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マニアは、自分のこだわりに従って素直に行動した結果、何かを達成している。

こだわりが強いこと自体は問題ではない。

 こだわりが強いこと自体は問題ではない。良し悪しは、こだわった結果を個々が判断すべきものである
 こだわりから生じる行動とはどのようなものがあるだろうか?大きくは4つと考えている。「調べる」「体験する」「広める」そして、「消費する」である。対象が気になって対象自体や対象に関連するものを「調べる」、対象に関する「体験をする」(これは、対象によって行動内容が変わるが、対象を集める・見る・読む・作る・乗る・過ごす等の行動である。)、対象について自分以外の人に「広める」、そして、この三つを実行するために、金や時間を「消費する」である。ちなみに対象は人でも物でも概念でもなんでも該当する。
 例えば、料理にこだわる人がいたとする。とことん調べて練習して、技術を磨いて料理上手になる。当然、問題はないように思える。ただし、料理上手になるため、相当のお金と時間を費やし、家族からは見放されたとしてはどうだろうか?本人は幸せ、周りは不幸かもしれない。スポーツ観戦が好きな人がいる。スポーツに興味のない人を強引にスポーツ観戦に連れて行く。連れて行かれた人は、それがきっかけでスポーツのすばらしさを知るかもしれない。それとも苦痛な時間を過ごしたと感じるかもしれない。そのほかにも、調べて知識を増やすのは良いが、度を越してストーカ行為や立ち入り禁止場所に侵入する等の不法行為をすることは問題である。好きなら、不法行為なく目的を達成して欲しいものである。
 こだわりすぎて、友達や家族、会社とうまくいかなくなった人もいるだろうし、他の人ができないことを達成して尊敬を集める人もいるだろう。こだわることに対する行動結果で良し悪しが決まってくる。このように、こだわること自体は問題ではない。こだわった結果をみて、個々に良し悪しを判断すべきである。

目標に向かって進めるのも’こだわり’があるから

 何かを達成する人は、その何かにこだわったからこそ何かを達成している困難であればあるほど、こだわる強さが必要となる。良い悪いではない。何かを成し遂げるには、失敗しても諦めない、否定されても粘り強く前に進んでいく気持ちが必要となる。
 人は、こだわることを実現したいから行動する。達成ための方法を考える。必要ならお金をつくる。時間も捻出する。収集したい物があったとする。お金で入手可能なのか、特定の場所に行かないと入手できないのものなのか、それとも、コレクター同士での物物交換で入手できるのか、といったことを考え実行する。海外旅行に行きたいと思ったら、お金と時間を捻出する。行きたいけど、お金がないからとか忙しいからと言う人は、海外旅行へのこだわりがそこまで大きくないのだろう。こだわりが、あきらめない行動の原動力であり、その強さはこだわる量に比例する。
 それ以外にも、今は当たり前になっているが、最初は否定されつつも、こだわった人がいるから存在する製品もある。カメラ機能付きの携帯電話、ウオッシュレットもそうである。今となっては信じられないが、携帯電話にカメラ機能をつけることは、最初否定された。ウオシュレットも噴水する位置と角度を調べるため、断れても、会社のトイレで測定することを開発者は社員に頼み込んだ。最近では、ローソンストア100で販売されている、おかずが一種類だけの「だけ弁当」というものもある。このアイデアも売れるわけがないと否定され、販売まで10年かかったらしい。どの製品にしても、最初は否定されたが、あきらめず続けた結果、製品化という目的達成を実現している。自分の考えにこだわり、信じてあきらめなかったことが、結果に繋がっていると考えている。
 ちなみに、自分の考えにこだわり過ぎて、会社や周囲から見放され挫折した人も当然いると思うが、うまくいく人との違いは、自分の考えにこだわりながらも、周囲の意見に耳を傾けつつ、うまく味方(協力者)を見つけるかどうかが大きな要因だと思っている。

マニアは、こだわる力で、目標に向かって行動している

 マニアは特定の物や考え方にこだわって行動する。行きたいところに行き、物や知識を集め、技術も磨く。好きなものは好きという考え方で行動する。だから、好きなものには時間とお金を捻出し消費する。単純に、自分の好きという気持ちに素直に従っているだけと思うが、結果として、こだわる強い力で、本人には意味がある何かを達成している。
 マニアは、自分の基準で判断し、流行り廃りや周りの意見や評価にあまり影響されない。気になっても結局したいことはする。自分のしたいこと、興味のあることに対して、自分の基準で、自分の意思で行動する。好きだから、人気のない弱いチームも応援する。自分のためにコレクションする。強い意志で実行している。新しい考えや製品を開発する人は、否定されてもあきらめない人である。7大陸登頂なんて、ものすごい登山マニアだと思う。こだわるから、困難に打ち勝ち達成できる。何かを達成している人は、一時的でもその何かのマニアになってこだわっている
 マニアは、特定の分野に関して、好きなことにこだわり、あまり良し悪しを考えず素直に行動し、目標に向かって進んでいる。もし、自分の周りにマニアと思う人がいたら見てください。理解はできなくてもこだわる力を見てください。よくできるなあ、よく知っているなあと思う部分が、その人のこだわる力の結果です。こだわりがあるということは、目標に向かう意思があるということです。
 だから皆さん一時的でも何かのマニアになって、こだわって行動してください。そして、そのこだわった行動を周囲の人に話してみてください。「よくするなあ」「よく知っているなあ」と言われると思います。それは、あなたがマニアになって何かにこだわり、目標に向かって行動している証拠です。ぜひ、こだわってください。