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優秀で鬼のように厳しい副会長は実はツンデレな女の子 15

祐希ちゃんと好花さんという人はがっちり抱き合ってた

祐希:好花先輩〜!久しぶりです〜
好花:久しぶりやな〜!3年ぶりくらいかな?
祐希:はい!そのくらいです!
好花:全然変わらへんな
祐希:えー?!変わりましたってば!
好花:いやいや、前のまんま

優しそうな人……それがあの人の印象だ
抱きつく祐希ちゃんを優しくハグし今は頭を笑顔で撫でてる
どういう関係だ?俺は祐希ちゃんから聞いたことない

好花:ん?与田、あの子らは?
祐希:あ!紹介します!あれは祐希の愉快なお友達です!
○○:……いや俺、従弟
蓮加:…会長と副会長の間柄です
あやめ:…腐れ縁なだけですわ
祐希:……あれ?
好花:あはは!相変わらずテキトーやな、ほんと変わらへんな与田

祐希ちゃんの頭をさらに撫でる

祐希:あれ?じゃあなんだ?
○○:話進まないから祐希ちゃんはほっといて…

好花さんにそれぞれ自己紹介する

好花:うん、納得したよ、学校恒例の修学旅行ね
あやめ:ご存知ですの?
好花:私、あの学校の卒業生なんだよね
蓮加:え、先輩?
祐希:そうだよ、祐希が1年の時好花先輩が3年だったの
○○:なるほどな、理解した
祐希:それでね!好花先輩は生徒会長だったんだよ!
蓮加:え?
あやめ:そうですの?
好花:やってたよ、懐かしいなぁ
○○:…まあ納得はいく、祐希ちゃん懐いてるし
蓮加:あんな会長初めてみたかも
好花:与田は1年の時から生徒会入ってたからな、その時うちがいろいろ教えたの
あやめ:そうでしたの、だから仲良いと
好花:せやな…まだ昔話したいところやけど…
○○:…お連れの方…ですよね
好花:…うん、あれなんとかしなきゃだね
蓮加:…さっきからずっと気になってたけど…
祐希:何やってんの?あの子

○○達が見てる方向には…身長が低い少女が騒いでた…そう、先程騒いでいた子

??:…絶対ゆるさへん、ほんまに…恨みはこわいやんで!はよ!来い!次は返り討ちにしたる!

右手にすぐ折れそうな棒、そして左手には…クレープ
しかもいびつな形をした

上空から何かが飛んできた

クレープ目がけて…

トンビだった

??:いやぁ〜!もう〜!くるなぁ〜!

トンビはクレープそのものを奪わずちょっとかじってまた上空へ戻りあの子の付近でぐるぐる回っている

ひょっとして…あの子…トンビに遊ばれてる?

蓮加:止めなくていいんですか?
好花:ん〜多分もうすぐアレ出るからほっとこか
あやめ:アレとは?
好花:見てればわかるよ

少女の頭上を旋回してるトンビ
…予想通り遊ばれてる
トンビに遊ばれる子ってなんだよ…

好花:瞳月〜もうそろそろアレだそ
瞳月:はいっ!
急いでクレープを食べ完食

それでもトンビはまたむかってくる

瞳月と言われた子はなんか構えだした

瞳月:今日で終わりだ!トンビ!

瞳月:へるぅ〜(折れそうな枝を出す)
瞳月あんどぉ…
瞳月:へぶん!(ぬいぐるみを出す)
瞳月: げむ・ぎる・がん・ごー・ぐふぉ…



瞳月:とうっ!

思いっきり投げた

一同:……………

…この後の結末っているか?
わかるよな…
枝はあらぬ方向へ飛びそして折れ、ぬいぐるみは瞳月って子の頭上に何故か落ちた
トンビはくるっと方向転換しピィィ!と鳴き飛び去っていった……バカにされてたなあれ

瞳月:また負けた……
○○:初めてじゃねえのかよ…
好花:ここに来ると何故か瞳月に来るんよ…瞳月行くよ!
瞳月:ふぁ〜い

とぼとぼ歩いてこちらに来る
でも…なんで爽やかな顔してんだよ…

瞳月:山下瞳月です、よろしくお願いします、高一です

好花さんが説明と俺達の自己紹介を瞳月ちゃんにしてくれた
元生徒会長、仕切りや説明の仕方が上手い

好花さんは将来教員になるべく大学に通い、家庭教師のバイトをしていてその教え子が瞳月ちゃんで、
公私ともに仲がいいとか

祐希:好花先輩!せっかくですからご飯食べながらお話しませんか?
好花:せやね、もう夜になるしちょうどええな
蓮加:いや…会長…生徒会のみんな
○○:恩のある先輩に会ったんだから多目にみろよ
蓮加:…ま、そうね、史緒里に頼んでおく…私いないと…
あやめ:それに関しては賛成ですわ…あの方1人は…
蓮加:…でしょ
瞳月:……お食事ですか?

