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雲海に魔法をかけて 〜栃木県・霧降高原〜

日曜日の夕方、観光客の帰ったあとの霧降高原へ行ってきました。

ここ栃木県も、紅葉シーズン真っ只中です。いろは坂に中禅寺湖、日光東照宮、華厳の滝と、紅葉の名所がたくさんありますが、今の時期はどこも大渋滞。そのため、せっかく近くに住んでいても紅葉狩りに出かけることはほとんどありません。

日光市の隣町に用事があって主人と出かけると、車の中から空が遠く見えました。そして周りを見渡せば木々が色づいていて、気づかないうちにすっかり秋が深まっていました。

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用が済んだらすぐに家へ帰るつもりでした。

でも「霧降も綺麗かもね」の主人の一言で、予定変更です。川治ダムから霧降高原道路を通って日光市街へ抜け、大回りをして帰ることになりました。


霧降高原道路は、男体山の北東に広がる霧降高原を南北に貫く道路で、日本100名道にも選定されています。また、長さ290mの六方沢橋(ろっぽうざわばし)付近は、夏場になると霧が立ち込め視界が真っ白になるほどです。四季折々の景色を楽しめる、かつては有料の観光道路でした。

もう夕方とあって、すれ違う車もほとんどなくとても静か。夕陽にあたる赤や黄色の木々を眺めながら、坂道をゆっくりと登っていきます。コーナーを抜けるたびに新しい景色が広がり、思わず「わぁ」と声が出るほど。

そして頂上にある大笹牧場でホットミルクを飲んで休憩し、市街地方面へ下りました。

六方沢橋を通過

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標高1,404m、六方沢橋近くの駐車場から撮影しました。

16:34

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眼下に広がるのは、広い空と、雲と、ダム。そしてたくさんの山。


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すっかり日が落ちて、空は夜になる準備をしていました。


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「日陰で紅葉が全然見えないね」と主人は残念がっていましたが「えっ、すごく綺麗だよ」

連なる山々の稜線とぼんやり霞む雲海が、まるで波打つ冬の海のようで、水墨画のようにも見えます。

山から吹き下ろしてくる風はひんやり冷たいけれど、ずっと眺めていたい。静かで幻想的な風景でした。


noteに投稿する写真は、この目で見たものや撮れたもののさまを、そのままに残しておきたいです。柔らかな光や、色鮮やかに咲く花びら一枚一枚の透けた感じも。

そのためトリミングはするものの、色味や明るさなどの調整をすることはなく、撮ったら撮ったままです。何より、加工の仕方がよくわかりません。


ただ、あまりに美しい景色だったものだから、今回だけは手を入れて、写真の「彩度」というものをぐっと上げてみました。


上の3枚と同じ写真です。

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カメラは詳しくありませんし、調整の仕方も、機能の意味も、どれがベストなのかも、よくわかりません。

ただ、薄暗かった景色に、見えないはずの世界が浮かび上がりました。

不思議だなあ。まるで魔法をかけられたようでした。


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