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目次③ ーモズラーの名刺の「貨幣の信用」ー

今回の

「モズラーの名刺の『貨幣の信用』」

というマガジンにおいては、
筆者は「MMTを批判しているのではないか?」
と思われている人もいるかもしれません。

しかし、それは全編を通じて読んでいただければ、分かるのですが、私は寓話もMMTも徴税も否定していません。
単に「行為に対して発生する機能」に疑問を差し挟んでいるに過ぎません。

今回は先ず、セオリー通りにモズラーの名刺の寓話を紹介しました。

次に、ここからが逸脱派らしいところなのかもしれませんが、
モズラーの名刺には「貨幣の信用」の説明が足りない
「貨幣の信用」の代わりに「親子関係」が存在してる。
その「『親子関係』が破綻した場合」ということを想定していない、という個人的な意見を表明してみました。

そして「貨幣の信用」の代わりに

「モズラーの名刺」は「父親」という独裁者が「貨幣の発行者の信用」として君臨している

ことを語り、

その独裁性を否定するためにはどうすればよいのか?という考えから、
「貨幣の発行者の信用」より強い「貨幣の信用」の設定はできないか?というところから、私がいつも言っている

「三点監視」による「貨幣の信用」

の理論を提唱しました。
この「三点監視」はこの「モズラーの名刺」の寓話失くしては生まれなかった理論だと思います。

そして、では徴税は「貨幣の信用」を確立するものではないとしたら、何のために行われるのか?という疑問に対しては、

徴税は
「『貨幣の価値』を付与するために存在する」のであり、
徴税によって発生する信用は「与信」であり、
「完全な『貨幣の信用』ではない」のだよ、

ということを説明させていただきました。

読んでいただくと分かると思いますが、
私のスタンスは、

寧ろMMTを知った上で「更なる疑問点」が出てきて
「もっと良い理論に洗練できるのではないか?」

というものになります。

結果、MMTの指し示す「貨幣の信用」に「それは『与信』なのではないか?」という疑問を呈してみた、というのが私の偽らざる気持ちです。

MMTの「モズラーの名刺」という寓話がなければ、

私は「貨幣の信用」と「貨幣の価値」という
二つの概念には全く気づかなかったでしょう。


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