自分のことが嫌いだから、人に優しくする

私は、自ら真っ当に「自分は優しい」と公言する人間に不信感を覚える。

確かに、優しいことには間違いはないのだろうけれど、そういう人は自分が「優しいことをした」自覚を持って行動しているという所が苦手だ。そういう人に優しくされた時に「優しくしたのに、なぜこの人は優しさを返さないのか」と思われてしまうのではないかと考えてしまう。

人それぞれの優しさ基準があって、その基準はされた側が決めることではないの?と考えてしまうし、その人には絶対に隙を見せたくないなと思う。
何かをされた際に、他の人に「この前も、あいつ助けた」なんて言われ、「でもお礼を言われなかったんだぜ」みたいなことを言うかもしれない。いや、お礼を言うのは大事だし、言えないのは問題だけど。

こんな捻くれた考えをしている時点で、お察しだと思うが、私は優しい人間とは程遠い人間である。

しかし私は自分に自信がないから、人に喜ばれたいと思う。

私には取り柄がないが、人の運があると思っている。なぜ、こんなに良い友人がいて、大好きな恋人が一緒にいてくれているのか。なぜ、たくさんミスしても飲みに連れて行ってくれたり、ご飯に誘ってくれる先輩がいたり、プライベートで遊びに連れて行ってくれる先輩がいるのか。困った時に手を差し伸べてくれる人間がいるのだろうか。全て、周りの人が優しいからだ。私は、周りの人間が大好きで仕方がない。

私が、もし違う人間だったら私とは一緒にいないよなと考える。あまりにも個性のない人間で、優しさという感情は薄い。そんな人間と仲良くしてくれている人達は全員素敵な人間だ。
そんな、大好きな人と一緒にいて、自らそんな大好きな人にやな事をしようとは思わないだろう。むしろ、自分が何かする事で喜ばれるならば、やって当然である。これはプレゼントとかそう言う事ではなく、単純に生活をしている中での些細な事だ。

私といることによる「良い事」は、あってほしいし、私が何かをしなければその良い事は無いからだ。
「優しいね」と言われることもあるが、本当にそれは優しいと言う貴方が一番優しくて、優しさに気づける人間がこの世で一番優しいからである。

好きだ!と思ったら、好きだというし、素敵な部分は「本当に素敵な人間だ」と伝えたい。これに関しては、喜ばれるだろうな、という魂胆ではなくただ伝えたい!!が勝っているだけで自分のエゴなのだ。あなたの素敵さにあなたが気付いて欲しい。余計なお世話かもしれないが、私の好きを伝えたいのだ。

お世話になっていれば、お土産を買っていこうと思うし、手を貸せることがあったらすぐさま両手両足を差し出す勢いで向かう。
困っている人がいれば、(自分がその立場だったら、助けられたいな)と思い、微力ながらに協力をする。私は、そのくらいしか取り柄がないから。

「それをやって、なにかいい事あるの?」
「人のことばっかり考えていて、可哀想だね」

と、昔付き合ってきた人によく言われた。

何が???????????????

何が可哀想なのか、本当に分からなかった。いい事?喜んでくれて笑ってくれると言う事が私にとってのいい事なのでは無いか。可哀想??誰が???と、思いながらも、「確かに」と何の中身のない相槌を打っていた。

余談だが、私の「確かに」は基本的に納得をしていないが、その話はもうしたくないと言う時に使う。主に、私への攻撃な言葉だったり人の悪口を言われた際に乱用をし、強制的シャットアウトする魔法の言葉である。

私がしていることを、ゴマすりに感じる人もいる。利用しやすいと感じる人もいる。無駄な事だと感じでくれて構わないけれど、可哀想とは言わないでほしかった。

私はその言葉を思い返したとき、人に優しくできないことも、悪い事ではないと思えるほど成長できるようになった。
自分が大事な人だけ、大切にすればいい。

私は、みんなにみんなの良さを知ってほしいし、私が好きな部分を好きと伝えたい。
それを受け入れてくれる人は、私のわがままに付き合ってくれる優しい方々なのである。

何が言いたかったのか、全然分からなくなってしまったが
もしも周りに『ごまをすっているのか…?』と感じるほどリアクションが大きい人がいるならば、
私に似た価値観を持っているのかもしれないと思い返してほしい。

その人は、等価交換として何かを欲しいわけではない。いや、嫌な顔せず聞いてくれるのがもう等価交換なのである。

なので、笑って聞いてあげてほしい。欲を言うならば、「ありがとう」と言ってあげてほしい、私が言われたら1番嬉しい言葉だから。


ここまで長々と読んでくださった方がいるなら、
あなたはきっと、いい人だからいいことばっか起こる人生だと思います。

歩いてる時に、散歩中の愛想のいいでっかい犬と出会える回数が増えたりするでしょう。




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