症状をググるな 検査項目をググるな
症状をググるな。症状をググって素人判断で病名を決めつけ一喜一憂するのは愚かである。病院へ行け。 （「絶対症状でググるな」）
病院へ行ったら、病院の明細票に書いてある検査項目を（結果が出る前に）ググるな。お医者さんが何の病気にアタリをつけてるかわかるので、漠然と症状をググるより確度が高いが、それだけに悶々力（ぢから）が強いぞ。
殊更に言うということは、ググったということです。はい。
興味本位だったんです。オタクなので。わからん単語をググる性質があるんです。特に医療系に興味がある子なんです。
こちらが明細表の血液検査の項目です。血を採取された日におかねを払うので、支払い明細に検査項目が書かれてくるのです。結果が伝えられるのは次の通院日。しかしお医者さんが症状やこれまでの経過を見て検査項目を決めたのだから、どういう可能性があると考えられているかがわかるわけです。
「抗ARS抗体」という項目をググると、高値の場合に疑われる疾患名は「皮膚筋炎／多発性筋炎」。これまで症状をググっていた時にも見かけた病名ですが、筋肉はなんともないのでスルーしてきました。病名をググって説明を読んでみると、筋炎症状のない「無筋症性皮膚筋炎」というのもあるという。何そのトゲナシトゲトゲみたいなの。別の病名つけないの。
皮膚症状の特徴としては、指の関節背側や肘、膝のあたまなどがガサガサして赤く腫れる「ゴットロン徴候」、親指の内側から人差し指の外側にかけてザラザラとして赤くなる「機械工の手」などが…えっ？オレそれあるが？？
ただの全身かゆかゆの一環で手がかゆいんだと思っていたし、負荷のかかる部分の炎症が酷くなるんだと思っていたけど、この疾患に特徴的な症状らしい。そういえばやけに角化するなーとは思っていた。ガッサガサなんすよ。ゴリゴリ。最後の有料部分に写真貼りますね。
思えば皮膚科の先生は、他に酷いところがもっとあるのにやけに手をしげしげ診ていた。既にアタリがついていたのではないか。なんだい。
原因は感染やアレルギーではなく、自己免疫疾患です。免疫系が外敵ではなく己の正常な細胞を攻撃してしまう。めんどくさいやつや。だいたいなんで発症したか不明のやつや。母がしきりに原因を気にしていたが、不明なんです。現代の医学にも限界があるんです。何か悪いことをしただろうかと気に病んではいけないよ。この年まで生きてると呪われる覚えぐらいはあるが、非科学的なのもいけないよ。
そして、筋炎がないタイプの皮膚筋炎は予後不良とか書いてある。間質性肺炎のせいらしい。
間質性肺炎。肺胞や気管支ではなく、肺の間質が炎症を起こす。症状は空咳。悪化すると呼吸不全で死ぬ。
……そういえば寝る前とかに咳が出るんですよね。ずっと。なんだったら去年からずっと。昔からよく咳は出るし、アレルギーかなーと思って特に重要視してなかったのだが。そういえば昔からよく出る咳は痰がらみであったが、今は咳が先にあって痰はオマケ程度。ちなみに新型コロナにはかかったことありません多分。お熱ないし。
かゆみと咳を結びつけて考えたことがなかった。だって関係あると思わないじゃん。と思ったが、そういえばアトピー性皮膚炎とアレルギー性の喘息はセットになるんだったな。なんてこったい。
筋肉症状はないと言ったけど、そういえば右足の先がピリピリするし、手首とか腰とかすぐ痛くなるな。関係あるのかな。
あと悪性リンパ腫を併発するというか、そもそも腫瘍が原因で疾患が発生してることもあるらしい。これも悪化すると死ぬ。わあ。
まあ死ぬようなやつならもっと急激に肺が悪くなったりリンパが腫れたりしているだろう。死なない。死なないが治らないまま生きてゆくのはしんどいな…寛解はするけど完治はしないんだってよ……。
などということを考えて2週間悶々としていましたが、結果が出てみると抗ARS抗体は高くありませんでした。絶対皮膚筋炎だと思ってたのに。
ほら、検査項目をググるとこうなるんだぞ…素人は黙っとれ……。
他の自己免疫疾患を示す指標もだいたいマイナス。アレルギーも無。
唯一高かったのが、「sIL-2R」。
悪性リンパ腫で高くなるやつですが、リンパ節の腫れは全然ないので違うだろう…うん……。おばあちゃんの死因がこれだったりしたようだが…ないよ…ないない……。
アトピーの重症度の指標になったりするらしいよ…まあなんかいろんな炎症で高くなるらしいよ…これだけではわからん…素人は黙っとれ……。
というわけで血液検査では診断確定しませんでした。次回は皮膚生検です。
以下は「えっ、皮膚筋炎…？」と思った頃の手の写真です。皮膚病の写真はエグいからね…気軽に見られないようにしまっておかないとね…。これはそんなにエグくないけどね…ただの手荒れぐらいだね……。
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