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獄中短歌⑱……終わり

幼子の父の記憶があるうちに
   会いに行きたい許されるなら

流されず目先の事に囚われず
   子らの未来のチカラになりたい

夕暮れの陽の短さに秋感じ
   初めての冬を想い出してる

雑記帳今の思いを忘れずに
   それは未来の私への手紙

何の為生きているかと我に問う
   問い続けてはまた生きている

人生は一度しかないと愚か者
   塀の中で気づく愚か者

何も無い後悔以外出来ぬから
   短歌に気持ちを書こうと思う

つつがなく今日終わる事ありがたく
   就寝位置にて天井を見る

人生に無駄な事は無いと言う
   今の私は人生にあらず

人屋にて自分を殺し生きる日も
   妻子の苦労想えばやすし


十年以上前に、四年の受刑生活で書いた短歌です。
Twitterに載せたものを十首づつまとめてみました。
併せて「塀のない刑務所」①~⑰も読んで頂けたら幸いです。


拙い文章ですが、サポートしていただけたら幸いです。