なぜ? 夏にウナギを食べる!?
この夏、みなさんはウナギを食べましたか?
特に「土用の丑の日」あたりは混むので、時期を避け先週やっと頂きました。
ウナギは本来、夏より冬に食した方が 脂がのって味が濃厚になり美味しいそうです。しかし、販売額を見ると圧倒的に夏場が売れています。
夏場にウナギを食べる習慣が文化になったのは、ウナギに対する知識とあるマーケティング的戦略があったからだそうです。
ウナギと「土用の丑の日」
江戸時代、あるウナギ屋が夏場に売上が落ち込んでしまい どうしたら良いかと、平賀源内に相談しました。
源内が出した答えは…
① ウナギの特徴を生かす
多くのたんぱく質やビタミン群などの栄養素を豊富に含むため、バランスの取れた栄養補給が可能で、夏バテ対策に有効となる。
② 源内のマーケティング戦略
「丑の日」に「う」の付く食べ物を食べると夏バテしないという風習があり、「う」から始まるウナギを結び付け、ウナギ屋の店頭に「本日 丑の日」と書いた看板を掲げさせた。
これが「ウナギ」と「土用の丑の日」が掛け合わさった瞬間です。
自分たちの武器(商品、サービス)と他の余白を掛け合わせて価値を上げる
ウナギを焼いて売るというビジネス(簡単なことではないと思います)に、新たな価値を付加することで今以上の大きな価値が生まれます。
毎日 目にする自分たちの武器(商品、サービス)は見慣れて当たり前のことと思いがちですが、ちょっと目線を変えて違うものと掛け合わせると、新たな武器になる可能性が出てきます。
カツカレー(カツ×カレーライス)、りんご飴(りんご×飴)、いちご大福(いちご×大福)、バレンタインデー(チョコレート×イベント)などなど…
今では当たり前だし、当然に存在していますが、あるモノとあるモノを掛け合わせた結果うまれたものです。
『習慣』が『文化』となるとき
広辞苑で調べてみると
「習慣」は「日常の決まりきった行い」や「長い間そうすることによって、そうすることがあたかもき決まりのようになったこと」
「文化」は「民族や社会の風習・伝統・思考方法・価値観などの総称で、世代を通じて伝承されていくもの」
土用の丑の日にウナギを食べることは、「習慣」として、一部の地域のウナギ屋から始まったものです。
それが徐々に他の地区へ広がり、多くの消費者が土用の丑の日を認識することで、夏にウナギを食べるという「文化」になりました。
みなさんのビジネスにおいても、掛け合わせて生みだした武器(商品、サービス)を自社の「文化」に育てていくと安定して売上をつくることができます。
既存の習慣を活用する
武器(商品、サービス)の特性を季節や時事と結びつける
創造的な「掛け合わせ」を探求する
一時的な流行を持続可能な文化に発展させる努力をする
ユーザーを巻き込み、みなさんのビジネスに「文化」を形成していきましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?