8/30の夢

紫とも灰色ともいえない光がカーテンの隙間からチラチラ覗き込んでいた。夕方と夜の狭間のボロアパート。
私は男の子と布団でグダグダ、くすぐり合ったりして
ふざけあっていた。ひとしきり笑った後、不意に触れるだけのキスをされた。男の子のまつげがふるりと揺れてゆっくり持ち上がるのが見えた。
その子は
「このまま死んじゃおっか」
と笑った。
その笑顔は、先ほどまでの無邪気な笑顔とは程遠くて、どこか寂しくて悲しくて、私はそれでこの子が救われるなら、一緒に死んでもいいかなと思った。



あとがき
返事する前に夢から覚めたんだけど、どう答えてても彼は冗談って笑うだけだったのかなって。はじめて会った人だったけど、彼は何を抱えてたんだろう。切ない夢見たなあ。

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