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オラクル(ORCL) 2024年4Q 決算&カンファレンスコールまとめ


会社概要

会社名:
Oracle Corporation($ORCL)

業界:
ソフトウェア、クラウドコンピューティング、データベース

本社:
カリフォルニア州、アメリカ

上場年:1986年(NYSE)

概要:
オラクルは、1977年にラリー・エリソン、ボブ・マイナー、エド・オーツによって設立され、現在は世界最大級の企業向けソフトウェアとクラウドサービスを提供しています。
データベースソフトウェアで知られており、多くの企業がその製品を利用しています。
最新技術の導入に積極的で、クラウドサービス分野でも大きな影響力を持っています。

事業内容:
エンタープライズ向けのデータベース管理システム、クラウドソリューション、エンタープライズソフトウェア製品を提供しています。
主な製品には、Oracle Database、Oracle Cloud Infrastructure、Oracle Fusion Applicationsなどがあります。
これらの製品は、企業の業務効率化やデータ管理を支援し、クラウドベースのサービスで企業のITインフラを強化します。

類似企業:
SAP(ドイツ)、富士通(日本)

公式HP:
https://www.oracle.com/jp/

決算

❌EPS:実際$1.63 予想$1.65
❌売上高:実際$14.29B 予想$14.57B
前年同期比売上高成長率:3.3%

*追記
ガイダンス:
⭕️来四半期EPS:実際$1.31-$1.35 予想$1.32
❌来四半期売上高:実際$13.07B-13.32B 予想$13.39B
⭕️2025年通期売上高:実際$58.26B 予想$57.71B

Memo:
第4四半期の残存履行義務総額は44%増の980億ドル
第4四半期のクラウド収益(IaaSとSaaS) 53億ドル、米ドルベース、恒常為替レートベースで20%増
第4四半期クラウド・インフラストラクチャ(IaaS)収益 20 億ドル、米ドルベース、恒常為替レートベースで 42%増
第4四半期 クラウドアプリケーション(SaaS)の売上高 33億ドル、米ドルベース、恒常為替レートベースで10%増
第4四半期 Fusion クラウドERP(SaaS)の売上高 8億ドル、米ドルベース、恒常為替レートベースで14%増
第4四半期 NetSuite クラウドERP(SaaS)の売上高 8億ドル、米ドルベース、恒常為替レートベースで19%増
2024年度 総収益 530億ドル、米ドルベース、恒常為替レートベースで6%増

クラウド収益(インフラとアプリケーションを含む)は53億ドルで、54.5億ドルの予想を下回った。
インフラ収益は前年比42%増の20億ドル、アプリケーション収益は前年比10%増の33億ドルとなった。
また、オラクルはFusion Cloud ERPの収益が14%増の8億ドルとなったと発表した。

CEOコメント:
「第3四半期と第4四半期において、オラクルは当社の歴史上最大の販売契約を締結しました。これは、Oracle CloudでAIの大規模言語モデルをトレーニングすることに対する莫大な需要が背景にあります。これらの記録的な売上高により、RPOは44%増の980億ドルとなりました。2025年度を通じて、AIに対する強い需要が継続し、オラクル売上高とRPOをさらに押し上げ、今会計年度には2桁の収益成長につながるものと予想しています。また、OCIのキャパシティが需要に追いつき始めるにつれ、四半期ごとの成長率は前四半期を上回るものと予想している。」

また、オラクルは、生成型人工知能(AI)スタートアップの OpenAI と契約を結び、マイクロソフト(MSFT)の AI プラットフォームを拡張するオラクルクラウドインフラの利用を開始した。

Googleともマルチクラウドパートナーシップを結ぶ契約を締結した。
Google Cloudは、Oracle Cloud Infrastructureデータベースサービスと高速ネットワーク相互接続を提供する。

1株当たり0.40ドルの現金配当を支払うことを発表。


カンファレンスコール

要約

1.冒頭のコメント

オラクルは第4四半期で歴史上最大の販売契約を締結した。
クラウドサービスへの移行が顕著であり、残存履行義務(RPO)は前年比44%増の980億ドルに達した。
大規模な言語モデルのトレーニング需要とOCI、Autonomous、Fusion、Net Suiteの売上が牽引した。
また、顧客は一時的なライセンス収入を複数年のクラウド収益に交換しており、今後の収益成長率の加速を期待している。


2.戦略と取り組み

クラウドへの移行:
オラクルはクラウドサービスへの移行を強化しており、顧客との大規模な契約を増加させている。

新しいマルチクラウドパートナーシップ:
Googleとのマルチクラウドパートナーシップを発表し、OCIとGoogle Cloud Networkの相互接続が10地域で利用可能になった。

大規模データセンターの構築:
非常に大規模なAIトレーニング用データセンターを建設しており、200メガワット規模のデータセンターも計画中。


3.市場の動向とマクロ経済要因

強いクラウド需要:
クラウドサービスに対する需要が非常に強く、特にAI関連の需要が急増している。
オラクルのクラウド技術が他社に比べて高速かつコスト効率が高いため、需要が高まっている。


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