指示を出す人は上手くない
この記事の目的
ビバ!ビバ!ラレボリューション!
(※引用 Dragon Ash)
ということで過激なタイトルをつけてみましたが、
フットサル中に知らない人から、
「シュート!」
「ヘイヘイ!!」
「ターン!!」
「クリアしろ!!」
などと指示をされた経験はありませんでしょうか?
出されたことがあればわかると思うのですが、
これがとにかく不快ですよね。
「なんでお前のペースで、
お前の指示通りプレーせなあかんねん!」
と反発できればまだ良いのかもしれませんが、
初心者の方などは「私のプレーあかんねや」と委縮させることになりフットサルを楽しめなくなることに繋がるのではないでしょうか。
※うちの個サルでは"知らない人への指示出し禁止。指示出ししたい場合は話しかけてもらって良いため話してから"としているためご安心ください(笑)個人的には大小関係無く個サル形式で募集している主催者の方には、傷付く方を無くすためすべてうちの指示出しルールを適用いただきたいと考えます。
この記事は指示を出す人に対しての批判ではなく、そんな委縮してしまった、否定された等と感じる指示を出された側にとって「指示を出す人が間違っているんだ!」と気づいていただくために書いています。
さぁ、立ち上がる番です!笑
100%正しいプレーはない
先ずうちの個サルの場合、
知らない人へ指示を出してはいけない理由を大きく2つ挙げています。
1.100%正しいプレーはないため
2.勝つのが目的ではない方がいるため
例えば前提として勝つのが目的のフットサルの時。
誰かから「この場面はシュートだ!」と言われたとしても、
フットサルに100%正しいプレーはありません。
例を挙げます。
試合がマイボールで開始したとします。
ボールを持ったAさんはそのままドリブルで相手陣地へ突っ込み、
相手選手全員をかわしゴールを決めて帰ってきました。
このプレーは正しいプレーでしょうか。
この時、正しさの定義は
「なるべく勝利に近付くもの、最善手(さいぜんしゅ)」とします。
このプレーは普通に考えると1人vs相手5人の超数的不利の状態のため、ゴールという目標から逆算したところ目標達成の可能性の低いものです。
でも相手が全員初心者の小学生でこちらがFリーガーだったら?
このプレーは正しくなるかもしれません。
まぁいつでもこれだけで得点がとれたなら楽ですよね。でも様々な試合のシチュエーションでの再現性がないため先ほどの例は、殆どの場面で不正解になってしまうプレーだと思います。チームの雰囲気も悪くなりそうですよね。
他にも、
「縦切れ!」
と言われても中央にいるとても上手な相手選手へのパスコースを切る方が失点のリスクが下がるかもしれません。いつか僕が他のフットサル場で指示を出されたら論破してやろうと思ってます。(ん?)
その指示は本当に正しいと言い切れるでしょうか?
まとめますとプレーに正解はありません。
将棋でも様々な戦術があります。どれを選ぶかは個人の自由だしそもそも味方全員が同じ方向に向いている、同じ戦略や戦術を共有していることが前提にないと正しさには近づけないと思っています。
極論ですが、以前どこかでボールがとられる=悪いでもないと書いたことがあります。その直後に取り返すことでカウンターがささるかもしれません。将棋だって飛車という強い駒をわざと相手にとらせることだってあります。
結論:貴方の正解を押し付けないでください!
「そうやね、フットサルに正解はない。
大事なんは全員が連動することや。
その方が目的達成の可能性が上がるに決まってる。
だから俺が指示を出してるんや」
...指示出し野郎との戦いは続きます。
そのような指示は出さない
そもそも指示出しの質だけで実力も見抜くことができます。
後述しますが知らない人に指示を出し思い通り動かそうとしているところからもそれはうかがえます。
私が社会人リーグでプレーした時にまず教わったのが、
・攻撃時は指示を出さない
・守備時は指示を出す
ということです。
攻撃の時は、
「右にパスしろ!」等と言ってしまうと相手にバレてしまうので、
私は「ナイスシュート!」など味方を鼓舞する声のみ出していました。勿論相手を騙すためにわざとパスを要求することもあります。
守備に関しては、
フットサルではマークの確認、マークを受け渡しする場面が頻繁に訪れます。
そのため全員で連動するために、
・相手ボール保持者のどのパスコースを切らせるのか
・相手にどれ位の距離をとるのか
・チームメイトのマークはきちんと見れているか
など数秒後の未来を予測し指示を出さないといけません。
「DFの指示の声が出せないと試合に出れない」なんて、
社会人リーグのチームではよく聞くセリフです。
「いやちゃうねん。
みんな初心者やから俺が指示出したってるねん」
共通の目標(もしくは共有された戦略)がないのに?
