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税法大学院のすすめ~学生生活~


税法大学院入学後の学生生活のお話です。

(1)講義内容、ゼミ

前回の記事にも書きましたが、大学院への入学を12月に決めてから4月の入学まであっという間でした。
(大学によっては9月入学も実施しているところもありました。数は少なかったですが)

当時は入学前に送られてきた講義のシラバスを見てワクワクしたものです。

税法大学院といっても、私の大学院は学べる内容が色々ありました。
法人税法や所得税法、相続税法、国際租税法などの租税法はもちろんのこと、会社法や保険関係、金商法などの税法以外の分野についても講義がありました。
夏季集中講義というものもあり、1週間毎日講義を受けることで単位を取得できる授業もありました。

また、税法論文を書くにあたり、私の大学院では1年次からゼミに入ることが必須でした。
他の大学院では2年次からゼミに入るところもあるようです。
ただ、これは私の大学院が特殊なのか分かりませんが、どのゼミに入るかは自分で選べず、入学時に大学院からゼミと指導教員を指定されました。
この専門分野に強みのあるこの教授のゼミに入りたいというのはできないようでした。
ゼミの教授選びにこだわりがある方は、ゼミを選ぶことができるかどうかも大学院を選ぶ際に確認することをお勧めします。

私は国際租税法に強い国税OBの教授のゼミに入りました。
執筆した論文は国際租税とは無関係でしたが。

余談ですが、私の大学院は国税OBの非常勤の教授が多かったです。
ここも大学院の特徴の一つかなと思います。

(2)学生生活

1年次はできるだけ多く単位を取り、2年次に論文の執筆に集中できるようにしました。
そのため、土日は朝から夕方ごろまで授業。平日にも講義を1つ入れ、夏季講義も受講しました。
結構きつかったです。
平日は仕事、土日は大学院という生活でした。

2年次は1年次の頑張りもあり、だいたい単位も取得できていたので授業は少なかったのですが、やはり論文の執筆が大変でした。
論文執筆編は次の記事で書こうと思います。

1年次はコロナの影響でほとんどの授業がオンラインで友人もできなかったのですが、2年次はある程度通常に戻り、友人も何人かできました。
同年代の友人もいれば、かなり年上の友人もできたので、これは大学院生活の面白みだと思います。

ゼミの先輩に聞いたのですが、コロナ前はゼミ生同士、1年次2年次関係なく指導教員と一緒にお昼を食べ、論文の内容や書き方などについて情報共有をしていたそうです。
私の入学後はコロナのせいでそういう集まりもできず、情報共有もできなかったので非常に残念でした。
論文の執筆にはこの情報共有が大変重要です。
いかに指導教員や先輩、同期と議論し、情報共有できるかが、論文執筆の鍵になると思います。

(余談)講義スタイル

私が大学院に入学したのはコロナが流行り始めた頃でした。
まだコロナの実態もよくわからず、米国では医療崩壊が起きており日本でも感染者数がどんどん増加していました。
そのこともあり、私の学生生活1年目、特に前期は全ての講義がオンライン授業でした。

オンライン授業といってもざっくりと下記3つのスタイルに分かれていました。

  1. オンラインにより教員と学生がリアルタイムで繋がり講義を行う

  2. 教員が事前に録音した講義を聞き、後日レポートを提出する

  3. 教員が事前に作成したレジュメを読み、後日レポートを提出する

1の形式はいわゆる通常のオンライン授業です。
教員が画面上で講義をリアルタイムで行い、その講義を学生は聴講し、議論を交わすという形式でした。
直接の対面授業ではなかったものの、この形式が一番学生生活を実感でき、楽しかったです。

2と3の形式は時間をうまく使うために活用できました。
録音された講義とレジュメはその授業が設定された曜日のその時間にアップされるのですが、レポートの提出は1週間以内の場合が多かったと思います。
そのため音声やレジュメを自分のiPadにダウンロードしておき、平日の通勤時間や昼休み、休日の都合の良い時間に講義を受ける(音声を聞く、レジュメを読み込む、レポートを書く)ようにしていました。
すき間時間を有効に活用できていたと思います。

ただ実際のところ、2と3についてはリアルタイムで教員や他の学生と接するわけではなかったので味気なさを感じていました。
また、1についても授業中に教員や他の学生と会話することはあるのですが、休憩時間や講義後の雑談はできず、教員と他の学生との交流を深めることができず、人脈を増やすことができなかったのが非常に残念でした。

今ではコロナも落ち着き、このような形式を取る大学院はないと思いますので、これから大学院に入学するという方は単位を取ることも大事ですが、人脈を広げることも頑張って欲しいと思います。

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