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分析力向上セミナー「セファロ特訓コース」第一期を終えて

2022年、GW前の4月下旬、参加者は東京駅近辺の貸し会議室に集まり、このセミナーは始まりました。

今回のセミナーは完全なる少人数のオフラインで実技を通じて学んでもらうよう工夫したコースです。
講師には中島矯正歯科クリニックの中島榮一郎先生に努めていただき、矯正治療の基礎的な学びから、セファログラムのレントゲン写真からどのように情報を得るべきなのかを実技を通じて講義してもらいました。

初日は借りた会議室の環境が悪く、重い荷物(頭蓋骨模型、シャウカステン、教科書として使うカラーアトラスX線解剖学とセファロ分析法※これが一番重い。。。)を階段で移動しなくてはならずスタートから体力を使う始末。

初日の様子

まずは座学からスタート。


そもそもなぜ矯正治療が必要なのか、そして矯正治療を行う上で何を基準にしてゴールとするのか。
基準なくして治療はスタートできません。

ご参加いただいた先生方は、過去矯正を学ばれてきた先生、アライナー矯正の導入をきっかけに学ばれた先生にご参加いただきました。
実際に治療に携わってきたものの、明確な答えを持っての治療ができていなかったとコメントされていました。

そして、現在アライナー矯正は流行から主流の治療方法へとシフトしていく中において、先行して治療を始められた先生方の症例紹介についてはアライナー矯正の歴史が浅いこともありますが、術後の症例紹介というのがほとんど発表されておらず、予後についての評価が極めてし辛い現状。

医療において、どの施しも対処した際の治療結果よりも、その施術後の経過の方が本来は評価しなくてはならないことであり、予後の結果こそ学ばなくてはならない事だと感じます。

そういった基本的な考えを中島先生にお話しいただき、いよいよセファロトレースからスタート

参加者皆さん、まずは持参したセファロ写真にトレーシングペーパーを準備し、いよいよトレース。

「さぁトレースしていきましょう」と始まったものの、いきなりスラスラとすべての部位をトレースできるわけではありません。
頭蓋骨模型と睨めっこしながら、立体のものが2Dになった際にどのように見えるのか、写真の見方やセファロ撮影時におけるズレなども考慮して、トレーシングペーパーに書き起こしていきます。

もちろん先生方は日常的に骨の部位、位置関係は把握しておりますが、それが画像としてどう見えてくるのかまでは行ってきていませんので、セファロ写真と頭蓋骨、教科書を行ったり来たり。
きちんと理解できるまで何度も睨めっこ。

この行程を踏まないと残念ながら、セファロ画像から情報を読み解くのは不可能だと思います。

徐々に徐々に、3Dのものが2Dとなった画像から読み解ける感覚を身に着け、そのトレース線上に計測点を見出します。

初日は何度も何度も睨めっこを繰り返し、トレース画を完成させます。

計測点も、例えばソフトウェアや委託などで結果だけを見るのと、自らトレースして計測点を自分で設置するのでは大きな差が生まれます。
なぜなら術者自らが設定したわけではありませんので、その計測点が正しいのかどうかも判断ができないまま治療計画を立てている。
これではいかに先生の治療計画が良かったとしても、自ら思い描いた青写真にすぎません。要するに空想の産物に過ぎません。
もちろんすでに知識をお持ちの先生であればその青写真の精度も高いのかもしれませんが、根拠として証明できる材料になりません。

このセミナーは日曜日・月曜日の連日を1回という形で全3回6日間行うコースです。
最初はできなかったものが段々とできる楽しさと、ご自身のスキルアップが実感できる内容となっていますので、終わってからは即実践の場で使えることが魅力だと思います。
矯正治療に難しさを感じている先生や、さらに良い治療を提供したいと真剣に考えている先生はぜひご参加ください。

つづく

画像をクリックすると詳細を確認いただけます



分析力向上セミナー第二期「セファロ特訓コース」

<スケジュール>
第1回1日目 2022年9月25日(日)10:00~17:00
第1回2日目 2022年9月26日(月)  9:00~16:00

第2回1日目 2022年10月23日(日)10:00~17:00
第2回2日目 2022年10月24日(月)  9:00~16:00

第3回1日目 2022年11月27日(日)10:00~17:00
第3回2日目 2022年11月28日(月)  9:00~16:00


参加者の声


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