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物質的な商品・サービス・貨幣に共通する「価値」


私たちは「商品」や「サービス」に対して貨幣を支払うことを選びます。これは、商品やサービスが私たちにとって何らかの「価値」を持つからです。
この価値は、私たちが商品やサービスを欲しいと思う気持ちを引き起こします。そして、その価値があるものを手に入れるためには、貨幣を失っても良いと感じます。
つまり、「貨幣」にも「商品」と「サービス」を交換しても構わないという「価値」があります。

■価値の特性とミクロ経済学

価値は全て「価値ある別のものを介在して交換することも可能」という特性を持ちます。つまり、価値交換を前提とした場合、「商品」と「サービス」、そして「貨幣」は基本的に「物質的」であることを前提とします。
ミクロ経済学は、価値が交換される物質的な動きを万物の思考の前提とします。この交換を可能にする価値のことを「交換価値」と言います。

■使用価値と交換価値

商品はその人にとって有効だと感じる価値、サービスはその人にとって有用だと感じる価値を持ちます。これはその人がその商品・サービスをどれだけ価値があるか使用し実感するところから来る価値です。
これを「使用価値」と言います。
使用価値の高い物を少数しか生産しない場合、必需品の希少性が高まるため交換価値が高値を付けます。例えば、コロナウィルス蔓延時の不織布のマスクや、砂漠の水売りがこれに当たります。

■労働価値と資本価値、余剰価値

高い使用価値と交換価値を生むマスクを作成する労働者の生産能力を「労働価値」と言います。
また、労働者の働く職場を構成する工場や不動産などを「資本価値」(資本コスト・企業価値)と言い、得られる利益を利潤と言いますが、そこから生産費と賃金を除いたものを「余剰価値」といいます。

■まとめ:ミクロ経済学は価値を物質的に無数に表現する

以上のように様々に「価値」は存在し、表現されます。
あらゆるものに内在するのは「価値」であり、そしてそれは「商品」であり「サービス(労働サービス)」であり、そして、それは商品である以上、全て「その価値を同等の価値の貨幣に変換することができる」=「売買されること」が特徴です。
全ての価値は時間と共に移動し、交換される「物質的価値」であり「交換価値」であると言えます。

その時間と共に移動し、交換される価値を物質的に観察し、分析する
ミクロ経済学は「物質的価値論学」なのです。


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