【Obsidian最適化の旅 #9】ノートとキャンバスとわたし
どうも。趣味でObsidianを使っている者です。
このnoteを含む一連の記事は、私が新しいVaultに求めるものを明確にし、Obsidianの機能を改めて深掘りした上で、私のためだけに存在するObsidian環境を作り上げるまでの旅の記録になります。
本記事は第9弾です。興味のある方はこちらもあわせてお読みください。
前回の記事ではこれまでの投稿の中での気付きから、なぜ分類が必要なのかというところまで潜って考えてみました。
今回はキャンバス機能について深掘りします。
どうぞお付き合いください。
メモ同士の関係の視覚化が理解を促す
Zettelkastenに則ってメモを書いていると、ノートはかなりアトミックになりノート同士の繋がりがより重要になってきます。
このノート同士の繋がりはノートの直接リンクをたどる形でも確認はできますが、ノートが増えたりリンクが入り組んでくると直感的に把握することが困難になってきます。
そんなときに役立つのがキャンバス機能。たぶん。
ノートの配置で構造を表現
キャンパス内では左右にも上下にも独自の運用ルールを設けることができます。
左から右に時系列順にノートを並べる
上から下に向かって要素をブレイクダウンする
など、ノートの配置の仕方だけでも視覚的情報として表現が可能です。
線でリンク関係を表現
ノートやカードを線で結ぶことでノート間の関係を明確にすることもできます。線にはコメントをつけることもでき、どういう関係かを強調することも可能です。
親子関係を表現したり
分岐条件がある場合に線に条件を書いたり
線の色を変えることでどの関係かを識別できるようにしたり
これだけでも表現できることがたくさんあります。
グループ化で分類やまとまりを表現
ノートやカードを視認できる形でグループ化することができます。
これによって、
似た要素を持つノートをまとめてグループ名をつけることで新たな繋がりを見つけたり(MoC的な)
グループを一まとまりとして移動したり
グループ同士を線で結ぶことでグループ間の関係を表現したり
ノートをあるグループから別のグループへ移動させることで進捗を表現したり
これもまた表現できることがたくさんあります。
二次元の表現力
配置・線・グループによる表現により、ノートでは難しかった表現も可能になります。
時系列表現
多対一の親子関係
これらは特にノートでの表現が難しいと感じています。
時系列表現
ノート上で時系列にそってノートを管理・表現することは困難でした。
時点:ピンポイントな日時
期間:12/1~12/7などの特定の日時の間
ノートは上から下に流れていきますが、その一方向の中でこれらが入り交じる表現が私にはできませんでした。
キャンバスなら、時点のノートはそのまま、期間のノートはその期間分ノートの横幅を伸ばして配置するだけで同時に表現することができます。
多対一の親子関係
ノート上で親子関係を表現するとき、わたしは見出しかリストのインデントを使用します。
Obsidianの機能
フォルダ
タグ
プロパティ
エトセトラ
親が一に対して子が複数の場合はこのままで良いのですが、困るのが親が複数の場合。
フォルダ
タグ
プロパティ
ノートの分類に使える
これだと「ノートの分類に使える」という情報がプロパティだけの機能に見えてしまいます。かといって
フォルダ
ノートの分類に使える
タグ
ノートの分類に使える
プロパティ
ノートの分類に使える
だと個人的には冗長に感じます。
これがキャンバスだとこうなります。
上記の例では結果として「その機能特有の能力はなにか」が整理できました。
視覚化している過程で「あ、ここ表現を変えれば一まとまりになるな」とか見えてくるんだなぁと思いました(感想)。
ノート未満の「カード」も置ける
キャンバスにのみ許された機能として、「カード」の設置が可能です。
これはVault上に新たにノートが作られるのではなく、そのキャンバス上だけに存在する情報になります。
例えば二次元グラフにノートを配置して表現したいとき、グラフの軸タイトルなどをノートで作成したとすると、キャンバスの外ではその軸タイトルだけが書かれたノートに居場所はありません。
要はテキストボックスみたいなものですかね?
ちなみにカードはノートに進化させることが可能です。
キャンバス上にメモ書きとしてカードを残し、後に情報を追加してノートにする、といった運用もあるでしょうか。
考慮すべき点
カードはTasksやDataviewプラグインの対象外
でも検索ではヒットする。
Metadata Menuプラグインで広がる編集力
Metadata Menuというプラグインを使うと、キャンバスのグループや矢印によってノートのプロパティを変更することが可能です。
カンバンのように進捗の変更をノートのグループ移動によって行ったり
前後のファイルを矢印で結ぶと自動でリンクが作られたり
このプラグインの詳しいお話は別途。
広げすぎると扱いづらい
キャンバスはどこまでも広がりそうですが、複数のグループが群雄割拠するような状況になると少しずつ扱いづらさが増します。
このグループにノートを追加しよう
グループを大きくするのに下のグループが邪魔だから移動しよう
その下にもグループおるやん!こっちから先に移動しよう
左右の位置がずれるからこっちも調整が・・・
1キャンバス1テーマに留めるのが望ましいと思います。テーマ同士の相関も確認したい場合は親キャンバスに子キャンバスを埋め込んだものを別途用意されたし。
インプットにもアウトプットにもキャンバス
キャンバスは情報の構造化をノートよりも高い次元で行うことで物事の理解を促すのに役立つツールです。
インプットはもちろん、アウトプットを作成する際も、構造化により情報の流れを整理するのに役立ちます。
具体的な運用については、ホワイトボード上での情報整理を全面に押し出したHeptabaseというPKMツールの以下の記事がとても参考になります。
↓ インプット
↓ アウトプット
なお、Heptabaseについては下の記事で解説してますので興味があれば読んでみてください。Obsidianの運用ヒントがたくさんありました。
次回予告
次回はグラフビュー。
乞うご期待。
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