香港視察ミッションの報告
大阪ヒートクールの吉國です。
ご縁をいただき、インベスト香港さん主催の香港視察ミッションに参加してきました!前回の台湾視察ミッション記事化をさぼった反省をいかして直後にサラサラと書いていきます。
香港視察ミッションについて
医療系の日本企業に香港の最新のビジネス環境を視察するプログラムです。大規模な国際会議「ASGH(アジア・グローバルヘルス・サミット)」への参加、そこでのミーティング、香港を代表する研究開発施設「香港サイエンスパーク」の視察、香港の最新のビジネス環境等についてのブリーフィング、そして関係業界関係者との夕食交流会が含まれています。
ASGH( アジア・グローバルヘルス・サミット )2024
今回の香港視察の目的の1つ目です。ASGH(アジア・グローバルヘルス・サミット)の視察を行いました。
ASGH は、アジアの健康イノベーションと投資に関する香港特別行政区政府と香港貿易発展局(HKTDC)が共同で主催しています。
今年は、約200以上の出展があり、医療およびヘルスケア分野の技術企業、スタートアップ、研究開発機関、インキュベーター、サイエンスパーク、ラボ、サービスプロバイダー、投資促進機関、政府機関などが最新のイノベーションとソリューションを展示する場を提供していました。
2023年の参加者は、90人以上の国際的に著名な講演者が参加し、40か国以上から2,500人以上の参加者を集めたとのことです。
香港の企業や大学、スタートアップなどが数多く出展されており、展示ブースを見てまわりました。
こちらに参加してきました!
面白かったものをいくつかご紹介します。
GYENNO BRAVO Twist
さてさて、こちらのスプーンどんなものでしょう?
スプーンやフォークを使う際に、手が震えてしまう方に向けた製品です。
デジタル手ブレ補正スプーンって感じです。震えを抑える側の工夫やアプローチはよく見てたのですが、こういった使う側で震えを吸収するものがあるんですね。
そして、持った時に軽くて確かに重いと使ってもらえないですよね。と思ったのですが、、今調べるとAmazonには1.06 Pounds(約500g)との記述!!
え、ペットボトルを片手で持ったような重さは感じなかったのですが何かのミス記述だと信じたい。。
商品化されており、Amazonで $300USD (= ¥46,757JPY 高い!!!)で購入可能です。※$1.000 USD = ¥155.9 JPY
https://www.amazon.com/GYENNO-Parkinsons-Stabilizing-Technology-Visualization/dp/B0C3GFGBVG
One-Stop Wound Therapy Patch
こちらは皮膚の裂傷に対するソリューションです。
こちら痛々しい写真が並びます。皮膚の裂傷を早く治癒できるシートを開発されていました。
MMNS ( Metal mesh with Nano structure )と呼ばれるナノスケールの構造を持つ金属メッシュのシートに電流を流すと、他の以下の方法と比較して裂傷のの治癒が早いという研究成果を発表されていました。
ポスター中部は以下の経過状態を比較した写真になってます。
何もない
MMNSのみ
MMNSでない金属メッシュと電流
MMNSと電流
研究レベルの話で、上のポスターの右下の写真のように濡らした状態で電気を流しておく必要があるとのことです。
AIRmotion
AIRmotionは、HK Tech 300 Southeast Asia Start-up Competitionに参加したスタートアップの一つで、主に高齢者や寝たきりの患者のための動作補助マットレスを開発しています。このマットレスは、膨張可能なポリウレタンエアチャンバーを使用しており、様々な動きとサポートオプションを提供します。リアルタイムの制御とデータ監視機能を備えており、カスタマイズと柔軟性において市場で比類のないレベルを提供しています。
褥瘡のリスクを最小限に抑えてくれるとのことです。仕組み的には、イビキにも応用できそうな気がしました。
ASGH Deal-making
今回の視察の2つ目の目的です。こちらのASGHのサイドイベント的なもので、ASGH会場の一角に設けられたスペースで実施します。現地の投資家、事業会社、政府の機関などとミーティングすることができます。
開催前にミーティングを依頼し、OKされれば当日テーブルに行く形になります。1ミーティング25分で設定されています。私たちがミーティングしたのは以下の2社です。
SIGMA
