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勝手に選ぶB2アワード2021-22

今年もこの季節がやって来ました。B2にはなぜかアワードがないことを逆恨みして、素人の分際で勝手に表彰してしまおうという傲岸不遜かつ何の権威も価値もない企画です。

最初に断っておきますが、昨年同様にあくまでも私の独断と偏見に満ちたアワードです。「基準がわからない」とか(ねえよそんなもん)、「この選手が入っていないのはおかしい」といった苦情は一切受け付けません。異論はむしろ大歓迎ですので文句がある人は自分で書いてください。いろんな人が勝手にアワードとかをやり始めて収拾がつかなくなり、業を煮やしてリーグがB2にもしぶしぶアワードを設けるまでがゴールです。

評価の対象はレギュラーシーズンの成績のみで、プレーオフは考慮しません。Bリーグの場合、特別指定選手の関係で新人賞やMIP(最も成長した選手)がややこしいようですが、細かいことは気にしません。部門はBリーグやNBAを参考にして適当に考えました。

各賞について
シーズンMVP 
レギュラーシーズンを通して最も活躍した選手に贈る賞
オールB2チーム(1st〜3rd)
ガード2名、フォワード2名、センター1名の組み合わせで優秀な選手5人を選出する賞
Defensive Player of the Year(ベストディフェンダー賞) 
ディフェンスの面で最もチームに貢献した選手に贈る賞
Sixth Man of the Year(ベスト6thマン賞) 
主にベンチからの出場が多かった選手の中で特に活躍した選手に贈る賞
Most Improved Player(MIP賞)
昨季と比較して最も成長した(改善された)選手に贈る賞
Rookie of the Year(新人賞)
最も活躍した新人選手に贈る賞
Coach of the Year(最優秀コーチ賞)
最も優秀なヘッドコーチに贈る賞
Executive of the Year(最優秀エグゼクティブ賞)
最も優秀な管理部門を持つクラブに贈る賞。契約した選手が期待通りの活躍をしたかどうかなどを総合的に考慮して選出される

■2021-22 B2リーグMVP

レイナルド・ガルシア(佐賀バルーナーズ)

体幹のブレないボディバランスが真骨頂

平均22.8得点・6.8リバウンド・5.8アシスト・2.8スティールという文句なしの成績。各部門のスコアリーダーとも遜色のない大活躍で佐賀をプレーオフへと導いた。身体の強さを存分に活かしたドライブは相手チームにとって脅威でしかなく、下がって守ってもミドルどころか今シーズンはスリーまで決まるように。得点やアシストだけでなくディフェンスも巧みで、長い腕を活かしたスティールからのワンマン速攻はもはやB2の日常風景。怪我による長期離脱もあったが、その価値は色褪せない。プレーオフ1回戦で西地区王者の香川をどれだけ苦しめられるか。

【ノミネート】
兒玉貴通(香川ファイブアローズ)

西地区優勝へ導いた香川のエンジン。今季はウッドベリーよりも頼れる存在感を示し、B2ナンバーワンPGと呼んでも過言ではない。

ジョーダン・ハミルトン(熊本ヴォルターズ)
役者が違うとはまさにこのことか。ロゴスリーにタフショット、鋭いドライブからのフィニッシュの精度もやはり段違いだった。

■オールB2チーム

1st
兒玉貴通(香川ファイブアローズ)
レイナルド・ガルシア(佐賀バルーナーズ)
ジョーダン・ハミルトン(熊本ヴォルターズ)
ジェロウム・メインセ(仙台89ERS)
エヴァンス ルーク(FE名古屋)

ルークの加入は名古屋にとって本当に大きかったと思う

2nd
アンドリュー・ランダル(FE名古屋)
LJ.ピーク(熊本ヴォルターズ)
谷口光貴(香川ファイブアローズ)
デクアン・ジョーンズ(西宮ストークス)
テレンス・ウッドベリー(香川ファイブアローズ)

3rd
石川海斗(FE名古屋)
木田貴明(熊本ヴォルターズ)
ジェローム・ジョーダン(ライジングゼファー福岡)
エリック・マーフィー(福島ファイヤーボンズ)
ユージーン・フェルプス(愛媛オレンジバイキングス)

