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幸せの黄色いコンサート:向き合ってこそ見つかるもの編

「幸せの黄色いコンサート」は、様々な問題を噴出させ、それを皆で解決していけた、とても面白いイベントになりました。

  • そもそも開催できるかどうかわからない状態で、

  • お客様を集めることができるかどうかもわからない状態で、

  • 映像の素材や音楽素材もできるかどうかわからない状態で、

チラシやチケットも猛スピードで作ったものの、それを配布する先が見つかるかどうかもわかりません。

そんな中、平山みきさんが風邪をこじらせてしまいました。それがまた、みきさんの超忙しい時期とも重なってしまい。。。

みきさんがご自宅のある京都から東京へ撮影に2回も行く必要があったりして、僕との打ち合わせ時間が取れず、オリジナル曲の練習時間も少ないまま本番に突入。

しかも僕は僕で咳を伴う風邪にかかり、出張中のホテルで動けない日々をもんもんと過ごしたり、どれだけ降りかかってくるんだ困難が! という、あらゆる問題のごった煮状態。

と、それはまあ、前述した通りでございますが、ここで八幡様が口を開きました。


ヒトを動かすヒト

八幡様:「今日は、その問題を解決するために動けた原動力、つまりアニキの心の裏側に、わけいってみよう」

僕:「って、NHK『英雄の選択』のナレーション声で喋るの、やめてもらっていいです? 心の裏側? そんなのあったかなあ・・・」

八幡様:「表があれば、裏があります。よく思い出してみてください」

僕:「うーむ。確かに、心はもう超特急で動かしてましたし、まあまあ焦っていましたし、とにかく急いで体を動かすことが解決への近道だったような。で、ただただその連続だったように思えるんですが、その心の裏側ってことですよね・・・?」

八幡様:「はい。先ほども少し触れた通り、人の心には、表側と裏側があります。表側は、ことを起こす時の大義であって、道理を通すための理由です。裏側とは、物事を動かすときの動機だったり、人の内側にある情熱や、本当の目的のことを言います。その心を知ることによって、人を動かすことができるようになっていきます」

僕:「いやいや、僕が人を動かすだなんて、おこがましいです。大義のためなら僕が手足となって動きますから、どうぞ僕を使ってください。そもそも僕はいつもそう思っているし、そういう立場なので」

八幡様:「人を動かすというのは、人を指図して動かすだけのものではありません。人を動かせる人というのは”完璧”の正反対にいる人のことです」

僕:「あっは〜! またまた! あのですねえ八幡様、いいですか? 完璧な人ほど周りから信頼されて、人望も生まれて、上に立つものなんですよ」

八幡様:「もうお母様の言葉を忘れてしまったのですか?」

僕:「・・・はっ!」

八幡様:「上に立つとか立たないとか、ではなく、リーダーというものは、てっぺんに立っていないといけないというものではないのです。アニキは、もしかするとまず、そこを履き違えているかもしれません。考え方を変えましょう。私は、上に立つ人のことをリーダーとは呼びません。人を動かすことのできる人をリーダーと呼びます。上に立つ人は、ボスで良いのです。リーダーではありません」

僕:「・・・そうなのですね。僕はいままでリーダーにはなったことがないから、よくわかってないのかもしれません」

八幡様:「ふむ。本当にわかっていないようですね。では、詳しく説明していきましょう」

問題解決のきっかけ

八幡様:「リーダーとは、どんな問題が起きたとしても『それは解決するものだ』と決めてかかれる人のことをいいます」

僕:「そうでしょうね。自信を持ってますから、リーダーは」

八幡様:「とんでもない。リーダーは自信などかけらもありませんよ。むしろおびえているくらいです」

僕:「まさか! 僕と同じ、ビビリの小心者ってことですか?」

八幡様:「面白いことを言いましたね。はい、ビビリーダーなのです」

僕:「言ってません!」

八幡様:「小心者で、何か自分が間違っているのではないかと、いつも不安に怯え、自分が働けているのかどうかをずっと気にしている人です」

僕:「それはちょっと意外すぎる。でも、本当にそれがリーダーなんですか?」

八幡様:「それがリーダーです。そうでないと務まりません」

僕:「正直言って、ぜんぜん納得できません。だって、リーダーって、かっこよくって、自信に溢れていて、言葉がしっかり論理だっていて、強くて優しくて、何でも知っていて、みんなを引っ張っていく力があって、いつも頑張ってるイメージしかありません」

