造りから山卸作業を無くしたのが
山卸廃止酛造り」

この「山卸(やまもろし)別の呼び方、酛摺(もとすり)」作業とは何か、そして、この有無でどの様に違いが出て来るのかをお話をさせて頂きます。

 

結論

「酒質の違い」 

「生酛造り」と「山卸廃止酛造り」の酒質や味の違いは、

生酛造りが、「しっかりした味わいで後味がスッキリ」

山卸廃止酛造りが、「複雑な味わいで奥深さ」

飲み手の皆さまそれぞれのお好みですが、どちらも魅力的ですね。
 飲み手の皆さまは、どの様に感じられたでしょうか。
 様々なご意見があってこその純米酒系の楽しさですね。

ここから先は

17,934字 / 12画像