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幸せを手に入れる最後の方法 ~2年間のカウンセリング実録~ 17.エネルギー①

「まーくん、いつも診断ありがとうね。

いろいろ分かってきて、進むべき(逃げるべき?)方向も見えてきてるけど、どうも状況を変えるエネルギーが湧きません。

生きるも死ぬも『どうでもいい』みたいな感覚。死ぬ元気もない。

不安や怒りの矛先がわからず、母の前では善き娘の演技を続けています。疲れがとれません。


別れてから半年間、彼のことを思い出さない日はないし、毎日自分に呪いをかけているのも分かってる。
ぜーんぶ、ぜーーーんぶ、ポイしたい。

それが東京に行くことだという可能性が高いのは分かってるんだけど、動く元気が湧いてきません。



5、6年前、逃げるようにカナダのビクトリアに旅に出た女友達がいます。

画家で、英語を話す子で、日本の暮らしに疲れていました。

家族とも何かしらあったらしく、自分で自分に名前をつけているような子でした。

カナダに着いてすぐ知り合った年上の男性と暮らし始め、今月始めに『妊娠しました。』とSNSに投稿があり、その日から私の生命力はがた落ちしました。


やっぱり、子どもいいなぁって思うの。

カナダに逃げるのも、一緒に暮らす人がいるのも羨ましい。

彼女を憎んでいるのではありません。

ただ、動けない自分が情けなくて、逃げた当時の彼女より私の方が英語はうまいのに、一歩を踏み出せない。

母はご機嫌です。」


「生命力が落ちたって、つまりショックだったんだよね。

咲笑ちゃんは自分が求めているものは理解しているけど、今は敢えてその選択肢を捨ててる筈。

でも『自分は前に進めるかも』と、どこかで思える様になったからショックを感じたのでは?と少し思いました。

お母さんがご機嫌てことは、咲笑ちゃんのストレスは膨らんでるってことだよね。


話す機会があればいいのに、と時々思います。




揺り戻しが早かった割に、なかなか反対に振れないね…。

反対方向に引っ張ってる力がそれだけ強いってことなんだろうね。

具体的なイメージを進めるのもひとつの方法かなって思います。

この前話した東京で何をするかっていうイメージ。

あの時は『東京で』だったけど、咲笑ちゃんにとって東京は中継地点だよね。
だったら最終地点で出来るもの、自分がしたいものを選択する方が正しいのかもしれないと思います。


ごめん、かなり失礼なことを言います。

咲笑ちゃんは客観的に見てかわいいから、東京なら美容関係の方が収入に繋がると思うけど、これまでの心理的なつらさや、親との関係は、他のつらい人に寄り添えるバックボーンになると思います。

他の人では理解できない様なつらさに気付いて寄り添える。

メンタルの衛藤先生がアメリカで言われたという『おめでとう、ノブ。理想的な崩壊家庭だ。クライアントさんに寄り添える経験だ。』って言葉を思い出しました。

僕は自分がカウンセラーを目指してるから、カウンセラー寄りの視点が強くて参考にしない方がいいかもしれないけどね。


咲笑ちゃん、演技をしてる自分が嫌だって言ってたよね。

ほんとはそのままで十分に愛される人だと思うけど、つらい日が続いているんだろうね。

でも絶対またプラスに振れるから。

一度『もう大丈夫。』って思えたんだから、絶対にまたあの場所に戻れるからね。」


「ありがとう。ほんとに、ほんとに、なかなか起こらない状況の中で生きてると思うから、これを活かしてとびっきり優しい人になるのか、全てを恨んでひねくれるのかは私自身の選択だなって思います。

LAの友だちに『眠れないよ。』って言うと電話をくれて、ずっと話してた。

私の英語寄りのパーソナリティーが出て来て、素の自分で話すことができた。

友達にも私の性格の良さや英語のうまさを改めて誉めてもらって、すこし気分が良くなったよ。

そう、東京は中間地点です。ゴールは絶対日本じゃない。向こうの友達も『LAにおいでよ。』って、いつも言ってくれてる。」









幸せを手に入れる最後の方法
~2年間のカウンセリング実録~





最後までお読みくださり、ありがとうございました。



変化はストレスです。

結婚とか、出産とか、昇進とか、どんなに嬉しいことでも、新しい環境への変化にはストレスが伴うんです。


だから自分の状況を変えるために動くためにはエネルギーが必要。




続きは明日更新します。

よろしければ是非おつきあいください。

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