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「貨幣の信用」と「貨幣の価値」12  ―補足図解―

さて、今回は以前連載していた
「貨幣の信用」と「貨幣の価値」シリーズの補足
で図解を作りましたのでご紹介します。
こんなふうに過去の連載をいきなり再開したり今後もしますので、宜しくお願いします。

以前作ったものの焼き回しなので、ご存じの方はいるかもしれませんが。

貨幣の信用>貨幣の価値

という表現が「感覚的にちょっと分からない」という方がいらっしゃるため、(そういう反応がありました)以前の図解での説明を改めて試みよう、と思ったわけです。

まず、最初の図解はこれになります。

信用と価値の関係図 図1

これは

AとBとの間に「『信用』というパイプ・あるいはトンネルの道」があり、その間を「りんごと貨幣という『価値』」が行き交っている、

ということを表しています。

図2は単に図1の信用を「信用のトンネル」にしただけです。

図2は単に図1の信用を「信用のトンネル」にしただけです。
トンネルを通って価値が行き来ます。

逆説的にトンネルがなければ価値が行き来できません。


さて、それでは

トンネルが整備不良のため崩落した、

としましょう。
そうなるとどうなるか。

崩落すると、勿論、価値は通れなくなりますね

勿論、価値は通り抜けられなくなります。

当然ですよね。

この信用のトンネルがあるからこそ、価値が通り抜けられる。トンネルが崩落すれば通り抜けられなくなる、という状況を不等号で表したのが「信用>価値」。

つまり

貨幣の信用>貨幣の価値

ということなわけです。

さて、この図解から更に分かることは、

商品や貨幣そのものに「価値がある」からこそ「信用される」という主流派経済学の論理や

最初から貨幣に信用があることに疑いを持たないマルクス経済学の論理は、

「図3」の状況でも「無理やり商品と貨幣が通り抜ける(政府が権力的に貨幣の使用を押し付ける)」ことで「貨幣の信用」が成立するといっている

わけです。

それは流石に無理があると思いませんか?


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