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《有料・冒頭試読》【マリーンズ略史 92~05/-08- 1998年 18連敗記録も向上気配】

(8)1998(平成10)年 18連敗記録もチーム力は向上気配

【1998年スローガン『PLAY HARD '98』】

【開幕前評価】

 近藤昭仁監督の2シーズン目。大型補強はなかったが、95年に3割をマークしたフリオ・フランコが3年ぶりに復帰し、残留したキャリオンとクリーンアップを組む。投手陣では小宮山に加え2本柱として黒木が成長、その他薮田、武藤、竹清ら、打撃陣では小坂、福浦、立川ら若手の成長に期待が高まった。フランコ以外に投手陣にはスコット・デービソン、ジョー・クロフォードの2投手が加入した。
 キャンプはマリーンズとなってから7年連続アメリカ(アリゾナ州ピオリア)へ。2月21日から鹿児島で2次キャンプを行った。
 なお、西武球場に屋根が架かり西武ドームとなり、パ・リーグは4球団の本拠地がドーム球場となった。
◆オープン戦成績 15試合8勝11敗(.421)

【4月 11勝5敗】

 4日、近鉄戦(大阪D)で開幕。小宮山が7回2失点と踏ん張るもののリリーフ陣が9回に追いつかれ延長へ。抑えとして期待される助っ投デービソンがサヨナラを許して黒星発進。翌2回戦はクロフォードが4安打2失点完投も打線が1得点しか奪えず連敗スタートとなった。
 戻り開幕は7日の日本ハム戦(千葉マリン)。打線が序盤から爆発、18安打16得点で圧勝し今シーズン初勝利を挙げた。日本ハムを2試合雨で流して10日からは西武3連戦(千葉マリン)。初戦は小宮山が7安打完封、2回戦はクロフォードが6回1失点、デービソン、藤田とつないで勝利、3回戦は園川が6安打で3年ぶりの完封で4連勝と白星が先行した。
 その後オリックス2連戦(神戸)、日本ハム2連戦(長崎)をともに1勝1敗で切り抜けると、21日からのダイエー2連戦(福岡D)に連勝して単独首位に立つ。26日の近鉄3回戦(千葉マリン)に敗れて首位を譲ったものの、28日からのオリックス3連戦(千葉マリン)で初戦3回戦は黒木が1失点完投勝利、4回戦は小宮山も1失点完投勝利、5回戦はルーキー礒が初先発で5回1失点、小島‐藤田と無失点リリーフで礒が初勝利を挙げた。
 4月は11勝5敗と勝ち越して単独首位で終了。絶好の開幕スタートとなった。チーム快進撃の立役者は投手陣だったが、開幕投手の小宮山は開幕戦こそ勝敗がつかなかったものの、5試合に登板して4連勝。4試合完投、うち2試合完封で月間MVPに選ばれた。
◆4月度月間МVP 投手…小宮山 悟

【5月 9勝16敗/20勝21敗】

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