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インド ニューデリーでMapillaryのデータが少ないことが不思議だった

2023年9月に2週間ほどインド(ニューデリー)に行っていました。初めてのインドということもあり、その交通量と人の多さに圧倒されていました。

インド ニューデリーにて

筆者は新しい土地を訪れた際は必ずMapillaryで街の様子を撮影します。
Mapillaryとは市民参加型で作られるストリートビューサービスです。

参照: 「Mapillaryというツール」Ayame.O

ストリートビューというと、グーグルマップ ストリートビューを想像される方が多いと思います。Mapillaryがグーグルマップ ストリートビューと大きく違う点は2点あります。

・Mapillaryは企業中心ではなく、市民参加型で街の写真が収集されること。
CC-BY-SAライセンスのもとで、誰もが写真を利用可能であること。

Mapillaryには1,900,000,000点以上(執筆時点 2023年10月)の写真がアップロードされており、そのデータは教育、ビジネスを始めとした多くの分野に活用されています。

参照: https://www.mapillary.com/

筆者は旅行先や出張先ではMapillaryで撮影し(通称 マピる)データをアップロードしています。
今回のニューデリーでも撮影を行おうとした際に、あまりにもデータが少ないので驚きました。

Mapillaryは世界中で展開されているサービスかつ、人口世界一の国であるインドの首都である背景を踏まえると、もっとサービス利用者は多いはずだと思っていたので、この結果には驚きました。

ニューデリーの中心街であるConnaught Place付近のデータを見ても、データがない場所が多数見受けられました。(緑色のラインがデータがある箇所を指しています)

この結果の背景にはMapillaryがインドでまだ認知が広がっていないという理由が大きいのだと思います。では、なぜインドで認知が広がらないかを筆者の経験から考察してみようと思います。

インドに2週間滞在してみて、でた結論としては "治安" が大きく影響しているのだと感じました。

Mapillaryに集められるデータのほとんどが市民のスマートフォンのカメラで撮影されたものになります。

つまり、撮影者はスマホをだしながら街を歩くor 車に備え付けて撮影する必要がでてきます。日本であれば特段問題ないことではありますが、インドであるとまた違った問題がでてきます。それは治安です。

筆者が訪れたニューデリーは日本と比べて治安が良いとは言えず、盗難のリスクを考えるとスマホをだして歩くには少し抵抗があります。
特にiPhone等のハイエンドデバイスを使って撮影するとなると、周りからの注目も集まりやすくなります。

筆者も治安の関係から撮影をためらうシチュエーションが多々あり、満足に撮影を行うことが出来ませんでした。

この経験からMapillaryが拡充する背景には治安が大きく関わってくると感じました。Mapillaryで撮影できるデバイスを市民が持っていたとしても、撮影できる治安が担保されなければデータは集まらないのでしょう。

言われてみれば当たり前のことですが、日本での撮影に慣れている筆者にとっては新鮮な発見でした。

この発見を踏まえて、Mapillaryのデータ充実度と治安レベルの関係について、調べてみるのも面白そうだと感じました。




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