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僕だけが一億光年分の価値のある宝物を探しに行く。それは荒野を一人で歩く事と同じ位孤独な行為だ。 誰も僕の背中を押してはくれなかった。 誰もが一億光年分の価値のある宝物の存在を認めてくれなかった。 だから僕は、言葉で言葉で殴り付けてやることにした。 生かすか殺すか。生きるか死ぬか。 殴り付けても、殴り付けても、殴り付けても、誰も宝物の存在を信じてはくれなかった。 もう我慢の限界だ。 いつでも男は、荒野を一人で進む。 ヒタヒタと音を立てる。 足音が、僕の意識を軽
戦士の束の間の休息。 十代後半に、自由を求めてブラついて、この土地に流れついてから四半世紀以上、雨が降ろうが槍が降ろうが、男は戦う事を止めない。一日でも体を休める事を許さない、許されない。 男はある時、十字路のど真ん中に立たされた。頭の中で何かがスパークした。ガタンと歯車が回る音を、男は聞いた。 それは男が大地にへばりついて、朽ち果てるまで戦い抜く事を決意した音だった。 男は十字路を正面きって突破した。 旅と冒険がもたらす、刑罰と釈放。 臆病風に吹かれて、十字路を
地面にガッパリ風穴を開けてやったよ。オレの隕石みたいなパンチ一つで。 むしゃくしゃするからよ、植物みたいにワシャワシャしている男どもが。 地面って奴は、ずうずうしいんだよ。てんで動こうとしないから。女みたいだよ。 ユンボやトラクターなんて大嫌いだよ。奴らは規則正しく動くから。血の通っていない油だろ?鉄の塊に解る訳がないだろ?生き物の本当の気持ちが。 いつでもオレは、スコップ一丁で十分だ。 オレはガキの頃から夢見てた。大地をガッパリとえぐり取る、壮大な夢を。ついでに山
昔は綺麗ななりをして。大判振る舞いして、そのうち落ち目に合うって噂され。あんたは嘲りだって突き放し、笑ったよな。ブラついて、職にあぶれた奴らに今はデカイ事も言えないよな。プライドも無くして、飯にありつく事しか考えられなくなって。 どんな気分だよ。帰る家もなくしてさ、思いも至らぬ方に、転がって、転がって、転がる石のように転がって。 偽政者にアーティストだとかおだてられたよな。だけど体を張って生きていく術なんて知らないよな。体を張って生きていく術を覚えようともしないよな。体を