小児科
季節が夏に近付いて居るなぁと思うのは日中の日差しが鬱陶しいから。
日焼け止めを塗っても、帽子を被っても1時間外に居たら頭がぼんやりして夏に備えろと嫌でも感じる
早く陽が沈まないかと窓際で青空を見つめる日が増えた
そんな私は、旦那の本棚に手を伸ばす
一色まこと作 『ピアノの森』を発見
この作品は森の端と呼ばれる普通から遠く離れた場所で生まれた一ノ瀬海(イチノセカイ)が主人公。森に捨てられたピアノと出会いそれは海(カイ)でなければ音は出ない不思議なピアノだった。
昔の持ち主だったピアニストと出会い、海(カイ)だけがどうしてそれを弾けるのかがわかる。
その才能を見込んだピアニストにピアノを教わり世界へ羽ばたいていく、そんな話だ。
(こんな簡単にまとめられる話では無いが…)
大事なのは本の内容でもあるが、ここからだ
私はクラシックの知識がほぼ無い
聞いたことはあるけれど名前やタイトルなどその奥深さを口に出せるほど知らない
それでも音が聞こえてくる漫画に夢中になって読んだ
とても素晴らしい作品だ
陽が沈むまで読んだ
通勤時ショパンの曲を聴いていた
漫画にショパンコンクールが題材となっていてとても気になったから。
わかる曲ばかりで困惑したんだ
電車に揺られながら目を瞑り、どこでこの曲に出会ったのかを探った
ほんの少し薬と本の匂い
あー。そういえば小さい頃体が弱く、よく病院にお世話になったんだ。
順番が来るまで本を読んで待つのがルーティーン
音楽の授業でもなく
父や母の思い出でもなく
紛れもなく小児科の記憶
音が出る不思議な漫画とショパンが居た小児科
私も優しいピアノが弾けるようになりたいな
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