ポジションも外国籍選手の数も気にしてません。今年はなんとなく日本人選手の存在感が薄かったような気がするのですがどうでしょうか。それだけB2もレベルが上がったと言うべきなのかどうか。2ndはランダルとウッドベリーが交代でボール運びやるんで勘弁してください。

【ノミネート】
ジェイソン・ウォッシュバーン(福島ファイヤーボンズ)
ジャスティン・バーレル(仙台89ERS)
長谷川智也(越谷アルファーズ)
アイザック・バッツ(越谷アルファーズ)
河野誠司(山形ワイヴァンズ)
ケニー・ローソン・Jr(山形ワイヴァンズ)
シェイク・ムボジ(西宮ストークス)
松崎賢人(西宮ストークス)
リース・バーグ(香川ファイブアローズ)
佐々木隆成(熊本ヴォルターズ)

■Defensive Player of the Year(ベストディフェンダー賞)

メンタルの安定感、我慢強さがあるセンターはやはりいい

ジェロウム・メインセ(仙台89ERS)
迷った末に仙台の守備の要、ジェロウム・メインセに決定。ファイティングスピリッツに満ちた仙台ディフェンスを一番後ろから支え、ハードなコンタクトやレフェリーの笛にも表情を変えない我慢強さも魅力。名古屋に次ぐリーグ2位のDRtg(92.1)を牽引した。対戦相手のペイント内得点、SCPは名古屋を上回っており、メインセの影響力は大きいはず。ちなみに、仙台からは2年連続のDPOY選出です。

【ノミネート】
レイナルド・ガルシア(佐賀バルーナーズ)

攻めるような圧がすごいオンボールディフェンスはもちろん、パスコースの読みもブラインドから忍び寄るスティールもお見事。あっという間に得点につなげるトランジションを佐賀のお家芸に高めた。

エヴァンス ルーク(FE名古屋)
551の蓬莱レベルでいる時・いない時で名古屋は別のチームに。インサイドではしぶとく相手ビッグマンの重圧に耐え、ペリメーターの守備も巧み。名古屋に攻守にわたる戦術の幅をもたらした。

■Sixth Man of the Year(ベスト6thマン賞)

ベンチからピーク出てくるなんて相手チームにとっては悪夢というか反則

LJ.ピーク(熊本ヴォルターズ)
日本で初めてのシーズンとなる昨季、B1宇都宮でいきなり大活躍し、去就が注目されていた選手。それがB2にやって来るなんて…と頭を抱えた他チームを、期待通り(?)に苦しめた。ジョーダン・ハミルトンとは異なりシュートの調子に波が少なく、安定したスコアリングを披露。アクの強いチームメイトたちが存分に個性を発揮するための土台を築いた。得点王がベンチから出てくるなど悪夢でしかない。

【ノミネート】
ステッドモン・レモン(ライジングゼファー福岡)

これぞインスタントスコアラーという仕事ぶりでベンチ出場から、24分間で17得点を荒稼ぎ。

村上駿斗(山形ワイヴァンズ)
積極果敢なドライブが清々しいゴートゥーガイ。得点だけでなくリバウンドやアシストでも活躍。短い時間で爆発力を発揮できる選手をベンチスタートさせたい気持ちはわかる。

■Most Improved Player(MIP賞)

生真面目さを感じるプレースタイルがますます応援したくなる

臼井弘樹(青森ワッツ)
チーム事情がそうさせた面はあるにせよ、今季のプレースタイルの変貌ぶりは目を見張るものがあった。アウトサイドのシュートにドライブ、速攻に加わりフィニッシュまで。ただインサイドで身体を張って外国籍選手の休み時間を凌ぐといった、単なる日本人ビッグマックちゃうビッグマンの殻を自ら破っていく姿は、連敗を重ねるチームの中でも一際輝いていた。

【ノミネート】
伊集貴也(香川ファイブアローズ)

