【2020年3月31日/隔離生活22日目】正しい買い物の仕方


昨夜の百合子氏の会見を見る限り、今後非常事態宣言すんのかしないのか、なんだかはっきりしませんね~。

とはいうもののの、すでにリモートワークに切り替えている方もいらっしゃると思いますし、もしやるとしたら非常事態宣言はパニックを避けるためにいっきなり発表されるものなんじゃないかと思います。

今日は、自宅待機生活3週間(イタリアでは大御所じゃなくて、中堅クラス)の私が、そんな時に、もしかしたら、なんとなく、ちょっとだけ役に立つかもしれない情報を、失敗談を交えながら、先輩風吹かせて1つだけ発信したいと思います。

もし外出する機会を、強制あるいは自主的に減らさなくてはいけないとしたら、計画的にやらなきゃいけないのが買い物です。

今日は皆様、これだけ覚えて帰ってください。

「味覚と食感のバリエーション」

です。

私は1回目の買い物で大失敗しました。

私は車を持たない単身生活者なので、買い出しするにも持てる量に限りがあります。しかも日本みたいに蛇口をひねって美味しいお水が出てくる国じゃないので、お水のボトルも買わないといけない。
だけど1週間ぐらいはもう1度外に出ることがないようにしたい。そこで、
・なるべくお腹にたまって、かさばらないもの。
・調理がシンプルなもの。
・高価過ぎないもの。

まずパスタや米だけだと飽きるので、タンパク質補給のために肉屋、そしてなくなったパスタ補充のためにスーパーでついでに卵と袋入りの生野菜と水も購入。

外から帰って、もしかして体に付着したかもしれない菌を洗い流すためにうがい、シャワー。
そしてすかさず小分けにして冷凍できるものはして、よしひと安心!

ところがその翌日。。。

くっそぅーーーー!しくじった!!!!

買い物当日はようやく口に入ったお肉に大満足だったんですが、翌日冷静に見てみると、生肉の山と、パスタの山。以上。
もう見るだけでお腹いっぱいです。

パスタのソースにする材料も、お肉に添える野菜も、ビタミンを補給する果物も乳製品も、、、ほぼなし。
おまけに日本米が残りわずかなことも忘れていて。。。
Ω\ζ°)チーン

自宅生活なので、事務作業したり、動画見たり本を読んだり電話したりする以外、

基本は「食べる、寝る、排泄する」という生理的活動なのです。

その中で唯一楽しみにできるものは、やっぱり食べることなんですよね。
生活が単調なので(リズムは絶対崩さない方が良い。特に起床時間)味覚の変化球がとっても重要なんだ、って改めて思いました。

この大失敗買い出しから何日か経つと、体がビタミン、ミネラルを欲しがりすぎ!ってぐらい求めてきました。

さらに翌日、何かの動画で誰かが実に美味しそう~にポテチを食べているのを見て、普段食べないのになんだか禁断症状みたいなのが出てきました。

しかし、買い物を1週間間隔ぐらいにキープしたいし、同居している86歳のおばあちゃんもいるので、まさかポテチのために買いなおしに戦地に赴くわけにもいきませんでした。
まじで地獄の1週間だった。。。

そこで待ちに待った第2回目買い出し。
第1回目の猛省を無駄にしないために、かなり作戦を練ってからスーパーのオープン時間に出陣いたしました。
※イタリア人はこんな状況でも時間にルーズなので、朝イチでいけばガラガラ。

まず、野菜・フルーツ。
袋入りのサラダだけじゃなく、温野菜や煮込み料理にもできるように玉ねぎ、にんじん、セロリ、ブロッコリー、ジャガイモ。そしてレモン、ブラッドオレンジ、イチゴ。
帰ってきて早速イチゴミルクにして食べたとき、神様っている♪と思うほど幸せでした。

生野菜・果物は、冷蔵庫のキャパにも傷むまでの期間にも限界があるので、100%ジュースなどをうまく使うといいです。

あと謎のジャンク欲求。
ないと悶え苦しむのでジャンクフードをちょっとだけ置いておくと良いです。ポテチの小袋を1袋買いました。
買ったら結局安心して開封しなくてすんでます。

自宅待機生活2週間目に入ったころ、無意識のストレスのせいか無性に甘いものも食べたくなりました。そこでキットカット1袋購入。
こちらもあることの安心感か、あんまり減らずに済んでいます。

