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【不思議な話】父から聞いた奇妙な出来事

『不思議な話』今回は、父から聞いた奇妙な出来事をいくつか書いてみたいと思います。

その1【蛇が助けてくれた? 話】
けっこう子供のころに聞いたので、細かい部分は忘れてしまっているのですが――父が山中で崖から落ちて、必死の思いで植物の蔓につかまって難を逃れたことがあるのだそうです。
が、蔓だと思ってすがって登っていたのが、助かってみたら蛇だったそうで。
蛇が助けてくれたのかな……というお話。

その2【虫の知らせ】
うちの一家は、もともとは奈良の山奥の村に住んでいて、私が小さいころに、今いる都市へと引っ越して来ました。
ただ、家や土地などはもと住んでいた場所にありまして、私が小学校のころは、両親そろって年に一度か二度、そちらの方へ家や土地の状態を見に出かけていました。
その時もそうで、父は母を連れて郷里へと出かけていました。
郷里の土地には山菜なども多くて、両親はそれを採ったりしていたそうなのですが、その途中で偶然、近所の奥さんと出会ったそうです。
で、父は驚いたそうなのですね。
というのも、その奥さんの背中には、血まみれになったその人の旦那さんがおぶさっているのが見えたためです。
「これは何かあるに違いない」
と思った父は、山菜採りを早々に終わらせ、不審がる母をせかして郷里をあとに、現在の家へと戻って来ました。
郷里の家のご近所の旦那さんの死が報じられたのは、その翌日のことでした。

その3【死んだ人と会った話】
これも、父が郷里の村に行った時の話です。
現在住んでいる都市の知人が、郷里の村を見たいと言ったことから、父はその人を案内して、郷里に出かけました。
で、郷里の山中をその知人と歩いていた時です。
父は郷里での知人に出会いました。
足を止めてその人としばらく話してから、また歩き出しました。
父がその人と話す間、同行者の知人はなんだか不思議そうにしていたそうです。
それで、歩き出してから、父は思い出しました。
さっき出会った人が、すでに亡くなっていたことを。

以上です。
あと、父は血を止めるまじないを知っていて、何度か止めてもらったことがあります。
もっとも、そのまじないの方法は、私たち子供の誰にも教えないまま死んでしまったので、結局失われてしまいましたけれどもね。

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