こちら香港と台湾にあるハードウェアデバイスの製造メーカーです。
OEM, ODM をしてるということで、仕様を送ってくれたらベスト製品を作ってくれるそうです。非常に熱心に話をしていただき、90分ほど話をしました。OEM,する時には theft に注意しないといけないということは熱心に話してもらいました。また、情報流出など心配な場合は、ハードウェアとソフトウェアをテストする会社に提供するような形での提供も可能とのことでした。
HSITP( Hong Kong Shenzhen Innovation and Technology Park )
こちらは行政の機関で、香港特別行政区政府と深圳市人民政府が共同で設立したイノベーションと技術のハブです。
次の日に、こちらの施設を実際に訪問する予定もあったので簡単な紹介のみのミーティングでした。ご紹介いただいたのは、施設の提供のみならず、伴走プログラムもあることです。この方とのミーティングは5-10分ほどで「Keep in touch!」といってサラッと終了しました。
Hong Kong Shenzhen Innovation and Technology Park 訪問
今回の視察の目的の3つ目です。バスで下まで乗り付けて建物に入ったので全体像は不明ですが大きなエリアが全部香港サイエンスパークです。
ミーティングした2社目の方が所属している組織です。
香港サイエンスパークに関する説明、香港政府が実施してる手厚い支援について説明がありました。香港政府は、スタートアップに対してステージごとに多額の資金を支援してます。IPOの助成金は株の放出なしで4.5億円だったかと思います。
香港市民に対してよりよいサービスを提供してくれるスタートアップを応援するというスタンスで、幅広い国からのスタートアップを受け入れているそうです。
また、香港で起業する魅了が伝えられました。例えば、1ヶ月あれば現地法人を設立可能で設立のハードルも高くないこと、世界で一番IPOでの資金調達しやすいこと、英語が公用語であることなどがありました。
入居している日本企業のお話
実際にサイエンスパークに入居している以下の2社の話を聞きました。
CogSmart
Rohto
どちらも医療関係の研究開発なのですが、医薬品の場合は臨床試験が人数の香港でできないなどの課題がありそうでした。一方、治療ではないスクリーニングなどは医療機器にしなくてリリースしていいようです。そちらは緩いとのことです。
その後、サイエンスパーク内を見学。ラボがピカピカで充実していました。
入居する費用はそんなに安くないものの、共同で使える最新の装置や他にも支援プラグラムがあるので入居はとてもおすすめとのことです。
イベント
2日渡って、夜には食事兼交流会があってインベスト香港の方、JETROの方、現地の投資家などと交流しました。
おまけ情報
準備
物価が安い国なら現地調達しよーと思えるのですが、香港は物価が上がっているので日本で準備した方がよさげです。
コンセント:形も電圧も違う
オクトパスカードの予約
オクトパスカードとは
日本でいう PITAPA 交通機関、コンビニ、あらゆるところで使えるそうです。クレジットでチャージしたかったので、アプリをダウンロードして使おうとしましたが、現地の「+852」の電話番号が必要でした。
バスではVISAタッチが使えるとネットにはありますが、実際のバスは使えないことが多かったです。
飛行機
航空会社: Cathay Pacific です。ONE WORLD系列でJALのマイルがたまります。
行き:
関西空港から香港へ直行で、9:10発、10:00発があります。9:10発は、ガラガラで3列シートで横になって爆睡。天国でした。10:00発に乗った同僚は満席だといってました。9:10が正解のようです。
帰り:
16:30発 関空行きは満席ぎゅーぎゅーでした。
空港の物価
日本の観光地価格より1.5-2倍(通常の2,3倍?)高いくらいな感じでした。
コンビニで水が15-20HKD(300-400円)くらいです。
香港空港からホテル(香港駅周辺)への移動
選択肢は、バスかエアポートエキスプレスになります。
私たちは、バスの方がホテルに近かったので、バスに乗ることにしました。
バス停が山ほどあるのですが、google mapでちゃんと教えてくれたバスに乗って無事に目的地に着くことができました。
食事
どれも美味しく最高でした!
以上、香港視察でした。ここに書けない話を聞きたいかたは吉國まで!
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