牛乳は場所とるし保存がさほどきかないのですが、1本購入。
イチゴとシリアル向け。これ以上持てないので乳製品としてヨーグルトとチーズを2種類買いました。

同じパスタでも、スパゲッティとペンネとフジッリと、といったように食感を変えたりソースを変えないと2秒で飽きます。

と挙げればきりがないのでこの辺にしますが、とにかく特定品目を大量に買う意味はなく、甘味、辛味、酸味、苦み、さっぱりしたもの、こってりしたもの、とにかく味に変化がつくように、多品目を最小単位で買うといいと思います。

計画的に買い物することと矛盾しますが、買い物リストをあまりにも重視すると品切れだったときの切なさが計り知れないので、売っているものでどう変化をつけていくかという機転も大事になってきます。

ご家族でお住まいの方で、ある程度大きな冷蔵庫・冷凍庫のある家庭は、お惣菜を作って冷凍するというようなことも考えられますが、おなじお惣菜を大量に作るより、同じ材料で毛色の違うお惣菜を少しずつ、多種保存する方がいいです。
準備が面倒なのですが、自宅生活なら時間はたっぷりあります。
大量に1品目を作ってしまって、また元の生活に戻った時我慢して同じものを食べなくても、少量なら毎日のお弁当に少しずつ使えばいいんです。

あと、以前同僚の主婦の方が「おかずは違っても自分の作った料理は飽きる。人の作った料理が食べたい」と言っていたのが今はすごーくよくわかります。
なので、週に1回だけデリバリーするようにしています。
この間はイタリアに来て初めてドミノピザを頼みました。
お店で捏ねた生地かセントラルキッチンかわからないけど、生地に塩が入っていませんでした。
生地に下味をつけていないピザがこんなにすっとぼけた味になるなんて、感動の体験でした。
もう二度と頼まないとは思いますが。

とにかくまとめますと、味覚や食感のバリエーション、選択肢が多いと、総量がさほど多くなくても精神的に安心できます。種類と味付けで工夫です。

結果、消費量も少なくてすみます。
ビュッフェ理論とでもいいましょうか。
ビュッフェで量も種類も残り少ないとわかると、冷めてたり本当は食べたかったものじゃないのにお皿にいっぱい取っておきたくなる心理が働きます。
しかし、量も選択肢も十分で、好きなものが気分に合わせて選べるとわかっていればそんな心配がなくなるのです。

3.11の震災を例に取るのは大変不謹慎かもしれませんが、あのときテレビで、ようやく毎日おにぎりが1人2こずつ届くようになった避難所の様子が放送されていました。
「毎日おにぎりだと飽きる」とインタビューに答えていたご老人の発言に、「まだ物資が届かない避難所もあるというのに。。。」など批判もあったようですが、誤解を恐れずにいうと私は非常に興味深く見ていました。
飢饉ならともかく、食うや食わずの状況ではないのです。
それだけ私たちの食文化が豊かで多様だということなんだと思います。
人類の文明文化の中で、食という位置づけの高さを改めて思い知るのです。
美術や音楽などの芸術と全く同じです。お腹が満たされるだけではない、それ以上の食文化というのは、それがないと死んでしまうかといえばそうではないけど、でもある意味では死んでしまうのです。

だから、今は素人料理ですが、家で工夫して、我慢して、また楽しくプロのお料理が食べ歩ける日が1日でも早くくればいいなと思います。

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私たちの仕事は料理を運んでお客様に喜んでいただく地道な仕事です。
だけど、政治家のように世の中を変える力を秘めています。
芸術家やアーチストのように感動を生み出すことだってできるし、医者や弁護士のように人を救うことだってできる、素晴らしい仕事だと思っています。
私はこの仕事が大好きです。誇りに思っています。

早見倫子
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レストランの皆さん、今一番しんどいですよね!
私は食いしん坊なので、みなさんには絶対負けないでお店を続けてほしいです。また皆さんのアートを楽しみたいです!

話が脱線したので、この辺で。

今日本では、今後の見通しが曖昧で、一部お米、牛乳などの食品が品薄になっていると聞きますが、日本の流通の優秀さは世界一だと思いますし、先進国の中で群を抜いて流通がク〇なイタリアでも(もはや先進国なのか怪しいけど)何か特定のものが棚からなくなることは起こっていないので、大丈夫です。

どうせ自宅にいるなら楽しく過ごしていきましょう!
毎回、結びが雑ですみません!

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