指示出されることで上手くなる?
チームならまだしもそれで楽しめるのでしょうか。
※あ、変な関西弁で一人称が「俺」の人が指示出したい人のセリフです(笑)
操作と鼓舞
私の好きな寓話に北風と太陽があります。
ご存じの方が殆どだと思いますが、北風さんと太陽さんでどちらが旅人の羽織っているコートを脱がすことができるか勝負するお話です。
私は知らない人への指示出しは、北風が強い風で無理矢理コートを脱がそうとする行為と似ていると考えています。
強い風に吹かれた旅人はコートが飛んでいかないようよりしっかりとコートを両手で守ってしまいます。
別の言葉にすると、人を動かすのは操作か鼓舞という言葉があります。操作しようとするほど動かされる人は自発性をなくしてしまうのは想像に容易いと思います。
優れたリーダーや優れた広告というのは操作ではなく鼓舞という手段をとっています。まるで太陽の熱によって旅人が自発的にコートを脱ぐように初心者の方へ教えてくれます。
私の意見ですが、フットサルが本当に上手い人というのはピッチを俯瞰的に見れるように大局観で物事を見ることができます。
つまり操作という誰でも思いつく手段をとっている時点で、
「あ、この必死に指示出してくる人の実力...なるほどね~」
と思って良いということです。
そしてその指示は、知らない人が個サルという偶然集まったメンバーで楽しむ場でその時の試合に勝ちたいだけでしかも間違っている短絡的な指示だということです。
余談ですが、別の個サルで超ゆっくりとボールを蹴っていた上手な某大阪府フットサルリーガーにも指示を出している初心者寄りの方を見たことがあり「指示出してる人の方が初心者なのにねー」と他の人が話していることを聞いたことがあります。指示出しにはリスクだらけです。
さてダメ押ししていきましょう。
失敗をさせてあげる
どんな遊びのフットサルでも勝ちたいという気持ちはわかります。
子どもの頃、どんなゲームでも自分が勝たないと嫌だと泣き叫んだ経験は、殆どの方があるのではないでしょうか。
ただ初心者の方にとって、パスが繋がった、ゴールを決めることができたという成功体験も大事ですが失敗する権利も奪ってはいけないと思っています。
勿論初心者でなくとも。
個サルや練習試合で、ボールをとりあえず安全なところへ蹴ってしまうクリアはオススメしないともいつかどこかで書いたことがあります。
本番の大会ならまだ少しわかるのですが(※少年時代なら大きな試合でも勝つことだけではない楽しさを教え失敗を咎めないことが大事だと僕は思っています)、遊びの試合ではそれは勿体ないだけです。何故ならプレッシャーがある中で相手を回避することができる、またとない機会だからです。
そしてボールを奪われたとしてもそれが経験となります。
短絡的な試合の勝敗よりも、
その場の失敗を楽しみ長期的な上達に繋げることの方が私のオススメです。
それでも勝ちたい人へ
最後に、ではどのような声なら有りなのか。
優しいトーンで、
「ナイスシュート!」
「ナイスチャレンジ!」
「後ろもいるよ!」
と鼓舞したり選択肢を増やしてあげるのは不快に感じる人が少ないと思います。重要なのはあくまで優しいトーンでというところです。
どうしても勝ちたいのであれば味方のチャレンジを認め、失った時のカバーリングを全て自身でやるつもりで走ることをオススメします。
そういったことをせずに指示を出しても怒らないような優しそうな人にだけ駒のように使うのはどうかと思います。
ということで指示を出されてもこの記事のURLを送ってやってください。その人は上手くもないし、これを読んでくださってる方の自由に、フットサルを、そして失敗を楽しんでいただければ幸いです。
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毒舌すみません。エンタメにしました。
この記事は随分前から下書きに保存していました。過激な内容のため何度も文章を修正し出すタイミングがわからなくなっていました。
高圧的に指示を出されてフットサルがおもしろくないと感じる方のためのレボリューションのための武器になればと思った次第です。
お読みいただきありがとうございました。
お読みいただきありがとうございます。実用的な記事を書けるよう努力してまいります。大阪ゆる個サルへのご参加もお待ちしています!