「コミュニティ」づくりの教科書

河原あず 藤田裕司=著 ダイヤモンド社=出版

 コミュニティ運営の考え方の基礎や小技など、初心者にとっては見落としがちで、かつそれを落としたら失敗するであろうことなどが書かれている本。

 イベントの規模に応じた戦略、その参加者数の大雑把な割り出し方、など。また読み返す。

イベント参加者数=トラフィック数✖️申込み率✖️参加率

トラフィックを最大化する工夫

 イベント開催までには3つのフェーズがあって、それぞれ行うべきアクションが異なる。

・公開期:公開から1週間

・停滞期:2〜4週間

・加速期:1週間前〜当日


 公開期には、イベントに参加したことのある人、コミュニティに深い関わりがある人を中心に35%が申し込む。それプラスで半分行くかいかないかで大きな差。クラウドファンディングだとそれだけで成功率を左右する。

 停滞期には、2割ほどしか申し込みがこず、胃がきりきり痛い時期。しかし、ここで情報発信を続けることが何よりも重要。参加を検討する人がイベントの存在を忘れないようにすること!効果は目に見えづらく、辛いが、するとしないでは雲泥の差。

 例えば、週に1、2回は情報を発信する。セッション、登壇者の決定、情報、イベント当日のケータリング内容、イベントにかける思いなどなど。

 加速期に、申込総数の半数、45%が参加を決める。この時期で、参加を以前から検討していた人の当日の予定が分かり、参加の可否が判断できるから、一気に決まる。SNSで参加を検討する人に向けて情報を届ける。


 言うまでもなく、上記の全ての段階に、キャッチコピー、デザインは重要。

 さらにドラマティックアークも参考にできるかも。

 イベント当日の心理的安全性

 パックマンルール、休憩時間は長めで雑談を促す、名札シールなど。

 マインドハックの中のCAのイベントで行ったダークパターンも参考にする。

「場の心理的安全性」≒「居心地」

 ダニエル・キム MIT基礎学習センター創設者

 場における関係の質が向上すれば、結果の質も向上する、正のフィードバックループ。

 関係の質→思考の質→行動の質→結果の質→ 繰り返し

イベント延期・中止のお知らせ

・イベント延期、もしくは中止の決定とその理由

・振替開催する可能性があるか否か

・返金の可否とその受付窓口

コミュニティを続けるためのポイント

テーマを工夫し続ける

参加者とのつながりを作る

適正な規模を維持する

参加者のバランスを取る

年間のスケジュールを意識する

SNSグループにはある程度の覚悟が必要になる

 一度グループを始めると、一定の頻度で情報更新し続ける必要があるから。それなりの手間と時間を取られるし情報がなかなか更新されないグループは、コミュニティー参加者も離れていく。過疎っているところには居たくない。

コミュニティの文化を産み育てる4原則

①文化(カルチャー)を言葉にする

②コミュニティーのルール作り

③参加者の困り事の相談に乗る

④「ミートアップ」で参加者の声を拾い上げる:つい、中規模80〜100人規模のイベントを続けたくなるが、コミュニケーションの濃度が下がってしまうため、その合間に4〜20人程度の集まりを挟むようにする。


 ミートアップは草の根運動。

 この場合、イベントは有名ミュージシャンのコンサートとは違う。


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