いつまでもドキドキするわけじゃない
どこかでドン、と音が鳴って。
「花火じゃない?」と3階にある玄関のドアを開けて外に出た。
「あっちのほうがよく見えそうだよ」と私が、マンションの手すりの端まで行こうとしたら長男くんに呼び止められた。
「ママ、やめて、落ちちゃいそうで、ドキドキするから行かないで」
私の脳裏によみがえったのは、昔ヘアピンがお風呂に沈んだだけで大泣きした1歳の長男くん。
何回も面白がって落としたけど、あまり泣くからやめたんだった。
そのうち、そんなことでは泣かなくなって大きくなった。
「ドキド