八幡様:「それは今までアニキが出会ってきたリーダーの像です。本当のリーダーの心の裏側を見ていません。それでは、聞きましょう。アニキの選択はどっち?」

僕:「だからそのナレーション声はやめてください! 僕、クイズなんて絶対当たりませんからね!」

八幡様:「さすがビビりが徹底されていますね。わかりました。ではまず、いくつか質問したいのですが、ひとつ目。今回のコンサートは、成功すると思っていましたか?」

僕:「もちろんです。それは大成功すると思っていました」

八幡様:「なぜ、大成功すると思っていたのでしょう」

大成功の基準

僕:「そんなの、簡単です。僕の周りには、凄い人たちが集まっています。いざ、何かを起こそうとするときは、率先して働いてくれます。自分は何の役に立つんだろうと、自分で考えて動いてくれるんです。それぞれが、それぞれの能力を開花させて、できることを着実に、短い間でやってくれました。それを見られただけで、僕は感動しました。それが既に大成功だった理由です」

八幡様:「しかし、お客様は集まりませんでしたよ?」

僕:「いいえ、集まりました。東京や北海道や埼玉や奈良や大阪や、和歌山からも、そして遠くは山口県からも駆けつけてくださいました。さらには、どうしても来れない方からの脳内応援メッセージも届き、天国からのお友達が席に座って聞いていて下さいました。人数は少なく見えたかもしれませんが、来てくださった方、思いを馳せてくださった方の数を考えると、満員御礼、感謝でいっぱいです。つまり、集客も大成功です」

八幡様:「なるほど。それでは一体どの時点で大成功すると確信しましたか?」

僕:「はい。忘れもしません。みきさんが、12月の終わり頃、くまさんの歌を歌うわ。と言ってくださった時です」

八幡様:「ほう」

僕:「50年以上もの間、人の耳に残るポップで愛らしい歌謡曲を、歌われてきた方です。人の心の熱い何かを引き出すために、たくさんの歌を歌い続けてきてくださった方です。作詞のプロ、作曲のプロの大御所の先生からいただいた曲を、丁寧に愛情込めて歌い継いできた方です。そんな方が、素人の僕の曲を歌うと言ってくださいました。それはつまり、『あなたのことを、心から応援しているよ』という意味だと思えたので、僕は燃えました」

八幡様:「なるほど。アニキの心が燃えた瞬間があったのですね? そして、その気持ちが大成功の確信に繋がったということですね? プロの歌い手がアニキの作った曲を歌うことが、めったにないことであり、平山みきという歌手の懐の広さを表した言葉に感動し、心が動いたということですね?」

僕:「はい。燃えて動きました。『ええっ? 平山みきさんが、くまちゃんの曲を歌うって?』と周りの人たちは、一様に驚いて、そんなことは普通はあり得ないよ。すごいことになったね。と。確かにありえないほど幸運な出来事なんですが、僕は最初から、そうなるような気がしていたんです」

八幡様:「ほう。それはなぜですか?」

僕:「あんたに、という曲の歌詞を書いた祥子さんと、のぶさんのやりとり(霊界との会話)が面白くて、こんな前代未聞の楽曲は、みきさんの声にぴったりと合ってるんじゃないかと気づいた時、これは歌っていただく運命にあるような気がしてならなかったのです。祥子さんの晩年は、病気の進行で、低くて、しゃがれた声になっていました。全身の癌は舌にも転移し、顔の形が変わるほど大きく腫れ上がっていました。そんな祥子さんが絞り出すように書いてくださった。この歌詞。みきさんに歌ってほしいと心から願っていたんです。それが実現するとなった時、このコンサートはやはり成功すると思い至りました」

八幡様:「なるほど。つまりアニキは、コンサートをすることが決まって、年が明ける前に、祥子さんの歌を歌っていただけると決まって、これは大成功すると踏んだわけですね?」

僕:「はい。もちろん、集客や素材の準備には焦りました。焦りましたが、このコンサートは、うまくいくと確信し続けていました。大成功の基準が低いかもしれませんが、僕はそばにいてくれたみなさんのおかげでなし得た成功だと思っています」

八幡様:「よくわかりました。では次の質問です。アニキの本当の目的を教えてください」

僕:「本当の? 目的?」

心の裏側を見る

八幡様:「アニキの心の裏側にある 『このコンサートを開催することによって、結局何が得られる』と思ったのですか?そもそも、何が欲しいと思っていたのですか?」

僕:「何が欲しい、ですって? いや、そんなの、何も欲しいとは思っていませんでした」

八幡様:「・・・」

僕:「それじゃあ答えにならないっていう沈黙ですね。八幡様の意図がわかりませんが、どうしようかな。そうですね。強いて言えば・・・信頼でしょうか」

八幡様:「ほう。信頼」

僕:「そうです。うん・・・やはり多分、そうなんだと思います」

八幡様:「それはアニキの周りにいる人からの信頼でしょうか。それとも会社からの信頼? パペットカウンセリング協会からの信頼でしょうか。あるいは、平山みきさんからの信頼でしょうか」

