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塩で食ったほうがウマいとんかつがある

とんかつを塩で食う

この文章を見たときに、
なんか食通ぶってて小賢しい印象を受ける。

私がそう思うだけかもしれません。

「こういうのでいいんだよ」おじさんの一味である私は、これまで、とんかつにはソースどばどばかけてご飯と一緒にかっこみ口も拭かずにお茶でぶん流すスタイルで突き通していました。


ふと、今までお店の前は通ったことはあるけれども入ったことはない地元の料理店を回ってみようと思い立った時期があり、そんな折に訪れたとんかつ屋さんのメニュー表の横かなにかに丁寧な豚の品種の説明に加えて下記の文言を見つけました。

『塩でお召し上がりになるのがおすすめです。』

出たな と思いました。
噂には聞いていたが本当にあったのか塩で食うやつ、と。

さて、知らん店を巡っていたようなアンテナをひと伸ばししていた時期にも関わらず目の前に置かれた見たことないぐらい分厚いとんかつの六切れ中の五切れに私はソースをかけました。いくべきときにいききれない半端者かつ、変に保守的な性格がモロに出てしまいました。

ソースをかけた部分の感想としては豚がなんだか他の店の物と比べて甘くておいしいなぁといったような感じ。

そして最後の一切れに三種類ほど置いてあった塩の中から一番スタンダード面していたヤツをかけて口に運びました。

脳みそに電流のようなものが流れます。

より甘くてうめぇ。お豚様のお脂の甘さをお上品なお塩様が引き立てておる~。そんなことを思ったような思わなかったような。思ってなかった線が濃厚。とにかく衝撃的なものを食った経験を味わいました

数日空けてすぐに再訪。今度は置いてある三種の塩を全部試す。スタンダード塩は相変わらず、ピンク色の塩はなんだかわかんねぇけどうめぇ、硫黄の香りのする黒い塩もめちゃくちゃ合う。全部うまい。
そんなこんなで無事行きつけの店となりました。


ということで、ふと入ったとんかつ屋さんのテーブルに塩が置かれているようなことがあった場合はまず一切れ、塩をかけて食べてみるようにしようと思いました。

そんな場合があるかは知らん。

おしまい。

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