ここ数年の充実ぶりが凄まじいエースPGの代役という難しい仕事を、個人成績を伸ばしながらこなし、チーム唯一の懸念だった選手層の問題を解決。

本多純平(ライジングゼファー福岡)
福岡のスタートダッシュの成功にはこの選手の躍進があった。キャリアハイペースのシューティングを見せていただけに、怪我がとても残念。

林瑛司(FE名古屋)
タレント軍団の中でも確かな存在を示した生え抜き。環境に恵まれたとはいえ、平均16分出場で3FGの40%超えは立派。

■Rookie of the Year(新人賞)

切れ長の目でシャープなマスク。人気が出そうな気しかしない

駒沢颯(青森ワッツ)
わずか5勝に終わった青森にとって今シーズンほぼ唯一の希望はこの選手の存在だった。センスを感じさせるドリブルやパス、物静かに見えて内に秘めた闘志、天性のスターオーラ。マイケル・クレイグの退団により、ルーキーにしていきなりチームの中心としての役割を担うという過酷な状況でも、シーズンを最後まで乗り切ったことの意義は成績以上に大きい。地元のスターとしての活躍を期待してしまうが、より大きな舞台の方が本人やリーグにとってもふさわしいのかもしれない。

【ノミネート】
磯野寛晃

豪華すぎる先輩たちに物怖じせず堂々とスタートを張り、相手のエースや司令塔のストッパーとしての地位を確立した。豪快なダンクも魅力。

■Coach of the Year(最優秀コーチ賞)

選手時代の穏やかな印象から一転、威厳と迫力を感じさせる

宮永雄太(佐賀バルーナーズ)
戦力ダウンは必至と思われた今季だったが、選手の適性を見極めた的確なコーチングとモチベートによって2年連続のプレーオフへと導いた。ギャレット・スタツの負傷退団というアクシデントをきっかけに、ガルシアの支配力を活かすスピーディーなバスケットへ転換するなど、ルーキーコーチとは思えぬ強心臓ぶり。他チームがせっせとタレントを揃えようとする中、チーム全体で勝利をもぎ取るスタイルに好感を覚えた。

【ノミネート】
石川裕一(香川ファイブアローズ)

B1へと旅立った名将が築いたチームを禅譲され、フロントからはこれ以上ない補強。期待通りに戦力を発揮させた結果ではあるが、それは想像以上の難事業だったはずだ。

川辺泰三(FE名古屋)
優勝して当たり前と言われたチームをまとめ上げ、当たり前のように勝たせた手腕は評価されて然るべきだろう。

■Executive of the Year(最優秀エグゼクティブ賞)

香川ファイブアローズ

優勝にふさわしい素晴らしいチームバスケットでした

ウッドベリーと兒玉を中心に、筑波・安部・上良などなにげに長年在籍する選手が多い香川。少しずつ選手を補強しながら、勝負の今シーズンは昨季途中に加わった谷口との再契約に成功し、さらにB1プレーヤーのアンガス・ブラントを獲得。大きな動きだけでなく、飯田・伊集・頓宮といったロールプレーヤーの獲得などの小技も光った。数年前には暴力沙汰でチーム存続の危機にあったとは思えぬ健全なチーム運営に拍手を送りたい。四国初のB1チームとなって、地元に愛されてほしい。GMはどなたか存じ上げませんが、最高の仕事だったのではないでしょうか。

【ノミネート】
福島ファイヤーボンズ

森山HCがGMを兼任。ラン&ガンのスタイルにフィットするスキルとメンタルを備えた選手を集めるマネジメントがようやく実を結んだ印象。

FE名古屋
資金力はあるにせよ、これだけの選手を集められるんだからやっぱり素晴らしいフランチャイズなのだと思う。頑張ってアリーナ建ててください。


今季のアワードは以上です。なんの価値もないアワードではありますが、受賞された選手・コーチ・チーム関係者の皆さんおめでとうございます。来シーズンも熱く楽しいプレーが観られることを楽しみにしています!

★今回も西宮ストークスブースター写真部の皆さんからカッコいい写真をいただきました。ありがとうございました。





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