僕:「いいえ。周りからの信頼も欲しかったのかもしれませんが、違います。僕から、周りの人たちへの信頼も違います。平山みきさんや司会の古賀智子さんへの信頼は絶大で、僕は完全に委ねていられました。会社も、信頼を置いている仲間たちが支えてくれているので、そこも問題はありません。ただ、自分だけが、この活動をやり遂げていこうとしている自分が、本当に本気なのかどうか。確かめたかったんだと思うんです。本気でやるならこの準備は、どんなことがあってもやり遂げて、どんな問題が来ようとも、必ず解決して、本番に向かっていくことができる。そう信じることができたなら、自分への信頼を勝ち取ることができるのではないかと思いました」

八幡様:「それで? 結果はどうでしたか?」

僕:「手前味噌ですが、信頼に至る動きができたと思います。頼ってばかりだったので、自分を褒めるまではいきませんが、今できることを全て投入することができたと思っています。もちろん、はたから見ると、まだまだ足りないし、もっとできることがあったんじゃないかと感じると思いますが、僕の中ではやりきりました。そうは言っても、本番では様々なハプニングがありました。満足したかどうかと問われれば、もっとこうしたほうがよかったとか、さらにこれをつけ足せばもっと良くなったとか。反省は山のようにあります。しかし、僕の思いを汲み、スタッフとして動いてくれた仲間たち。手伝ってくれた人たち。バイトのみなさん。北文化会館のスタッフの皆様。そして、平山みきさんと古賀さん。表に出る人、裏で支える人が一体となり、お客様に楽しんでいただけたものと思っています」

八幡様:「つまり、アニキは、リーダーとしての役割を全うしたということになりますね」

僕:「は? リーダー? 僕がですか?」

八幡様:「そうです。今回、アニキを中心にして、この企画が動いていきました。そして周りは、アニキを喜ばせたくて動きました。リーダーというものは、”周りの人たちから、笑顔になってもらいたくてしょうがない人”のことをいいます。

反対に、

  • 罵声を浴びせ、

  • 人格を否定し、

  • 組織が壊れていくことを恐れ、

  • 不安に駆られ、

  • 人を動かすために強い言葉で表現し、

  • 圧力で物事を解決しようとする人

そのような人のことをリーダーとは呼びません。

  • その人が得意とする能力を見極め、

  • 適材適所で布陣を敷き、

  • 部下を信じて仕事を任せ、

  • 労をねぎらい、

  • 感謝を述べ、

  • 自らが足りなかったら素直に謝ることができる人

そんな人をリーダーと呼び、人々は、そんなリーダーの笑顔をみたくて励んで働くのです」

僕:「・・・」

八幡様:「そして、そのリーダーの下について、心を丁寧に学んだ人たちが、次世代のリーダーになっていきます。アニキは、周りの人に心から信頼されるリーダーになるために、このコンサートを開きました。第一歩を踏み出したのです。その自覚を持って、これからの講演活動に勤しんでください。口だけではなく、実際に動き、汗をかき、人々を動かし、小さいながらもひとつのイベントを成功に導いた。アニキは、もう立派なリーダーですよ。天国の小野村先生も喜んでいらっしゃることでしょう」

僕:「小野村先生・・・・・(涙)」

八幡様:「偉大なる小野村先生のことをご存じない方は、こちらをどうぞ」

僕:「ここで宣伝しますか! あとはまあ、今回、八幡様の伏線がうますぎて、ちょっと感動しています。そのことを言いたくて、僕にこのシリーズを書かせてきたんですね。ありがとうございます。まだまだ未熟で、怖がりで、わからないことも多い僕ですが、真面目に、丁寧に、真剣に活動を広げて参ります。引き続き、よろしくお願いいたします」

コンサート当日を振り返る

朝。9時半に、京都市文化会館に機材車とともに到着。

2人のスタッフと僕とで、すべての機材を運び込み舞台へ設置。約1時間半で出音のチェックまで完了。

客席に1番良い音で響かせるため、何度もスピーカーを移動させ、みきさんが歌いやすいような配置で決定。持ち込みの機材であるので、会場側のスタッフさんは、原則はノータッチ。なのに、色々と細かいところまで教えてくださり、照明なども丁寧に合わせてくださり、こちらが頼んでもいないのに、細かな配慮でリハーサルを手伝ってくださいました。