瞳月ちゃんは目をキラキラさせている

○○:ん?どうしたの?瞳月ちゃん
瞳月:私、食べるの好きなんです
好花:この子、大食いやねん
蓮加:…こんな小さい体で…
瞳月:ラーメン大好きなんですよ、替え玉5杯いけます!
祐希:えっ!すごっ!じゃあさ、その大食いみたいから瞳月ちゃんの好きな物にしない?
蓮加:でもこの人数じゃラーメン屋さんは…
好花:まあ無理やね
あやめ:瞳月さんは他に好きな物ありますの?
瞳月:えっと…ユッケ、馬刺し、チョコマシュマロ、お肉、お寿司です
祐希:あ!馬刺し仲間!
蓮加:じゃあそこに回転寿司あるから…
瞳月:あ、少し魚酔いするんで7皿しか食べれません
あやめ:好きな物に入ってるのに?
瞳月:魚酔いしちゃうんです

なんだよ、魚酔いって…でも好きな物は寿司
ますますこの子がわからん…

好花:はい、ここの焼肉屋さんでどう?一応予約しといたから、みんな大丈夫?
祐希・瞳月:はい!
蓮加:手際がいい…
あやめ:多分予想して無難な場所幾つか予約してるのでしょう
○○:…祐希ちゃんが慕うわけだ…

だが俺は甘く見てた
山下瞳月よりこの松田好花を…

三条の通りに面した焼肉屋に入り、注文を取り食べ始める

蓮加:…久しぶりかも焼肉…美味しい
あやめ:私もです…フランス料理ばかりでしたから
蓮加:あんた、イギリス留学じゃないの?
あやめ:私のような高貴な人間は…
蓮加:はいはい…
祐希:ユッケうまっ!
瞳月:ユッケ最高です!

好花さんはニコニコしながらみんなに肉を焼いている
ふと目が合う

好花:○○君食べてる?
○○:あ、食べてますよ
好花:……
○○:?…なんすか?
好花:なんでもあらへんよ

また肉を焼き出す
…今の間なんだったんだ?

食べながらお互いの話をし始める
好花さんの大学のこと、瞳月ちゃんがジェットコースターでキレちらかしたこと
そして祐希ちゃんは前に起きた女子生徒落下未遂事件の話をしだした

祐希:……ということがあったんです、祐希達が協力して助かったんですけど…
蓮加:ひとつ謎があるんです
祐希:なぜか体育館のマットが私達の近くにあったんですよ全部!
好花:詳しく教えて?画像もあればそれも

祐希ちゃん、なぜあの事件のこと話した?
マットが気になるかわかる
だけと卒業生に言っても

好花:なるほどね〜手込んだことするわ

烏龍茶を1口飲む

好花:女子生徒が落ちかけたのは事故や、それを口実にあんた達生徒会を動かして事件解決を企んだ奴がおるんちゃう?
祐希:え?どういうことですか!?
蓮加:…なるほど、私が体育館行った時一瞬でマットがなくなってた…つまり私たちがピンチな時、あるいは見つけさせるため
あやめ:祐希さんは屋上へ行った経緯は?
祐希:背の高い女の子に屋上に生徒が集まってるからなんとかしてほしい、危ないからって

好花:…その時工具渡された?
祐希:はい、何かの役に立つからって…それで行く途中フェンス切れるって…他の生徒も持ってたから
好花:屋上行った時、その女子生徒は?
祐希:いなかったですね
好花:わっかりやすい誘導、祐希の思考わかってやったね、祐希は正義感強いからそこを利用した

……待て
なんだ…この人…なぜそこまでわかる
何者だよ…

○○:じゃあ…マットは?
好花:ん?蓮加ちゃんの言う通りやね…大人数…しかもあの広大な敷地やからいくつか姿を見られないルートがあるんやろ?なんかしらの車両使ってな
蓮加:あの近くにトラックあります、作業用の
好花:トラック、森に隠して運びだせばできるな、あの辺森あるし…
祐希:でも誰があんなこと?

好花:…おそらく…

”公安委員会ちゃう?”

焼肉屋を出て好花さんと瞳月ちゃんは俺を送ってくれるため、タクシーを待ってた
俺はみんなの輪には入らず考えてた

嫌な人に目を着けられた
好花さんは”京都のホームズ”と言われてるIQ150以上ある天才
京都府警にも度々協力してると祐希ちゃんか聞いた
ちなみに京大在学中

その好花さんが来た

好花:楽しい夜やったで
○○:…こちらこそ
好花:表にでえへんの?見守るだけ?
○○:……さあ、なんのことやら
好花:警戒せんでも大丈夫やって、与田には言わへん蓮加ちゃんにも
○○:……バレバレですよね
好花:だいたいわね、事件のことは…ただ公安、なぜ復活させたん?
○○:……連絡先交換しませんか?
好花:……ええよ

交換し終えると

好花:……時間ある時聞かせて?あなたの目的…
○○:わかりました…あなたにも聞く権利はあるんでお話します…でも
好花:でも?
○○:……俺に惚れますよ?好花さん?
好花:……あ……うしろ
○○:え?

般若顔の蓮加が仁王立ちしていた

蓮加:……あんた…好花さん……口説いてるの?
○○:いや待て!蓮加!ちがっ?!ぐほぉ!

右ストレートが炸裂…

たまには…渋く終わらせろよ…

続く…

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