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パワー半導体

2023年4月の富士経済の発表では2030年のパワー半導体のシェアは5倍の13.4兆円になると見込まれています。なかでもSiCパワー半導体(次世代パワー半導体)は31.2倍の5兆円超え。ものすごい規模です。
世界シェアでドイツのインフィニオンテクノロジーズがトップです。

日研トータルソーシング㈱調べ

ドイツのインフイニオンは最近ホンダとパワー半導体について業務提携をしました。ホンダに限らず、殆どのクルマメーカーがパワー半導体メーカーと協業を始めています。

出典元:ボッシュ
DV時代に向けて、クルマの電気/電子(E/E)アーキテクチャーが変わっていく。多くのECUを使う「分散型」から、数個の統合ECUにデータ処理を任せる「中央集中型」に移行していくとされる。(2024.1/5 日経新聞)

統合ECUに使う高性能なSoC(システム・オン・チップ)は、クルマの商品力、ひいては自動車メーカーの生き残りにも大きく影響するため、商社に任せず直接オーダーするようになっていきます。
オンセミのホームページを見ると、既に日本語で読めるようになっています。ルネサスと早々に提携していました。

2021年調べ

地域別でみると、実は日本は高シェアです。三菱電機や富士電機、ロームが有名です。インフイニオンは世界シェアトップですが、日本のシェアでは4位だったそうで、それだけ日本のメーカーが頑張っているんだろうと思います。
ここでひとつ面白い会社があります。6707サンケン電気です。
パワー半導体製造会社で時価総額は1985億円。世界を股にかけるにはちと小ぶりな印象。年初から能登半島地震で、3工場が操業をストップするアクシデントにも見舞われた。でも、全然大丈夫。なんたって子会社が素晴らしい。ナスダックに上場のアレグロマイクロシステムズはサンケン電子の子会社。彼らの強みはセンサー。オンセミの時価総額は32.56B(4兆8000億円) アレグロマイクロシステムズは5.93B(8895億円)※1ドル150円で換算
オンセミの牙城であるパワー半導体とセンサー市場にやすやすと乗り込んでしまったわけですよ。今期サンケン電気は通期見通しを取りやめましたが
地震の被害は限定的で、今後は大きく伸びるのではないかと期待しています。


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