音響担当のスタッフは大変だったと思います。実はこれが1番大切な作業で、平山みきさんの声と、僕の声は質が全然違いますので、マイクの設定も全く違います。声の響きも、トーンも、リバーブのかけ方も、全部設定を変えなくてはいけません。さらに、準備してあるカラオケも、音圧がバラバラで、客席で聞いていてもわかるくらいのバランスの悪さ。

これらの設定だけで、1時間ぐらいは使いましたでしょうか。もうすぐお昼になる頃、予定より早くみきさんがいらっしゃいました。さすがですね。一気に舞台が華やかになります。

本当は、リハーサルは14時からとなっていましたが、僕たちの必死な準備を見ながら、もう歌おうかしら。と言いながら、マイクを持って舞台に立ってくださったのは、みきさんの思いやりでした。

それが功を奏しました。カラオケの出音のバランスが、微妙に違っていることも調整でき、音響担当スタッフが、その都度直すことで、問題解決できました。

リハーサルは続きます。

その間、僕は指示を出したり、音の確認をしたり、バックヤードを確認したり、ホワイエ(ロビー)を確認したり、いろいろ動き回ってる間、ずっとマイクの電源をオンにしておきました。どこにでも、僕の声が聞こえるようにしておいたのです。何かもし、僕に聞きたいことがあるようだったら、どこにいるかわかるだろうし、動いていることがわかれば、安心もしてくれるだろうと思って電源を入れておきました。もしかすると邪魔だったかもしれませんが。

リハーサルは終わりません。14時になりました。ここで司会を担当してくださるフリーアナウンサーの古賀智子さんが来られましたので、通しでリハーサルを始めます。

全員が順番にプログラムを遂行していく、順リハを開始しました。

ここが1番緊張しました。人形劇を歌と合わせるその試みを、初めてすることもあって、うまくいくかどうかが大問題です。

しかし、その前に、みきさんの歌の練習が入りました。ありがたかったです。何度も何度も、僕の曲を歌って、練習してくださったのです。長いリハーサルはほぼ、それに費やしたといってもいいかもしれません。

何度も何度も、メロディの確認をしつつ、どんどん心を入れていきます。喉の調子が本調子ではないみきさんは、リハーサルで声を潰してしまうのではないかと思うくらいに、歌いこんでくださいました。

プロの歌い手さんの凄味を見させていただきました。

最後の「上を向いて歩こう」までのリハは合計で、5時間ほどでしょうか。汗だくで、喉がカラカラで、ヘトヘトの状態まで追い込んで終了しました。

本番まであと1時間。そこで、みきさんからご提案が。

今日来てくださる皆様に、サインを書いて差し上げたいと。

いいですね! ということで、サイン用の色紙に、今回のコンサートのタイトルシールを急遽印刷して貼り、個別に書いていくことにしました。スタッフの機転で、愛あるサインができて、それをお渡しすることができました。

全ての準備が整い、用意していただいた美味しいお弁当を食べ、10分仮眠をとり、本番に向けて心と体を整えました。

コンサートでは、担当者それぞれの臨機応変がなければ成功は難しかったこと。ハプニングを乗り越えて、伝えたいことを伝えることができたこと。

おかげさまで、感謝でいっぱいのコンサートになりました。

今回、ダイジェスト版で映像を用意致しましたので、皆様にも少しだけ、当日の空気感を味わっていただければ幸いです。

おわりに

心の裏側にある、自分でも見えていない本当の目的を探すには、飾りではなく、表に見える志でもなく、自分の内側の欲求に、正直になることだと学びました。浅い考えではなく、しっかりと自分と向き合い、本気で考えることで見つかるものだということにも気づきました。

どんな経験をするにせよ、それが失敗したとしても、自分の中の軸が整っていれば、それは未来の行動への糧になるということがわかりました。

幸せの黄色いコンサートを通して生まれた反省を活かし、次のパワーに変えていき、本気で取り組みたいことを実践していくための布石にすることで、僕はまだ前へ進んで行けると確信しました。

改めまして、今回のこのコンサート企画に一緒に参加してくださった皆様へ、厚く御礼申し上げます。

おかげさまで、寄付もすることができました。

この記事をもちまして、気づきがたっぷりの幸せをいただいた、「幸せの黄色いコンサート」3部作をおしまいにします。

おかげさまで、ありがとうございました。

<第1章:問題出まくり 編>

<第2章:怒涛の準備 編>


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